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あいと達也―初めて―

夏海が亡くなって、5年の歳月が過ぎた。

あいは、久しぶりに街に帰っていた。

あいは、国立の大学に受かり、大学でも

硬式野球部のマネージャーをしていた。

あいは、夏海のお母さんの元を

訪れていた。

夏海の遺影の前に手を静かに合わせた。

「なっちゃんママ」

「どした?」

「ちょっとなっちゃんの部屋
覗いていい?」

夏海の母は、柔らかな表情で「いいわよ」

と言った。

襖を開けた。

何年経っても夏海の部屋のままだった。

あいは、実は、重要なことを

夏海の母に伝えに来た。

「なっちゃんママ」

「どうしたの?」

「実は、、、大学卒業したら
こっち戻って働こうと思いよる。
達也と結婚する!」

夏海の母は、目をまん丸にした。

そして、笑顔になった。

「なっちゃん、喜んどるわい」

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あいは、夏海の母のいるアパートを後にした。

実家に戻ってきた時、

玄関の前に達也がいた。

「達也!!??」

達也は身体を震わせた。

「あい!!??」

あいは、達也の元へ走った。!

「帰ってきとったんやね!
会いたかった!」

高校生の時のあいは、髪が長くて

よく結んだりしていたのだが、

22歳になった今、髪を茶髪に染め、

セミロングにしている。

ちなみに、あいの今の格好は

ノースリーブワンピース。

「あい、、、」

達也の表情が真剣な顔つきになった。

「、、、キスしていい?」

あいは、びっくりした。

「いいよ」

達也は、あいの唇に自分の唇を重ねた。

「はっ、、は」

達也は感情を抑えれなかった。

あいが達也の服の裾をギュッと握った。

「た、、、たつや?」

達也がそっと、自分の身体から

あいを離した。達也は顔を真っ赤にして

あいに伝えた。

「あい、俺の家おいで」

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あいは、達也の家でシャワーを浴びていた。

家には、’恵美の家に泊まる’ と嘘の

置き手紙を置いた。

あいは、達也の服に着替え、そして

達也の部屋へと向かった。

「入るよ~」

「あっ、あ、、」

あいは、達也の部屋に入った。

達也は、未だに顔を真っ赤にしていた。

あいは、達也の元へ駆け寄り、

キスをした。

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2人は、高校生の時、2回キスをした。

1回目は教室。

2回目は、あいの部屋。

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「あい」

その時、達也はあいを抱きしめた。

「ごめん、もう我慢出来ん」

達也は、あいに深くキスをした。

舌も入れた。

2人は、床で行為を続けていた。

あいの目は涙目になっていた。

その時、達也は、あいをお姫様抱っこして

あいをベッドの上に置いた。

達也は、あいの上で馬乗り状態だった。

達也は、上の服を脱いだ。

達也はものすごく顔真っ赤だった。

「達也、めっちゃ顔赤いよ」


あいは、笑っていた。

「あい、好きだ」

達也はキスをした。達也はあいの

着ている服を脱がせた。そして、あいの胸が

露になった。

「達也、めっちゃ恥ずかしい」

「あい、触っていい?」

「達也なら、私の初めてをあげても
いいと思っとる」

「、、、あい」

達也は、あいに再びキスをした。

あいの履いているスウェットパンツを脱がせ

上から下までキスをした。

そして、あいは、全身裸になった。

あいは、ものすごく顔が真っ赤だった。

薄暗闇の中だったが、達也は分かった。

達也とは、小学校からの仲だ。

「、、、、あい」

達也はあいの身体を直視した。

「すごい綺麗、、、」

そして、達也があいの中に入ってきた。

「はっ、は」

達也は、何回も何回もあいに

キスをした。

「、、あっっ」

あいは、小さく喘ぎ声を出してしまった。

達也は、心臓が爆発しそうだった。

あいも同じだ。

2人は愛を確かめあった。

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あいは目覚めた。

横に好きな人が眠っていた。

「達也、、、」

その時、スマホの音が鳴った。

あいは、震えた。

陸からのLINEの通知が50件以上来ていた。

電話が鳴った。

あいは、陸からの電話に出た。

「、、どしたん?」

「どしたんじゃねーよ!!!!
あい、父さんがめっちゃ怒っとる。
母さんも怒っとる。
たっつんさんの家に入っていくとこを
母さんの友達が見たらしいんだよ。
しかも、俺らの家の前で、あいと
たっつんさんがキスするとこを
母さんの友達が見たらしいんだよ。
今すぐ家に来いやって。」

「え」

あいは、スマホを落とした。

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「達也くん、あいに手を
出してないやろな?」

「出されてないわ!この親バカ」

「あいちゃんに聞いてない」

あいのお父さんの顔がものすごく怖かった。

達也の顔は強ばっていた。

「、、、、してません」

「正直に言いなさい!」

あいのお母さんが強い口調で達也に

言った。

達也の顔が更に強ばった。

その時、玄関のチャイムが鳴った。

「達也ー、いるー?」

達也の顔が明るくなった。

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「おじさん、おばさん、別にええんやない?
恋愛は自由やし、2人が何してようが
してまいが、別にええんやない?」

「でも、健太くん~~」

その時、健太が胡座をかいたまま言った。

ボソっと言った。

「、、俺、高校生の時、夏海のアパートで
夏海とエロいことしましたよ、、」

健太はニコニコしながら言った。

多分、演技だろう。

あいの、父親と母親は笑った。

その場は、笑いに包まれた。

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3人は外を歩いていた。

「健ちゃん~、助かったよ」

「助かったじゃねーよ。もぉ、めっちゃ
内心恥ずかったんやけん」

健太が強い口調で達也に言った。

あいが、その時呟いた。

「思ったんやけどね、エロいこと
っていっても、なっちゃん
山村にキスしかされてないって
言よったような」

「、、、、、そんな好きな子に
簡単に手出せるわけないやろが。
男として、本気で今でも夏海のこと
思っちょる」

「、、、健ちゃんかっこええー」

あいは、泣きそうだった。

(なっちゃん、幸せやね。
山村、なっちゃんのこと今でも想っとる)

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その後、あいの妊娠が判明された。

妊娠2ヶ月の時だった。

達也は、高橋家に呼び出され、

ものすごく怒られたが、

自分の気持ちを話して、結婚を

認めてもらえた。

数ヶ月後

’夏希’が誕生した。女の子だった。

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