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詩『金色の光』


ジョン・アトキンソン・グリムショウ『教会へ』1880年

秋の日が傾いてゆく

降り注ぐ金色の木漏れ日が
紅葉を更にきらめかせ
新たないろどりを添える
心も染まる 季節の移り

道行く人に黄昏色を落とし
切なく 寂しげに染める
秋の日の短さ 近づく夜は
いつか訪れる終焉を思わせる

夕日に染まる白亜の城
その佇まい 重厚な造りの
力強さに儚さが加わり
過ぎ去りし時への郷愁を奏でる

街を包む金色の光は
逢魔が時の光でもある
見る者の心に入り込み
夢幻むげんに惑わせ
孤独の淵へと誘い込む


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