【応援歌】8小節に縛られない自由形(フリースタイル)
こんにちは、サク来です。
今回は応援歌の「小節」に注目して、枠にとらわれない応援歌の持つ魅力についてお話いたします。
ここで述べる枠にとらわれない応援歌は小節で言う所、8小節以上の応援歌全般を指します。
それでは、参ります。
該当する応援歌の例
そもそも小節って何?と戸惑っている方もいるかと思います。
小節とは、音楽におけるリズムの区切りのことです。
この糸井選手の応援歌を小節ごとにスラッシュを入れてみると、
するどい/まなざし/もうこのたま/しい/ちからの/かぎりた/たかえいと/い
となります。
単語や文節を区切っており、一見すると滅茶苦茶に見えますが、音として聴くとしっくりくるかと思われます。
一般的な応援歌はこの糸井選手の応援歌のような「8小節」で構成されています。
しかし、「応援歌は8小節でなければならない」というようなルールは存在しないので、時折その範疇を越えた応援歌:フリースタイルな応援歌が誕生するのです。
逆にいうと、8小節の応援歌があるからフリースタイルな応援歌が際立つのです。
常識を打ち破るこのスタイルですが、主にロッテ・オリックス・西武(以前の話であるが)などでよく見られ、SB・広島では見かけられないものとなっています。
これらに該当する応援歌の例としては、
聴いてみると、違いは明らかですね。
福田周平選手の応援歌は9小節で、角中選手は15小節で構成されます(小節をカウントする際、アウフタクトは数えない点をご留意下さい)。
音楽性の強まり
8小節以上で応援歌を作るメリットとして、音楽性を高められることも挙げられます。
8小節の縛りの中で割り当てられたメロディが枠にとらわれなくなると、伸び伸びとした応援歌が産まれます。
その応援歌の中で、コード進行をふんだんに使っても、トランペットでアレンジ可能なポイントを見つけるのも、音楽性が強まるからです。
その際たる例として、ロッテ・荻野選手の応援歌があります。
この応援歌こそ応援歌史上最も音楽性が高いと言っても過言ではありません。
間奏部分でのコード進行からラララで与えるプレッシャーまで、歌う(聴く)観客から選手まで幅広く虜にしています。
小節数が増えることで、メロディアスな仕上がりが期待できます。
歌詞を詰め込む危うさ
小節が増えると、譜割の自由度が増すと述べました。
だからと言って8分音符を大量に用いると、大変なことになってしまいます。
以前上の記事でも述べましたが、歌詞がゴリゴリに詰め込まれた応援歌は歌いづらく、トランペットでも吹きづらいものとなりかねません。
紅牛會のようなスキルを会得しているなら話は別ですが、吹奏楽経験者でも譜割が多い応援歌の演奏は難しく、それが伝播して歌う側も苦しくなる場面が出てきます。
小節を多く使う際は、歌詞だけでなくメロディにも意識付けしてみると、その増えた小節分の味は生まれると考えています。
独立リーグにおける自由形な応援歌
歌詞にメロディに自由な応援歌が目立つ独立リーグですが、自由な応援歌はめっきりチャンステーマでしか耳にしません。
それほど8小節の応援歌が根付いていると言えるでしょう。
そんな中でも、香川OGの応援歌はそのような応援歌が多い傾向にあると感じます。
また、新潟ABCなどでも数多くの応援歌が確認できます(原曲がある応援歌は、8小節を超えるものになる傾向があります。例:山川選手(西武)、原井選手(ロッテ)等)。
我らがサラマンダーズの応援歌でも、22シーズンに初めて8小節以上となる応援歌が発表されました。
ホームラン王を獲得したモタ選手です。
この応援歌は8小節を引き延ばして16小節にしたものですね。
非常に安直ですが、これでも音楽性が高まっています。
このように期待されている選手・スペシャルな選手の応援歌として用いることも十分効果的だと考えます。
23シーズンはこれらの応援歌を腹から声出して歌える年になれるのでしょうか。
どうなるのか楽しみです。
今回は以上となります。
8小節があるからそれ以上の応援歌が映え、それがあるから8小節の応援歌に親しみを持つ。
自由形も今では応援歌の形のひとつと纏められがちになりましたが、持つ力は無限大です。
最後にサク来の好きな8小節以上の応援歌を紹介して終わらさせていただきます。
ご覧いただきありがとうございました。
それでは、また。
(※9小節)
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