惹きつけられる声優のキャスティング

となりのトトロ公開時、私は中学生でしたが、その頃からだったと思います、作品と共に声優さんというものを意識するようになったのは。
キャスティングの妙と言いますか、鑑賞中子供ながらに“声”に引っ張られるというか惹きつけられるような感覚があったのを覚えています。そこから“刺さる”、“揺さぶられる”、そして“世界に入っていく”のトリプルコンボです。

アニメに限らず海外ドラマや洋物ゲームなど、キャラクターにピッタリ合った、もしくはフックのある声優がキャスティングされていると没入感が良いですよね。その逆もまた然り。
キャスティングはゲームやドラマの良し悪しがかなり左右される大事なお仕事。
クオリティーの良い作品は声優のオーディションを入念に行い、作品の内容(キャラ設定)を熟知した人が妥協なく選考に挑んでいることが伺われます。
オーディション以外にも、「この役だったらこの人に」という引き出しの多さやインスピレーションも求められますね。

よくネットなどで目にするフレーズ、
「これ考えた人天才」「これ組み合わせた人天才」。
打つのは3秒ですが、その裏にあるのは熟考に熟考を重ねた濃密な時間と、その流れに引き寄せられた偶然や奇跡がまた積み重なって起こるケミストリーなのでしょうね。

勿論その後に演出や演者さんの演技、その他諸々の音響技術が層を成していくわけですが、
それはまた、別のお話。