月経について

さく6 It's happy Wednesday.

ハロウィン以来、いや、春以来、何かもやもやするので書いてみる。
女性の月経についてなので、成人女性には今更の話だ。男性だって、保健体育でくらいは知っているだろう。しかし、ツイッターから世の中を半年見た限りでは、その知識は不十分のようだ。もちろん、書いたところで体験することではないので、何の意味があるの?と言われてしまえばそれで終わってしまうが、世の中の半分は女性であり、月経が無ければ人類は存続しない、ということを念頭においてもらえたらと思う。

ハロウィンの仮装で使用済み生理用ナプキンの仮装をしている人がいる、モラルはどこへ行ったとツイートしている人がいた。
確かにモラルは存在しないのかもしれない。
本気でイタズラをする人や痴漢する変態がたくさんいた。
しかし、使用済み生理用ナプキンの仮装については、私はモラルと関係ないように思う。
何故ならあれは、一般的な女性の日常だからだ。

女性たちはこれまで、何故か一生懸命に隠してきたが、月に一度約1週間、つまり4週間のうちの1週間、あんな風に流血している。もっともっと酷いことになることもある。具体的に言えば、量が多く塊で出てくることもある。
コントロールは全くできない。たぶん、これくらいだろう、という経験に合わせてナプキンのサイズを変えているに過ぎない。誤って小さいものを使って失敗ということも、何度もやってきている。サイズが合っていても、ズレてはみ出すということももちろんある。

痛みも伴う。私の場合は30分立ち仕事(例えば食事の支度など)しているだけで辛くなってくる。勤めている時は通勤で1時間かかっていたが、それにはなんとか耐えるしかなかった。

下着や服やパジャマを汚してしまう危惧が、寝ていても頭から離れない日がある。ものすごく眠くても、横向き姿勢から動かないように寝ている。もちろん、起きている時も長時間外出している時はいつも気にしている。

仕事に追われている人は、トイレに行く時間を取れない場合もあるという。移動時に時間が間に合わず、トイレに行けない為に憂鬱になることも多い。仕事でなくても旅行も憂鬱だ。貧血になることもある。衛生上、温泉に浸かることもできないし、そんな気にもならない。

腹痛、頭痛の他に、これらの弊害があることを、世の大抵の男性は知らない。知ってほしい、わかって労ってほしいと願いながら全く訴えて来なかったのは何故だろう。女性の秘密を暴露するなという女性が多かったのだろうか。女子だけが集められて、生理についての短編フィルムを見せられた日から。

これだけ辛いのだから、労われて当たり前だと言いたいわけではない。生理だから辛いんだよね?と労わられたいわけではない。

ただ、母になるかもしれない準備として、10歳くらいから50代くらいまで、毎月毎月このような生理があることを知ってほしい。母になることを選ばない、または母になることができない人生だとしても、大抵の女性には生理がある。もちろん、母になった後にも半年ほどすればやってくる。母になった直後も通常の生理より凄いものがあったりもする。

使用済み生理用ナプキンの仮装をした人は、きっとそれをネット画像で見たのではないだろうか。脳裏に焼き付いて離れなかったのだろう。血はショックの色だ。女性でも毎月ショックを受けたりする。衝撃を受けて、当たり前だ。モラルとかそんなもの、あるわけない。いつも知らないうちに流血している。まもなく1ヶ月が経つから、やがてくるだろうと思いながらナプキンを下着につけ、ただ待つのである。

これらのことを知って、もしもまだ女性を侮蔑の対象にする男性がいるなら、その人は自分に対しても真摯に向き合ったことがない人なんだろうと思う。人生を真面目に生きられないんだろう。

しかし、最近、慰められる話を聞いた。俳優の武田真治さんが、身体を鍛える理由についてだ。彼のお母さんが、女性は生きているだけで痛みを伴うと言ったことで、自分は男性だから同じ体験はできないが、身体を鍛えて筋肉痛を味わうことで、生きていく権利を自分に与えようと考え、筋トレを日課にしているという。そのように女性の痛みに向き合ってくれる人がいた。聞いた時にも素敵な人だなと感動したが、その後もしみじみ思い出して気持ちが慰められている。

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