「好き」を仕事にするということ

桜馬至です!
note第3回、今回はこのテーマで話していこうと思います。
急にガチっぽいタイトルですが最近思ったこと~程度のノリでゆるく書いてくので気軽に読んでいただければと思います。

さて、タイトルからだとどんな話か分かりづらいとこもあるので先に概要を書きます。
よく「趣味や好きなことを仕事にするのは良くない」と言われていると思います。
これに対して、自分は元々よくわからないと思っていて、趣味こそ仕事にすべき派だったのですが最近その意味がちょっと分かるようになってきました。
あくまで「ちょっとわかる」だけで、どちらかというと好きなことや興味の持てる分野で仕事をした方がいいとは思うのですが、その心境の変化についてお話していこうと思います。

ちなみに今回はVtuberの話ではなく本業の話です。
が、Youtube、Vtuberを本業にされている方もたくさんいると思いますし、映像・芸能・エンタメのような趣味にあたる分野を仕事にすることにおいては共通している内容になるかなと思います。


自己紹介などで言っているように、僕はソシャゲ関係の仕事をしています。
それ以前は全く関係のない営業職をしていましたが、全く情熱が沸かず、日々の業務を嫌々こなすだけでした。
なぜ熱量が沸かなかったかという理由の一つに、従事していた業種の専門性が高すぎたということがありました。
顧客がどうしたら嬉しいか、何を求めているかという部分が見えず、また自社の提供できるものについてもどこに優位性があるのかわからず、価格競争や手数や付き合いで勝負する手法に疲弊するばかりでした。
業界について勉強すればいくらかは打開できたと思うのですが、もともと興味がない分野だったこともありそれもなかなか捗りませんでした。

そんな中もともと自分が遊んでいたゲーム業界へと転職しました。
現職では、自分が楽しいと思えるものを実際に形にすることができ、それを遊ぶユーザーの反応が見られたり、自分で直に遊びサービスを体感したりできることから前職とは段違いのやりがいを感じていました。
自分は企画職なのですが、思っていたよりは業務の専門性も低く、持ち前の知識で戦える部分が大きいことも幸いでした。(ゲーム業界への転職についてもいずれ別途記事にしたいなと思ってます)
また、以前のバリバリ体育会系営業職と比べ、業務への取り組み方も緩く、チーム内業務が滞らない程度に自由に働けるのも気が楽でした。
前の仕事とは比べ物にならない充実感や心の余裕があり天職だと思いました。

この業界でこれからも働いていきたいという思いは今も同じです。
ただ、最近この仕事ならではの「辛い」と感じることができてきました。

理由は3点ほどあります。

1つ目はソシャゲの運用とは「多数のユーザーへ長期的にサービスを提供し続けるもの」だということです。
以前の営業職は「個 対 個」の形態で、たとえ少しミスをしても謝罪したりその後挽回を図ることができました。
また、例え少し対応に手落ちがあっても、その案件さえ無事に終了すれば問題がないこともありますが、ことソシャゲにおいて引退してしまったユーザーを呼び戻すのは難しいです。
前職では「中の下~中の中」くらいで求められていた成果が、現職だと「中の上~上の下」くらいで常に求められているイメージです。

2つ目は自分の仕事がすぐに数字として反映されることです。
ご存じの通りソシャゲは小さいものでも月数百万~大きいタイトルだと月数億の売り上げがあります。ユーザーも数万人という方がいます。
その一端を自分が担っていて、上記1つ目に語ったような難しさと合わせ、失敗が如実に反映されると辛い部分があります。

(余談ですが、前職でももちろんこういった意識は必要だったと思います。しかし、こんな会社知ったことかと1ミリも会社貢献意識がありませんでした。
ですが、しっかり数字意識して働いている先輩社員とかもいて、どこからあんなモチベーションが沸いてくるんだろうと思ってたんですが、今の僕のような意識だったんだなぁと最近気づきました。
もし自分のお仕事で「がんばってるなぁ」という人がいたらこういう考えなんだなと思ってみてください。)

そして3つ目。正直ここが今日の本題です。前置きがめちゃくちゃ長くなってしまいました。
「趣味を仕事にすること」の何が難しいか。それは、四六時中、24時間そのサービスを遊んでいる、そのサービスについて考える人に対して、さらに納得させられるコンテンツを提供せねばならないということです。

僕の前職ではお客さんにも勤務時間というものがありました。
勤務時間内にお客さんと商談をし、納品したものを使ってお客さんも勤務時間内に仕事をする。
そして家に帰ればゆっくりお酒を飲んだりテレビを見たりしてるでしょう。

しかし、「ゲーム」というコンテンツにおいて勤務時間というような括りは存在せず、好きな人であれば仕事中だろうと寝てる間だろうとそのゲームのことを考えていると思います。
そのゲームについてほんとに24時間考察してる専門Youtuberみたいな方もいたりします。

そんなゲームをもし自分が運営しているとします。
そのゲームを好きなときはいいですが、もし飽きてしまったり嫌いになってしまったらどうでしょう・・?
ちょっと疲れてゲームをしたくないとき、他にやりたいものができて時間がなくなってしまったとき、そういう時が誰しもあると思います。
そんな時にも、常にそのゲームを24時間愛している人に対して満足いくものを提供しないといけない・・。
これって「好きなことを仕事にする」が故の悩み、苦しみだなとふと最近思いました。

もちろん、「必ずしも常にそのゲームを愛し続けないといけないの?」かというとそうではありません。
数字をもとに分析し、効率よく運用を続けていく手段なども存在します。
ただ、自分の場合はある程度感覚で仕事をしていることや、今後提供するものにちょっと自信がなかったりするとどうしてもこういった不安がついて回ります。

自分の仕事を好きでい続けられるかどうか。それが「好きを仕事にすること」の難しさだなと感じました。


というわけで今回は仕事の話でした。
なんか湿っぽい話になってしまいましたが、別に今の仕事が辛いやめたいとかいうわけでなく、前職に比べたらよっぽど良い環境でこれからも続けていく予定なのでその点はご心配なさらず!
どちらかというと、こういった仕事に身を置いて初めて「好きを仕事にするのはやめろ」の感覚がわかってきた気がして、「こういうことなんじゃないか~?」みたいなのをみんなに聞いてほしいnoteでした。

そして冒頭でも話しましたが、これはゲーム業界に限った話ではないと思います。
専業Youtuber、Vtuber、イラストレーター、音楽関係、お笑い関係などでしょうか?恒常的にコンテンツを生み出し続ける分野はほとんどついて回る問題だと思います。
いまだにいるかはわかりませんが「Vtuberってスパチャで稼いでて楽そ~」みたいな発言も時折見かけます。
ですが配信者さんも配信したくないとき、辛いときはどうしてもあると思いますし、こういう悩み苦しみと戦いながらやってるのかな思います。

まぁ辛くなったらやめて転職するとか、こういう状況に陥らないためにできる対策とかも多々あると思うので、頑張ってる人を労われ!とかそういう話でも全然ないですし、もっと大変な仕事の人も無限にいると思うんですが、最近こんなことを思ってました~という話でした!


さらに超絶余談ですが↓のホロライブさんの切り抜きとかも見てこれだよな~と。
切り抜きの真意とは関係なく、あくまで僕の考えなのですがVtuber好きでVtuber業界入りたいって方、何かがきっかけでVtuber嫌いになっちゃったときめっちゃ辛そ~と思いました。
ただ仕事って基本辛いものですし、この記事見てやめておこうとか思っちゃう方いたらそういうわけでもなく、1回突っ込んでみるのも全然ありかなって感じです!