「雲をつまむ展」を振り返って
先日、青森県八戸市の八戸AND BOOKS〔分室〕で開かれた「雲をつまむ展」というグループ展に参加したので記録を残しておきたいと思う。
わたしにとって約2年半ぶりの写真展。
今回は共同主催のがまじさんとnanaちゃん中心に、その他メンバーが声をかけてもらって数枚出展させてもらうという形での参加だった。
岩手県に住んでいるわたしは準備にも参加できず、当日の在廊のみで何の力にもなれなかったけど、何時間でもいたくなるような空気感の会場とメンバーそれぞれが各々の方法で「曖昧」を表現した素晴らしい作品、どれを切り取っても刺激にしかならなくて、本当に良い機会を与えてもらった。
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最近は写真を撮るためにどこかに出かけるような機会もぐんと減って、写真を撮らない生活が当たり前になってしまっている。それでも問題なく生活できていることがちょっと寂しかったり、物足りなさを感じたりする今日この頃。
わたしにとって写真を撮るということは、自分にとって大切なものは何かの確認作業でもある。心震えるものは何か、残したいと思うものは何か。それを再確認する場面でもあった。
写真を撮らずにいられるということは、それをしなくても、自分の大切なものや心動かされるものが何かしっかり理解できている状態と捉えることもできるし、否定的に考えるなら、大切なものを見落としていることにさえ気づいていない状況であることも考えられる。前者であって欲しいし、そうだと自分では思っているけれど、その答えはやっぱり写真を撮ってみないと分からないことかもしれない。
今回写真展に参加して、改めてもっとちゃんと自分の揺れる思いや震える感情を表現したいと思った。そう思えたことが、今回写真展に参加して得られた何よりの成果だ。
そして、改めて写真っていいなあってすごく思った。言葉がなくてもその人の思いが何となく伝わるところも良いし、「曖昧」という同じテーマでも表現法も捉え方も物語も全く違うのが面白い。人間性が出るというか、その人自身の心の柔らかい部分が見え隠れするというか。そういうのに触れるのが楽しいし、輪郭のないものをああかなこうかなってその見えない形を想像するのも好きだ。わたしもそんな写真が撮れたらって思う。
今回、他の人たちからもらった刺激や感動を何かに活かして、今後の表現活動に繋げていけたらと思う。今回、写真展に誘ってくれた主催のnanaちゃん、がまじさん、その他のメンバーのみなさんに感謝と敬意を込めて。本当にありがとうございました。
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