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ジャケ買い今昔ものがたり〜目から音を聞くことは可能なのか?〜

ネットの無い時代の苦労を事あるごとに語って若人からウザがられる初老ですこんにちは。

先日渋谷LOFTの前を十何年かぶりに通りかかり、当時1階にあったレコードショップWAVEでジャケ写を透視せん勢いで見つめ己の勘を信じてCDを購入していたことを思い出しました。
そして勘は毎回と言っていいほど外れたし当時アルバム1枚3千円程度と若い自分にはなかなかの出費だったのにも関わらず、これがやめられませんでした。発信する場所も無かったのに、何故そこまでして自分に音源をインプットしたかったのでしょうか。修行のようでした。

今はジャケ買いという言葉は、ジャケ写で中身(音)にあたりをつけて買うことでは無く、音源とは別腹でパッケージも手元に置いておきたいから買うとか、ジャケ写が何パターンかあるから全部買うとか、単純にジャケ写が気に入ったから買うとか、そういう意味合いのほうがしっくりくるのでしょうね。「ほくほく」という擬音が似合います。

ポスプロでは「映像(画)に音をつける」「音に映像(画)をつける」が当たり前にありますが、昔よりも今のほうが視聴する方々の想像力に添えるように、そしてたまには想像を超えた新しい驚きを提供できるように、こちらから歩み寄る気持ちを持って作業している気がします。コンテンツを提供する側と視聴する側の接点が少ない昔とは違い、情報が多いこの時代だからこそ可能になったことだと思います。

結局自分の目と勘を頼りにCDを買いまくるという前出の修行を繰り返した結果、何かが研ぎ澄まされてほとんどハズレ無しに!なんていうミラクルはまったく起きませんでした。
視聴者にとって優しい世界に、情報の多い親切な世界に、欲しいコンテンツが秒で手に入る便利な世界にギリギリ生きれて、現在は毎日ホクホクしております。

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