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初のウェビナーを開催しました!

去る2021年12月2日に「ITエンジニアに選ばれる組織の条件」をテーマとしたイベントを実施し、40社以上の企業様にご参加を頂きました。

概要は、以下の通りです。
 ● 日時:2021年12月2日(木)13:00~14:30 オンライン 
 ● 参加者:Salaries(以下、サラリーズ)ご利用有無を問わず、
        お申込み頂いた企業様
 ●登壇者:
  ・小林 祐児(株式会社パーソル総合研究所 上席主任研究員)
  ・後藤 裕子( 株式会社パーソル総合研究所 サラリーリサーチラボ 責任者 )
 ● 内容:講演とトークセッション
  ・テーマ1: IT人材獲得の現状と難航する要因
  ・テーマ2:採用後の定着について~ITエンジニアと組織シニシズム~

この記事では、当日の様子を、少しばかりにはなりますがお届けできたらと思います!

【内容①】IT人材獲得の現状と難航する要因

昨今のビジネスシーンでは当たり前のように耳にするDXも相まって、
IT人材の不足は深刻化しています。
(2030年には45万人(高位シナリオでは79万人)の不足との試算も有り)
※出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)平成31年4月」より

そのような状況の中で、
「なぜIT人材の確保が難航するのか」
「企業としてどのように採用をしていけば良いのか」
を賃金や制度の観点から、小林上席主任研究員よりお話させて頂きました。

■採用が難航する要因
他職種と比較して、転職意向と賃金の相関関係が高いITエンジニア。
グローバル基準では、日本のITエンジニアは賃金が低い現状にあり、
採用側の求めるスキルと賃金のバランスに乖離がある場合には応募獲得に繋がりにくい。

■採用のポイント
①金銭的報酬(給与)の適正化
②体系的な報酬の「見せる化」

特に②の実施ができている企業ほど、採用が進んでいる傾向がある。
報酬の「見せる化」とは、働き方・ビジョン・人間関係・表彰制度・教育機会など、IT人材にとって魅力に映る自社の強みをオープンに発信することを指し、それらのPDCAを回すことは重要である。


【内容②】採用後の定着について~ITエンジニアと組織シニシズム~

上述したように、IT人材の採用には、これまで以上の工夫が必要です。
そして、苦労して採用した人材の定着についても、今まで以上の注意が必要であることを組織シニシズムの観点で、小林上席主任研究員からお話させて頂きました。

■ITエンジニアと「組織シニシズム」
組織シニシズムとは「組織に対する否定的な態度(心の距離感)」のことで、組織シニシズムの高さは転職意向に直結する。
ITエンジニアにおいては、組織シニシズムと転職意向の相関が特に高く、
他職種と比較しても3倍以上になるため、注意が必要。

また、トークセッションでは、小林研究員と後藤による活発なやりとりが繰り広げられました。
下記、一例をご紹介させていただきます。

●後藤:
IT人材の獲得競争が国際規模で増えてくる中で、非エンジニアをリスキルすることが増えるのか?
●小林:
間違いなく増えるが、やはり戦力化には時間がかかる。そのため、採用と育成の両輪で行う必要がある。
また、採用時には、開発言語の流行の流れの速さを鑑みて、候補者のITスキル以上に「新言語のキャッチアップ力」も重視していく必要がある。

●後藤:
コロナ禍で在宅勤務が増える中、組織シニシズムの高まりへの対策として、マネジメントに注意を払う必要もあると感じる。
そのうえで、IT人材の管理者はどのように獲得していくべきか?
●小林:
IT部門のマネジメントは特殊スキルと考えている。
しかし、一般的にIT人材の管理者はコードを書けることが前提になるケースも少なくない。
一方で、ITエンジニアはマネジメントをやりたがらない方が多いため、
コードを書くことの+αの要件ではなく、IT人材マネジメントに特化した人を育てていくことも必要。


【内容③】今後のイベント開催について

今後も皆様にとって有意義な情報を届けるべく、イベント等の開催を計画しておりますが、何かご意見・ご要望がございましたら、本記事へのコメントやメールにてご連絡頂けると幸いです。