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おっさんは、接骨院にヒアルロン酸を打ちに(反省の鍋割山登山)

「だから言ったじゃない!」

今回の登山は、おっさん(上司です)が所蔵するK会の皆さんと、

「鍋割山へ鍋焼きうどんを食べに行こう」の会だ。

リーダーはMさん。
鍋割山に登った事がある私に、この計画でいいか見てほしいとLINEが来た。

登りはタクシーを利用して、
県民の森駐車場を経て、二股からスタートする。
林道歩きの2時間がないので良し。
コースタイムにゆとりもあって良し。

しかし、
下山する小丸尾根は私も歩いた事がない。マイナーなルートだ。
地図のコースタイム通りで余裕がなく、バスに、間に合わないんじゃない?
もう少し、下山に余裕があった方がいいと思います!

とお伝えした。

返信は、
山頂へ行ってから、様子を見て決めよう!だった。(場合によっては、登った道を、下山する)


そして当日、
5人グループの楽しい登山が始まった。
天気は曇り、沢から上がってくる風が気持ちいい。
緑がきれいで、白く咲く花に飛び交うミツバチを写真に収めながら、皆思い思いに歩く。

丹沢らしい風景
沢を渡る
大好き、沢
水歩荷

鍋割山名物「水歩荷」
体力のある方は、お水を鍋割山荘に運んでください、というボランティア。

日曜日とあって、高校生だろうか?多くのグループ登山の方がいる。
ザックにお水のペットボトルを入れ、
それぞれ担いでいく。

私達グループは、リーダーのMさん、Nさん、Uさんがザックにペットボトルを詰めて歩荷する。

「私はザックに余裕がないので、ごめんなさーい🙏」

そしてこの先から、急登りの本格的な登りの始まりだ。
去年の12月に来た時は、落葉した山だったが、今は新緑の時期、緑がきれいで気持ちいい。
急登りに汗が吹き出すが、
私にとっては、今年初めての本格的な山登り。楽しい。

丹沢らしい木道
緑がきれい
つつじがきれい

今日の登山は、鍋割山荘の鍋焼きうどんを食べる事、
時間が遅くなると、無くなってしまう。
リーダーのMさんが先頭を行く。
今日は、若い登山者がすごく多い。
何人にも、追い越され、
その度に、

「鍋焼きうどんがー」

と心配し、後続のおっさんとUさんを待つ。

山頂直下から、チラッと見えた街の様子

Uさんは、大汗をかき、
上半身は下着、パンツは膝上まで捲り上げ、それでも予定時間より早く11時半に山頂に到着した。

残念ながら、
山頂はガスに覆われて富士山は見えない。
それでも目的の鍋焼きうどんに、全員がありつけて、満足満足。
Mさんは、500mlの缶ビール2本を持って来ていて、

「山頂ビールは、最高だねー」

と言っている。Uさんも風呂上がりの様なスタイルで、鍋焼きうどんを頬張る。

この急登りを登った後の鍋焼きうどんだもの、美味しいに決まってる。

この後山頂コーヒーを楽しんだ後、皆で集合写真を撮り下山だ。


予定より、早く山頂に到着した事もあって、計画通り小丸尾根で下山する事になった。

小丸尾根に続く道は穏やかな登り道で、
ブナの林が続き、お散歩コースの様で気持ちいい。

立派に育ったフキも山を彩る

小丸尾根から下山を始めるが、
登山道は細く、狭く、
野ばらの枝が登山道をふさぐ。
藪漕ぎの様な状態で急な下り道を下っていくと、
程なくして、雨が降り出した。
小雨なら、そのまま下って行こうと思っていたが、雨粒は大きくなる。

「Mさん、レインウェア着まーす!」

と声をかけ、レインウェアを着る。
おっさん以外はレインウェアを着ずに、そのまま下山していく。

と、ザァーと急に大粒の雨になった、
と同時に、先頭グループが見えなくなった。
辺りは霧でガスっている。

おっさんと、足元に気をつけながら
下山するも行けども行けども、先頭グループは見えない。

絶対にやってはいけない、
「グループが2つに分かれる。」

マイナールートの小丸尾根、
途中、踏み跡が左下の斜面と、尾根側にたくさん現れて、どちらに行ったらいいかわからない。ピンクのリボンも見当たらない。

登山道を見失った。

怖い。

私一人の登山だぅたら、来た道を戻っているだろう。

しかし、今はおっさんと一緒。

「どっちに行ったらいいと思いますか?」

と聞くと、

「尾根でしょ。」

と即答。
辺りは雨で真っ白で不安が募るばかり。
おっさんの判断に心強さを感じて、尾根を進むと、程なくして方向を示す、ピンクのリボンを見つけた。

「ピンクリボンがあったー、こっちで道あってるみたい!」

と、おっさんに告げる。

おっさんは膝が痛くて、昨日ヒアルロン酸を打ちに、整形外科に行っている。
下山が辛そうだ。膝に来るのだろう。
雨で濡れた登山道、そして急な下り、
そろりそろりと下山するおっさんを、
途中で待ちつつ、先を進み、登山道を確認する。

この小丸尾根、
下れど下れど、標識が出てこない。
わかりにくい登山道はどこまでも続く。

私一人の登山だったら、
登山アプリに地図をダウンロードして、紙の地図と、GPSでどこを歩いているか確認しながら登山するのに、
今回はリーダーがいるからと、
基本的なことを怠った。

紙の地図は持っているけど、携帯のアプリに地図をダウンロードするのを忘れた。
自分が今、どこにいるのかわからない。

ガスっていて辺りは暗く、
見通しも悪い。

こんなお化けみたいな倒木があって、怖さは募る

そこへリーダーのMさんから電話が来た。

私達がいるところより、
標高100メートルぐらい下にいる様だ。
私達が歩いている道がルートを外れていない事が確認出来たので、
おっさんとこのまま下ることにした。

急な下りを下ること3時間ちょっと、
やっと朝も通った二股に到着した。
雨も上がった。
レインウェアを脱いで、ナッツを食べて休憩する。

おっさんは、
汗でびっしょりだよ、と全裸になって(上半身だけ)着替えをしている。

予定しているバスには到底間に合わない。
しかし、携帯の電波は届いていない。
リーダーのMさんに連絡も出来ないまま、後4キロある林道を歩く。

林道に鹿さん




結局、
私達は予定より1時間遅れの下山だった。
無事に下山出来てホッとした。
リーダーとみんなも予定より遅い17時の下山だった。

30分遅れでお疲れさん会が始まった。
ビールが美味しい🍺
無事にみんな下山出来たから、美味しくビールが飲めている。


下山がタイトだと思うって言ったのにー

お酒が回って酔いが回って、

「あんなキツイ下山道は初めてだよー」
 

Mさんが言う。

「でも、アスレチックみたいで楽しい道だったよ」

誰かがそんな事を言っている。

私が不安がっていたと、おっさんが笑ってからかう。

みんな無事に下山出来たから、
笑い話になる。

良かった、良かった!

反省と
楽しさと、いろいろ味わった楽しいグループ登山だった。
そして、おっさんの存在が心強かった。

お疲れ様、おっさん!膝は大丈夫ですか?


やっと現れた道標、道あってたー




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