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小学校受験【願書の設計書】シリーズ①<お子さまの「魅力引き出しセット」>魅力UPは表現を盛るより掘り下げる!
「あなたのお子さんの長所を教えてください」という質問に使える【鉄板】エピソードはありますか?
小学校受験では、願書が合否に大きく影響します。願書は、お子さまやご家庭の様子を学校に伝える唯一の機会です。そのため、願書作成には十分な注意と準備が必要です。
この記事では、願書作成のために必要な3つの要素(お子さまやご家庭、志望校について分析)のうち、最も重要な「お子さま」の魅力を明確にするワークシートの紹介と願書に書くべき内容やエピソードを作成する方法を説明します。
●こんなことで悩んでいませんか?
● 何から手を付けてよいのかわからない、というスタート地点での迷い
● 願書を完成させる方法が分からず、時間がかかりすぎる
●「志望動機」と言われても、何をどう書けばよいのか分からない
● ネットや本の情報がいろいろありすぎて、混乱している
● 学校ごとに願書の内容を合わせる方法が分からない
☆「受かる願書」には共通点があります ☆
お受験でご縁があったご家庭や、添削していて優れていた願書を50枚厳選し、徹底分析をしました。その結果、次のような共通点を発見しました。
● 親の願い:親が子供に対して抱く期待や願いが明確に説明されている
● 家族の背景:親がどんな背景を持っているか説明されている
● 子供の性格:子供がどんな性格か明確に説明されてる
● 子供の経験:子供がどんな経験をして成長したのか明確に説明されている
● 子供の目標:子供がどんな目標を持っているか説明されている
● 子供の学習意欲や好奇心:子供の学ぶことに対する興味や意欲が分かる
● 子供の社会性:子供が他の子供や大人とどのように関わっているか、またはチームワークにどの程度適応できるか説明されている
● 子供の個性や特技:子供が特定の分野で特別な才能や興味を持っている場合、それが説明されている
● 親の教育への取り組み:親がどのように子供の教育に関わり、子供の学習や成長をどのようにサポートしているか説明されている
● 家庭の教育環境:家庭での読書習慣や教育的な活動、親が子供とどのように日常生活を過ごすかなど説明されている。
● 学校への期待:親が学校にどんな期待を持っているかが分かる
● 学校との相性:子供の性格、興味、能力が学校の教育方針や環境とどのように合致してると考えているか分かる。
もちろん、1つの願書にすべての項目が入れる必要はありません。しかし、これらの組み合わせによって、素晴らしい願書が作られています。今回、ご紹介するワークシートを活用すれば、自然と上記のような文章になります。
<願書で最も重要な3つのステップ>
① お子さまの分析 ②ご家庭の分析 ③学校の分析
「受かる小学校受験の願書」を作成するために、この3つの要素がどれだけ大切か【こちら】で説明いたしました。今回は、より具体的な中身に入りたいと思います。(【こちら】はぜひ一読してみてください。きっとお役に立つと思います)
本記事では<お子さん分析>のテクニックについて説明します
小学校受験の主人公はあくまでお子さまです。学校の先生もお子さまのことを一番知りたいのです。ある意味、願書はお子さまをアピールする場でもあります。
●3つのステップのうち、
「お子さまの分析」から始めるべき理由
理由1:分析に一番時間がかかるから。
商品のレビューを書くのとは違い、直感的に書いてしまっては、せっかくのお子さまのお受験をダメにしてしまう可能性があります。一般的に、お子さまの特性を知るには、次の方法が考えられます。
● 日常生活の観察:子どもの日常生活を観察し、どのようなことに興味を示すのか、どのようなことに熱中するのか、どのようなことに困難を感じるのかなどを把握します。また、子どもが他の子どもとの関わり方や、新しい環境や経験に対する反応も重要な観察ポイントです。
● 幼稚園や習い事の先生など他の大人の意見:保育園や幼稚園、習い事の先生など、子どもと接する大人からのフィードバックも有用です。彼らは子どもの行動や反応を客観的に観察し、その特性や能力を評価することができます。たまに会う親戚などの意見も参考になることがあります。
● 子ども自身の意見:子ども自身に、好きなことや得意なこと、困難を感じることなどを尋ねることも重要です。ただし、大人が答えを誘導するような形にならないように質問することが大事です。
理由2:他の分析からはじめると「こじつけてしまう」
例えば、ある学校では「子供は運動すべき」という理念を持っているとします。この学校を受験する場合、どうしても理念に引っ張られてしまい「運動」というフィルターでエピソードを探してしまいます。
学校が求める生徒像は1通りではありません。しかし、分かっていても校是や教育理念という先入観が入ると、どうしてもそれに近いエピソードを探して、手が止まってしまいます。
理由3:【重要】学校が一番知りたいことだから
この作業は「お子さまの現状分析」だけではなく「名前の由来」や「これからどうなってほしいか」という希望や期待、そして「もっと成長してほしい点」が分かります。
また、これまで家族としてどういうサポートをしてきたのか、これからお子さんをどう導いていきたいのか、再確認することができます。
いつの間にか、小学校受験をすることになった初心を忘れてしまい、日々の生活に忙殺されます。しかし、この初心にこそ、その学校を目指した当初の思いがあるはずです。
これらを通じて、②ご家庭の分析、③学校の分析を行うことで、より質の高い願書を、時間を無駄にすることなく書くことができます。
● 願書の書き方は2通りしかありません
願書の書き方は大きく分けて2通りしかありません。
「自分でゼロから考える」か「参考例を応用する」の2つです。
これまで高校受験や大学受験の小論文や就職活動のエントリーシートなど、人生をかけて取り組む文章の作成のサポートをしてきました。
そこで気づいたのは「説得力がある文章」は、表現技法ではなく、書くべき要素がきちんと含まれていることです。むしろ、書き方にクセがあると、アイデアが独創的でも、結局、何を伝えたいのかよく分かりません。
● 小学校受験の願書は、文章力テストではありません。
お子さまやご家庭の様子を的確に伝え、その上で学校に対してどれだけの想いを持っているのかを表明するものです。
この想いを伝える場合に要素がオリジナルである必要はありません。その要素の組み合わせ方や、視点にオリジナリティがあることが重要です。
むしろ、きちんと掘り下げると「同じ文章」を作成することはできません。なぜなら、同じ事柄に対しても全く同じ価値観を持っている人はいないからです。
よって、本記事で紹介する方法は、裏技どころかむしろ王道(正攻法)だと思っています。
ー<お子さん分析>のテクニックについてー
願書の「お子さんのパート」は2つの関門があります。
●第1の関門
「お子さんについて掘り下げてみてください!」という定番のアドバイスを受けたことがあると思います。でも、いざ掘り下げようとしても”2つ,3つくらいでそれ以上思い浮かばない”方がたくさんいらっしゃいます。
いつも一緒にいても、いざお子さんについて質問されてもしっかりと回答できない。この問題には「お子様の特性<分析シート>」を活用していただくことでバッチリです。
●第2の関門
次の問題は「掘り下げて見つけたお子さまの特性を、どうやってエピソードにすればよいか」というものです。例えば、
●子供の強みや特性をどのように表現すれば良いか分からない。
●子供の経験やエピソードをどのように表現すれば良いか分からない。
●子供の学習意欲や好奇心をどのように示すべきかが分からない。
こんな悩みに対しても、例文を活用して、魅力的なエピソードをつくる方法を伝授します。
願書作成のコツを伝授!
3つのステップで効率的に進める方法
①「お子様の魅力<発見シート>」
お子さまの性格や興味、能力などの個性をリストアップするためのシートです。このシートを使えば、お子さまの特徴や魅力を明確に把握することができます。
「性格リスト」「興味・好きなことリスト」「能力・得意なことリスト」の3つのリストを活用して、お子さんに関するキーワードを集めます。
(リストの一部は次のようなものです)
<お子さまの「性格」リスト③>
社交的、内向的、自立心が強い、協調性がある、リーダーシップがある、思いやりがある、好奇心旺盛、忍耐強い、真面目、責任感が強い、創造的、柔軟性がある、積極的、受け身、自己主張が強い、自己主張が弱い
※プリントアウトして、◯をつける方法でも効率的です
② お子さまの魅力<カスタマイズ・シート>
同じエピソードでも「願書の記入欄の大きさ」や「学校の校風・校是」などに合わせて、文字数やテイストを変える必要があります。
お子さまの【鉄板エピソード】を状況に合わせてカスタマイズする方法をお伝えします。願書の基本的な構成である「お子さんのパート」は、「願書パーフェクト<お子様の魅力引き出しセット>」(本記事)でしっかりと対応できます。
そのあと「ご家庭のパート」「学校のパート」を掘り下げ(それぞれ専用のツールをご用意しました)、「ご家庭の分析」と「学校の分析」とマッチする部分を抽出して説得力のある魅力的な願書を作ります。
「お子様の特性<分析シート>の項目」→「思いつくできごと」
◎自然探索、昆虫採集、観察力がある→ダンゴムシが好き、アリも好き
○ プログラミング→パソコンを使った操作ができる
◎ 手を使ったモノづくり→幼稚園の工作で、模型を作成
○ 読書→4歳から絵本を読む
✕ 社交的、協調性がある→初対面が得意ではない、人見知りかも
○ 献身的→家事を手伝ってくれる
上記の要素を、あまり細かいことを考えず、状況が伝わるように具体的に書き出してみます。
我が子は、庭でレンガをめくって「ダンゴ虫」を探し、その動きに目を凝らして見入ることがよくあります。アリの行動を30分間もじっくりと観察することも。何かに興味を持つと、そのことに夢中になることがしばしばです。家のパソコンを使って、家族の写真を拡大したり、印刷することも得意です。幼稚園の工作の時間には、空き箱を使ってパソコンやマウスの模型を作り、先生に褒めてもらったこともあります。4歳頃からは、ひらがなを読むことができ、自分で絵本を楽しむことも。3歳からは、家の中での手伝い、例えばゴミを捨てたり、靴をきちんと並べたり、床を拭いたりといったことを積極的に行ってくれます。ただ、初対面の大人や子供たちには少し警戒心を持つことがありますが、年長に上がってからは、そのような部分も減ってきています。
やや、柔らかい言葉ですが、願書に書く<下書き>としては十分です。ただ、本命校や名門校はさらに深掘る必要があります。
③ お子さまの魅力<ストーリーシート>
①、②で洗い出されたキーワードから【鉄板エピソード】をつくった上で、【本命校】【名門校】の願書のために、ストーリー性の高いエピソードにします。
この型を使うことで、お子さまの成長や経験をストーリーとして伝えることができます。
1. 結論「我が子は○○です」:我が子には○○の能力や特性があります。
2. 「○○の特徴を得ることになった」きっかけ:この「力や特性」を得ることになったきっかけ
3. 現状・はじめの状況:はじめのころは○○でした。
4. 目標(・その目標を持つことになった理由):○○ということがあって、▢▢という目標を持ちました。
5. 目標達成までの課題:目標を達成するために、何が課題となっているか。
6. その課題が生じる原因:その課題が生じる理由は○○でした。
7. 課題を克服するために必要なこと:課題を克服するために、どんなことが必要だと思いましたか。
8. 実際の取り組み:必要だと思ったことから、実際に取り組んだことは何ですか。
9. 取り組みの成果(課題の克服):取り組み(努力)によって、どのように課題を解決できましたか。
10. (課題を克服した後に)得られた結果:課題を克服した後に、どんな結果を得ることができましたか。
11. これらの経験を踏まえ今後の展望:この経験や得られた力を、今後、どのように活かしていきたいですか。
なぜ、この形式にしたのか、そこには理由があります。その理由と実践例を提示して、迷わずこのシートの使いこなせるように説明をします。
●3つのステップで効率的に進める方法のサンプル
①~③の作業を実施して、数時間でできた原稿案が次のものになります。
「我が子は、自然に対する深い興味と敬意を持っています。公園で見つけた虫を観察したり、家庭菜園で野菜を育てることが大好きです。また、図書館で自然科学に関する本を借りて読むこともよくあります。このような興味から、彼は自然と人間の関わりについて深く考えるようになりました。」
この例文は、お子さんの特徴を的確に表現しています。これをさらに掘り下げたエピソードにすると、
「自然が大好きな我が子が、初めて家庭菜園を始めたとき、彼は困難に直面しました。育てていたトマトの苗が病気になり、すべて枯れてしまったのです。彼は非常に落胆しましたが、これを機会に植物の病気について学ぶことを決意しました。図書館で本を借りて研究し、地元の農家にアドバイスを求めるなどして、親子で解決策を見つけ出しました。その結果、次の年には健康なトマトを収穫することができました。この経験から、我が子は困難を乗り越えるための努力と、問題を解決するための方法、喜びを学びました。」
このようにエピソードにしておくと、ご家庭の教育方針や学校の分析に合わせた形で、説得力のある文章を抽出することができます。イメージとしては、文字数に合わせて全体で一貫性を持つように文章を選びます。
●なぜ、いきなり「願書の形式」で書かないのか
お子さまの「アピール型エピソードシート」は願書にあえて書く形式にしていません。なぜなら、願書の形式にすると、文字数が少なくなり、掘り下げが甘くなる傾向にあります。
また、前後にある<ご家庭の分析>や<学校分析>の情報があるため、それらに引っ張られてしまい、こじつけのような文章になってしまいます。
私を含め、願書の添削をする立場からすると「これなら、ゼロから書いた方が早い」と思うことが半分以上です。(もし、お教室の先生に本音をうかがえることがあれば聞いてみてください)
そうなってしまうことを防ぐために、お子さまのエピソードを独立させても、強いアピール力があるようにしました。
なぜなら、3つの要素のうち、<お子さま>の情報が最も重要だからです。小学校受験の主役はあくまでもお子さまであり、学校の先生もお子さまのことを一番知りたいのです。
【本命校】【名門校】の願書では、よりお子さんの特質の深い掘り下げが重要です。ストーリー性の高いエピソードにすることで、読み手である学校の先生の納得感を大きくします。
<願書の設計のための掘り起こしシート>
この「願書の設計のための掘り起こしシート」は、小学校受験の親子にとって必携のツールです。このシートを使用すれば、願書作成の初期段階で必要なことがすべてわかります。このシートを使用すれば、面接官に「興味深い!」と思わせる願書を書くことができます。
<このシートを使用するメリット>
子供の特性やエピソードを魅力的に表現できる
子供の強みや特性を明確に把握することができます。
お子さまの際立たせるエピソードを作ることができます。
子供の学習意欲や好奇心を上手に表現できます。
願書作成に対する不安やストレスを軽減することができます
文章作成が苦手でも、キーワードの選択をすることで、効率よく文章の作成を進めることができます。
願書作成にかかる時間や労力を大幅に削減することができます。
「でも、文章って、一から書かないといけないのでは?」とお考えの方もいらっしゃると思います。私は次のように考えます。
願書ビギナーは”選択式”にすべき。なぜなら…
① 100%個性的な願書は存在しない
願書は、キラリと光るものや個性が重要です。しかし、このような願書は決して奇をてらったものではなく、1つ1つ(部分ごと)はどこかで見たことがあるエピソードや表現が並んでいます。
そもそも、幼稚園の時にお子さんが経験できることは、それほど大きな差はありません。むしろ、過度なアピールは学校の先生に良くない印象を残すことがあります。
オリジナルのネタや卓越した表現力よりも、お子さん・ご家庭・学校がいかに相性がよいのか、それが伝わる組み合わせにすべきです。その点では「選択式」からスタートすることが最も効率的かつ効果的と言えます。
② お受験の仕上げの時期に、お子さまに関係ない親の「文章力」が合否に影響をする
願書に力を入れる時期は、お受験の仕上げの時期と重なります。願書を書くこと自体が重労働なのに、志望校の最終決定から、日程調整、仕上げのための講座の予約、模試を受けるかどうかなど、やることはてんこ盛りです。
しかし、願書が重要な役割を担うため、手抜きをすることもできず、お子さまに費やすべき時間を十分に確保できない、または、良い願書を書くための作業時間を十分に確保できない事態が起こりがちです。
お子さまが最大限、力を発揮できるようにするのが親の役目なのに、それができずにノイローゼになりがちです。なんとかしなければいけません。
③ どんな願書でも、何度も書き直しをする
誤解をしていただきたくないのは「何を書けばよいか分からない」「手が止まってしまう」「書きたいことはあるけど、言葉がでない」という状況を打開するためのシートであり、選択していけば魅力的な願書が完成、という”レンジでチン”のようなお手軽系のサービスではありません。
もちろん、かなりの労力を省くことができますし、ゼロから作成するよりも良質なものになる可能性が高いです。しかし、仕上げの段階では「書き直し」が必要となります。ここに時間を費やすべきです。
<願書の設計のための掘り起こしシート>では、
①「お子様の魅力<発見シート>」
② お子さまの魅力<カスタマイズ・シート>
③ お子さまの魅力<ストーリーシート>
このシートを活用すれば、願書作成の初期段階で必要なことがすべてわかり、面接官に「興味深い!」と思わせる願書を書くことができます。
ぜひご覧ください。
● お子様の特性<発見・分析シート>
【実践編】
「◯◯さん(◯◯くん)はどんなお子さんですか?」と聞かれても、パッと答えるのは簡単ではありません。しかし、願書や面接では、はっきりと表現んする必要があります。
そのためには、一回でよいので、時間をかけて徹底的にお子さまに関して分析をする必要があります。
これらのキーワードは、小学校受験の願書を書く際に非常に重要です。子供の個性や能力を具体的に示し、どれくらい志望校と相性が良いかをアピールする材料でになるからです。
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✕✕…克服してほしい
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