今期アニメのランキング的なもの(ぼっちざろっくの話)

 今期アニメランキングみたいなのを考えてて、いちおう1位特別枠ビーとパピーキャット(殿堂入り)、2位特別枠サイバーパンク(殿堂入り審査中)、3位ぼっちざろっく、4位水星の魔女、5位ドゥーイットユアセルフでいこうと思ってた。

 1位(特別枠)『ビーとパピーキャット』は変わりない。そもそもこれいつからやってるんかしらんけど。全体的にレベル高くて、特に音がよくて、話・キャラのなかにもキラっと光るものがあって、そこがすごいぐっとくる。言うことない。これはもう見てもらうしかない。

 んで、2位。特別枠で『サイバーパンクエッジランナーズ』で文句なしやろ、と思ってた。問題はここ。

 帰りの電車のなかで、何気なくぼっちざろっく第5話をみてた。電車のなかにもかかわらずひとりで「ふふふ」とかなりながらみてた。
 で、途中から、「あ」ってなった。

 まあなんとなく画面がよくて演出がよくていろんな細かいところへのスタッフ全体の配慮が行き届いたアニメやなーと思ってた。声優もちゃんと粒ぞろいで。わたしの好きやったころのシャフト的雰囲気もあって。言ってしまえばよくできた「ああこういうかんじか」なきらら系というか。そのうえで、ぼっち描写にかんして(どのくらいリアルかどうかはともかく)ガチなところが強くて、それが強い味になってるなーって。「すごいいい」ぐらいにしか思ってなかった。

 「成長」ってすごいイヤらしいことばやと思う。イヤらしいことばになってもてる。使われかたがクソすぎて。なんでもかんでも成長。成果。努力。自己責任。社会。出会い。感謝。なんかそういうそういったクソなもの、クソな語られかた。
 そういう手垢のついたことばを・・・・というか、ついてしまったクソみたいな手垢から、気もちのよいくらい離れたところで、自分(たち)なりの成長ってもんを考えて、悩んで、後ろめたくなって。で、けっきょくこたえはでない。
 でも、こたえはでんでも、期日は来て、いやおうなしに向きあわされる。向きあわされるんやけど、そのとき、自分にとってのなかま、自分にとってやりたいこと、自分のだいじなことを、わかる。気づく。「だからなに?」ってわけじゃない。それなんや、大事なことは。それが大事なんや。と、なる。
 「成長ってなに?」とか、成果とか、そういうことが大事なんじゃないんやってな。なんかやって、やってて、そこで培った、出会った、みいたしたもの。そういう大事なもの。そういう大事なものが大事なんや。

 「それが大事なんや」って、そのことをわからせてくれること。それはもう得難いもんなんですわ。ほんとに。その切迫度、のっぴきならなさ、大事さ。それが、伝わる。ぼっちちゃん、かなりコミカルにかいてるけど、切実度も切り捨てられてない。ぼっちちゃんにとってそれがもつ重みが伝わるように・・・・その重みを、丁寧にやってる。
 伝わらん例でいうとまあバキの宮本武蔵ですわな。あれもモチベーションはぼっちちゃんと同じなんかもしれんけど、まるで伝わらんわな。つまりぼっちざろっくは成功した刃牙道武蔵編(武蔵目線)なんかもしれん。

 そういうわけで2位は『ぼっち・ざ・ろっく!』なのです。いやーサイパンもいいんやけどな。いやほんとにいいんやけどな。でもなんか今の気もちに正直にいくならやっぱりぼっちざろっくやと思った。サイパンは重すぎて見返せん。ぼっちざろっくは見返せる。

 4位水星の魔女、5位どぅーいっとゆあせるふはまあ。いい。DIYも時期が時期ならシーズンNo.1もあるくらいいいんやけどな。なんか今期ほんとに、いいのが多い。

 あと、うる星やつらも見てる。ちょっときついところはありつつも、でもこういうとこらへんのツボをついてくれるかんじってなかなかない。はよあたるがラムちゃんにちょっとなびくとこまでいかんかな。

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