![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/115849829/rectangle_large_type_2_b20f2498dbed28a779b0cd05fc4b7ee9.png?width=1200)
アーマードコア6の「話」のよさはなんなのか(ネタバレなし)
「AC6はストーリーがよい」という話
AC6を買うひとでストーリーを求めて買ったひとは・・・まあおそらく殆んどいないのではないかと思う。ACの伝統的に、ストーリーはフレーバーテキスト程度の内容しかないことが多かった。4系ではそこにも改革が入って新しい風を巻き込んだってかんじやったけど。
しかしAC6は「話」がとてもよい。びっくりするぐらいよい。思わずぐっときてしまうぐらいよい。いい話すぎるせいで、なんか変な話ふつうのゲームみたいになってる。ぐっときながら「あれ、こういうゲームやったっけ」となんかわけわからんようになってしまう。
どういうつくりなのか
ゲームとしての基本的な作り・流れは簡単で、ガレージとミッションを行き来するだけ。ミッション前にはブリーフィングがあって、そこでミッションの内容を知って飛び込んでいく、みたいな。始まる前やら終わったあとにも会話パートやらムービーやらあったりするけど、基本はこのブリーフィングとミッション中のセリフしかストーリーを語る場所がない。
これけっこう大事なことで、ストーリーを直接に語るのはほんとブリーフィングがほとんどで、あとは基本的にミッション中の自分のアクションそのものがストーリーになるように作られてる。進行が、マップが。
ブリーフィングはだいたいこういうかんじ。
「お前にはドコドコでナニナニをアレしてもらう。この作戦の背景にはドレソレがコレコレしてることがある。お前がナニナニをアレできればダレソレのホニャララがカクカクシカジカになる。しっかりやれ。」
むちゃくちゃ丁寧。ちょっと笑ってしまうくらい丁寧なときすらある。優しい。
ホワイト企業感のある語り
「自分が今からやろうとしてることの意味」を丁寧に説明してくれるようになってる。だからこっちとしてもミッションに飛び込んでも状況がわかる。何をどうすればいいんか、どうしてほしいんかがわかる。おまけにオペレータが丁寧にリアルタイムで「あれをこうするといい」みたいにアドバイスまでしてくれる。で、なんか達成すると「やりました、あと~機です」みたいなふうに言ってくれる。ホワイトすぎ。やる気でてまう。
達成をすごいわかりやすく教えてくれる、全体的に。
ミッションが終わったあとも、むちゃくちゃわかりやすく
「よくやった、621。戻って休め」
みたいなことを言ってくれる。ホワイトすぎて笑ってしまう。わかりやすい。えらい。「ああやったんやな」っていうのがわかる。実感できる。
つまり、ステージの進行・マップの構成があって、そこで自分がアクションするっていう、その意味をかなりわかりやすく教えてくれてる。敵を倒したり、何かをぶっ壊したり守ったり調べたり、どっかに着いたり。
目の前で起こってる「このこれ」が、他でもなく自分のやったことによって引き起こされたことで、それにはこういう意味があるっていうのを事前のブリーフィングとリアルタイムの演出とで教えてくれてる。
![](https://assets.st-note.com/img/1694356920742-D9lGSHQL4u.png?width=1200)
みんながこぞってあげてるこのシーンも、ただ綺麗だからというだけではなく、「意味」がある。
ぶわーっていう綺麗な風景のなかに、自機がさらっと入ってる。「強敵を倒したあなたがこの機体で辿りついたのがこの景色」っていう文脈を演出することで、景色に意味がつく。だから思わずぐっとこさせられてしまう。
ストーリーというかゲーム的語りというか
ストーリーももちろんいいんやけど、AC6が真にすぐれてるのはこういうゲーム的「語り」(物語論でいうナレーション)のところやと思う。言ってしまえば演出の部分というか。
これまでのアーマードコアがおそらく制約であるとともに意図しつつかけていた枷を、かなり思い切って解いてる。「ドカーン! すげえ!」 だけじゃなくて、そこの背景を語っておくことで、プレイヤーのアクションの意味をリアルタイムで感じさせる。そういう語りをガッツリ導入してて、しかもかなりうまい。うまいこといってる。
過去作も、考察を読んだりフロム脳を働かせたりすれば、ストーリーはわかるようになってた。でもじゃあなぜ今までそこが売りとして認識されてなかったかといえば、それを見せる演出の部分をある種の美学として・あえて省いていたからなんではないかなーと。
結果的にこじらせ度の高いファンを生むことに成功はしたけど、AC6は舵をそっちから切り替えた。他の要素についても同じやけど、とにかくわかりやすくしてファンを増やそうっていう意志を感じる。ACのよさを演出してわかってもらおうっていう意志を感じる。
で、なにより幸いにして、それができてる。だから感動する。しれっと入ってくるギャグに「ふふっ」となってしまうし、ここぞというシーンで「ああ、あなた、そういう・・・」と思わず心動かされてしまう。そうなるようにしてて、そうなってる。のを感じる。アーマードコア6、よい。
*****
おまけ
70時間ぐらいやってて、いまメインの自機はこんなかんじ。
![](https://assets.st-note.com/img/1694353837351-WmyhTns0gX.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1694353838937-uJ9FpjS7Y1.png?width=1200)
重ショ・ワーム砲・ニドミサ・ラッドのミサイル2種などすべてを解決するパワーを持ったパーツはミッションのメイン機と対戦では封印(ミッションで手間を省きたいときは普通に使う)。結果としてどっちの機体も蹴りを当てんと始まらんかんじ。
逆脚がすき。4脚タンクは割り切って使えるけど2脚はどう動けばいいんかわからんようになってしまった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?