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仮面ライダーW~復活のミュージアム~第2話「帰還のS/地獄から帰ってきた男と西からやって来た男とトレジャーハンターPart1」

前回のあらすじ風が吹き、常にその街にいる人々がドアを叩くと言われている風都にある鳴海探偵事務所。しかしここ最近は何故かドーパント関連の事件がなかったせいか依頼はめっきり来なくなっていた。まるで閑古鳥が鳴くとはこの事と言わんばかりに暇であることに加えいつものように所長である鳴海亜樹子に文句を言われて喧嘩を引き起こしていた仮面ライダーWこと探偵の左翔太郎だったが突如として探偵事務所のTVに映し出されたのはかつて翔太郎が相棒のフィリップと共に倒したはずのテラードーパントこと園咲琉兵衛だった。そして現場に向かった翔太郎とフィリップの目の前でテラードーパントと戦うために久しぶりにWに変身した翔太郎とフィリップだったがブランクを一切見せずにサイクロンジョーカーとヒートジョーカーの力でテラードラゴンを駆使して戦うテラードーパントを撤退させる事に成功した。そして鳴海探偵事務所に帰ろうとした翔太郎とフィリップの目の前に夢か幻かと思ってしまうような出来事が起きたのだった。それはかつてビギンズナイトと呼ばれた事件に巻き込まれて安否不明となっていた仮面ライダースカルこと鳴海荘吉だった。荘吉との数年ぶりの再会に翔太郎だけでなくフィリップでさえ言葉を失うのだった。

荘吉「半熟者には帽子は似合わねぇって言ったよな、翔太郎?」


翔太郎「なんで、なんであんたがここにいるんだよ!おやっさん!」


荘吉「よう、久しぶりだな。翔太郎、それにフィリップ。」
フィリップ「どういう意味だい?鳴海荘吉。君はこの世界にいてもいい存在なのかい?それともダメな存在なのかい?」

荘吉「形式上は大丈夫さ。だがまだ亜樹子にだけは言わないで欲しい。」
翔太郎「なんで亜樹子にはダメなんだよ?あんたのたった一人の娘だろうが!」
荘吉「あいつにはマツの件で辛い思いをさせちまった。それに亜樹子はきっと俺を生きてるとは思ってないはずだからな。」
翔太郎「それはそうかもしれねぇけどよ…。そうだ!そういやどうやって風都に帰って来たんだよ?おやっさん。あんたはビギンズナイトの時に…。」
荘吉「分かってる。まずはその話からしなければならないこともな。あのビギンズナイトが起きたあの日、俺はお前達の前から忽然と姿を消した。風都タワーの崩壊と共にな。」
そして、荘吉はあの事件の後に起きた出来事を語り出したのだった。
荘吉「俺はあの後、とある人物に救われた。」
翔太郎「とある人物だと?」
荘吉「ああ。お前も知っている人物さ。まあ、あえて呼ぶなら不死身の傭兵かな?」
荘吉が話した不死身の傭兵という言葉に違和感と共にふたたび有り得ないという感情が生まれた翔太郎は荘吉に尋ねたのだった。
翔太郎「それってまさか…大道克己の事か?」
フィリップ「君は何を言ってるんだい、翔太郎?大道克己は僕達が倒したはずじゃなかったのかい?」
翔太郎「それはそうだけどよ…。じゃあ他の誰かが勝手に大道の名前を使ったって言うのかよ!」
フィリップ「そうとは言ってないだろ!」
かつて風都を地獄に叩き落とそうとした最強最悪の傭兵軍団、それこそがNEVERだった。そしてそのNEVERを率いていたのが仮面ライダーエターナルこと大道克己だった。大道は風都を壊滅させるために翔太郎とフィリップに最後の戦いを挑み、最終的にエクストリームフォームに風都の人々の声援が力を与えたことにより進化したゴールデンエクストリームフォームとなって強烈な一撃を叩き込まれて消滅したはずだった。しかし、荘吉の話によると同じ名前を使っている謎の人物が大道なのかそうではないのかという論争で荘吉を目の前にして喧嘩を始めてしまうのだった。しかし、その喧嘩を仲裁するかのように荘吉は会話に入ってきたのだった。
荘吉「翔太郎の言う通り、そいつの名前は大道克己だ。」
翔太郎「そんな、ウソだろ!?なんであいつがそんな地下深くにいるんだよ。」
荘吉「それが明らかになったのは俺が目を覚ましたビギンズナイトから数年後に明らかになるんだ。」
回想
荘吉「ん?ここは…何処だ?俺は確か…ドーパントに背中を撃たれたはずだ…それなのに何故俺は生きている?」
?「当たり前だろ。お前はこの地獄みたいな場所で何年も眠ったままだったんだからな。」
荘吉「何年も、か。そうだったのか。それよりもお前は誰なんだ?」
克巳「俺の名前は大道克己。まあ、不死身の傭兵って所だな。」


荘吉「不死身の傭兵だと?どういう意味だ。」
克巳「そのままの意味さ。俺達は不死身の傭兵軍団、NEVERとして風都を壊滅させようとしたんだ。」
荘吉「なんだと?」
克巳「まあ、話は最後まで聞け。俺は風都でとある2人の仮面ライダーに倒された。」
荘吉「2人の仮面ライダーだと?」
克巳「ああ。いや、正確には2人で1人の仮面ライダーに俺は倒されたんだ。」
荘吉「2人で1人の仮面ライダー?」
克巳「ああ。確かそいつらは左翔太郎とフィリップと名乗っていたな。あいつらはあの街の英雄さ。俺を市民の声で強くなった姿でトドメを刺したんだからな。まあ、俺としてはようやく不死身の傭兵が自由を手に入れて消えた。そう思ったがどうやら簡単には死ねんようだな。」
そんな事を話していた克巳は荘吉と共にとある伝説を語り出した。
克巳「なあ、知ってるか。」
荘吉「何をだ?」
克巳「ここから出れるという伝説さ。」
荘吉「ここから出れるのか?教えてくれないか、その伝説とやらを。」
克巳「ああ。あそこに門番がいるだろ?」
荘吉「ああ。」
克巳「あの門番にお前が大事だと思う人の名を伝えてみな?」
荘吉「何が起きるんだ? 」
克巳「風都に帰れるんだとよ。本当かわからないがやりたかったらやってみな?」
荘吉「分かった。」
そして荘吉は克巳が見守る中、門番の前に立った。
門番「何の用だ?」 
荘吉「風都に帰りたいと思ってな。」
門番「主の名は?」
荘吉「鳴海荘吉、仮面ライダースカルだ。」
門番「では鳴海荘吉、貴様が大事に思う者の名を述べよ。」
荘吉「左翔太郎、フィリップ、鳴海亜樹子、シュラウド。これが大事に思う者だ。」
門番「良かろう。鳴海荘吉、貴様の風都帰還を認める。良き旅を。」
荘吉「ありがとう。お前は風都に帰らないのか?」
克巳「そのうちな…先に行け!」
そして荘吉は光に包まれて風都に帰るのだった。
荘吉「これが風都に俺が帰ってこれた真実だ。」
そして全てを聞いた翔太郎とフィリップはいずれ大道克己もこの世界に帰ってくることを知り、衝撃を受けたのだった。
翔太郎「まさか…大道克己が生きていたとは。」
フィリップ「それだけじゃないさ。まさか…大道克己まで風都に帰ってこようとはね、翔太郎。」
翔太郎「ああ、そうだな。」
そんな話をしているとそこにミュージアムからあの人物がやって来た。
?「チッ、あのおっさん生きてるじゃない?お姉様、ミスしたわね。」
翔太郎「お前は…園咲若菜…まさかお前まで復活したのか!」

フィリップ「姉さん!」
若菜「来人、こっちにいらっしゃい?父さんも待ってるわ。」
フィリップ「嫌だ!僕は…僕の居場所はここだ!翔太郎と鳴海荘吉、彼等が僕の居場所だ!」
翔太郎「だってよ。諦めるんだな、園咲若菜!」
荘吉「フィリップの居場所は俺たちが守る。」
そして、フィリップを庇うようにして立ち塞がった荘吉と翔太郎を見た若菜は舌打ちをしたのだった。
若菜「チッ、なら死ね。」
『クレイドール!』

そして若菜はクレイドール・ドーパントへと姿を変えた。そして、クレイドール・ドーパントが攻撃を仕掛けようとした矢先、聞き覚えのある関西弁と共にバイクが現れた。
?「待て待て!お前の相手はこのわしや!」
?「あ、翔太郎くん!フィリップ!」
?「あ、こら!飛鳥、暴れるなや!」
翔太郎「お前、まさか服部か?」
フィリップ「やはり西の探偵、服部健二か?」
そしてその人物がヘルメットを脱ぐと西の探偵、服部健二がそこにいた。
服部「なんや、しょうもな。感動の再会させぇや、のう、飛鳥?」
飛鳥「そうだね。」


服部「なんや、お前もしょうもないな。」
飛鳥「別に。」
服部「何拗ねてんねん!」
翔太郎「それでお前、何しに来たんだ?」
服部「決まっとるやないか。お前の代わりに園咲若菜を倒しに来たんや!」
そう叫んだ服部は腰にダブルドライバーを装着した。
翔太郎「何?おい、マジか!」
フィリップ「ダブルドライバー?まさか、飛鳥。君が変身するのかい?」
飛鳥「する訳ないじゃん。あんな奴となんか!」
翔太郎「じゃあ誰と変身するんだよ、服部!」
服部「アホ抜かせ!俺一人で戦うねん!それがネオWや!」
翔太郎「はあ!?」
フィリップ「ネオW、興味深いね?」
そして服部は2本のガイアメモリを起動した。
『トルネード!』
『ダークネス!』
服部「変身!」
『トルネードダークネス!』
ネオW「さあ、勝手に罪数えろや!」
翔太郎「てめぇ、服部!バカにしてんじゃねぇ!」
ネオW「それはすまんな。ほな、行くで!」
そしてクレイドール・ドーパントに向かって走り出したネオWはトルネードの力を使った格闘攻撃を繰り出したのだった。
ネオW「まずはこの力でどうや!ハアッ!」
クレイドール・ドーパント「チッ!なめるな!ハアッ!」
そしてクレイドール・ドーパントは格闘攻撃を交わしながら腕からエネルギー弾を放つもネオWはトルネードの力で防ぐのだった。
ネオW「甘いのぉ、そんなじゃいつまでたってもネオWは捕えられへんで!」
クレイドール・ドーパント「チッ、うるさいんだよ!」
そして格闘攻撃を仕掛けると見せかけて至近距離でエネルギー弾を食らったネオWは地面を転がるのだった。
ネオW「な、なんやて?」
翔太郎「服部!ネオWだかなんだか知らないがヒートみたいなちからはないのか?ヒート!」
ネオW「ヒート…アホ抜かせ、それくらいの力、こっちにもあるっちゅうねん!」
そう叫んだネオWはフレイムメモリを起動した。
『フレイム!』
『フレイム!ダークネス!』
ネオW「暑っついの、ぶつけたるわ!」
クレイドール・ドーパント「ハアッ!」
そしてクレイドール・ドーパントが放ったエネルギー弾を炎を纏った拳で弾き返しながら接近すると共に連続パンチをクレイドール・ドーパントに叩き込むのだった。
クレイドール・ドーパント「キャッ、な、何するのよ!なめやがって!」
ネオW「悪いな、あんたにさっきから撃たせとる砲弾、もう打たせへんで!」
そしてネオWはフレイムメモリをネオマキシマムスロットに装填した。
『フレイム!ネオマキシマムドライブ!』
ネオW「フレイムボンバーストライカー!ハアッ!」
クレイドール・ドーパント「キャー!」
ネオWフレイムダークネスの必殺技であるフレイムボンバーストライカーを食らったクレイドール・ドーパントは地面を転がるのだった。
クレイドール・ドーパント「はあ、はあ。クソが!」
そしてもう一度放ったクレイドール・ドーパントのエネルギー弾を交わしたネオWはトルネードメモリを装填して再びトルネードダークネスへと戻るのだった。
『トルネードダークネス!』
ネオW「おいおい、せやから言うたやろ?あんたの攻撃は当たらへんてな!さて、ぼちぼち終いにしたろか!」
そしてネオWはダークネスメモリをネオマキシマムスロットに装填したのだった。
『ダークネス!マキシマムドライブ!』
ネオW「一気に行くで!ダークネスエクストリーム!ハアッ!」
そしてネオWトルネードダークネスの必殺技であるダークネスエクストリームを食らったクレイドール・ドーパントは変身を解除して若菜の姿に戻るのだった。そして、若菜はネオWを睨みつけながら告げたのだった。
若菜「覚えておきなさい、次はこういかないから!」
服部「いつでもかかってこいや。何度でも弾き返したるさかい!」
そしてネオWの変身を解除した服部は翔太郎の元に帰ってきたのだった。
服部「どうや?これがネオWや、翔太郎!」
飛鳥「調子に乗るな!」
服部「なにすんねん!」
そんな服部と飛鳥の光景を見ていた翔太郎とフィリップは微笑んでいた。
翔太郎「これが飛鳥ちゃんと服部かもな。」
フィリップ「ああ、そうだね。」
一方、その光景をビルの屋上から眺めている人物がいた。
?「さて、この街風都にあるお宝は僕を楽しませてくれるのかな?さあ、名探偵達。僕と勝負しようか。」
『アタックライド!インビジブル!』








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