戦国時代の自動操縦【#毎週ショートショートnote】
時は天正。時の権力者、豊臣秀吉は京都に大仏を建立した。この大仏、実は対立していた徳川家を滅ぼす為に南蛮の技術を駆使して作らせた最強兵器だった。
「南蛮のでうす(神)の信心が、この大仏の動力じゃ!人力が要らんから、躊躇うことなく徳川勢力を皆殺しじゃ!」
秀吉は下品な高笑いをしている。
「御前様、でうすは南蛮の神。盧遮那仏にでうすの信心を動力にするのは、バチが当たりませぬか?」
そう進言するのは、正室ねねである。
「何をバチが当たるものか!徳川を今のうちに潰しておかぬと、豊臣の天下が将来危うくなるぞ!」
秀吉はねねの忠告を無視した。
「民を救う為の大仏様を、殺戮の道具に使うなんて。私はどうなっても知らぬぞ?」
豊臣軍が徳川に攻め入ろうとしていた直前の深夜、岐阜を中心とした巨大地震が襲った。
「何じゃ何じゃ!」
秀吉は大パニック。地震は京都も襲い、大仏は誤作動で豊臣陣地を尽く焼き払ってしまった。
ねねが秀吉を見限ったのは言うまでもない。
久しぶりの毎週ショートショートnoteです。今日の大河は関ヶ原の戦いですが、ネタは小牧・長久手の戦いです。
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