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詩『歌が聞こえる』

澄み渡る青空
陽が降りそそぎ
柔らかな風が通る

緑の枝がゆらぎ 
さわさわと音を立て
木漏れ日が地面を走る

陽を跳ね返し まばゆく光る池
そのほとり まっすぐ伸びる道を
ぼくは一人 歩いてる

一頭の蝶が現れ 戯れるように
ぼくの周りを舞っていたが
やがて促すように先に立った

陽を浴びた大きな羽から伸びる
青い光の線を辿って歩くと
いつしか蝶の姿は消え……

歌が聞こえる

♪ Dans un sommeil que chamait ton image …

空を見上げ 歌っていた女性が
ぼくに気づき 微笑んだ
この笑みを このまま留められたら
そう思わずにいられなかった

夢でもいい ただ 覚めないでほしい

ハインリヒ・フォーゲラー『春』

引用の歌詞は『Aprés un rêve (夢のあとに)』
夢の中の幻想的な出会いと覚めてからの嘆きの歌です。

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