129 ホストクラブの従業員とワタシと伊藤さん

(ホスト)の方の店へ行った

従業員が最近ダレているのは分かっていた

*売り上げが悪いのだ*

……

伊織さんならどうしてた？

ワタシみたいな見よう見まねでやってきた初心者にはホスト達の気持ちが
分かっていないのだろう
………
分かってはいたが勢いだけでここまで来てしまった

後もう1つ

女(ワタシ)がオーナーである事、更に
それが伊織さんの元嫁である事が

ばれ始めていた

従業員が言ったのかもしれない

いつもビルの下でストーカーのように担当を待っている女の子が言っているのかもしれない

掲示板も荒れているらしい

＊ヤクザの娘とかきっしょ
＊伊織を間接的にコロしたのあの女だろ
＊あの店、闇金と繋がってんで！皆気ぃつけや
＊ホストのオーナーとかさー。どんだけ男好きやねん
＊マジそれ。ウチの担当に色目使ってたらコロす!!
etc…

ワタシはかなり精神的にきていた

でも、ちゃんと従業員と１対１で話し合わないと。

皆、言わないだけで色々思う事があるのかもしれない

そして、代表のレイ君と店長にだけは
ワタシの気持ちを伝え
1人ずつ話し合いをする事になった

ワタシはトモみたく相手に対して
キツく言う事ができない
伊織さんみたくカリスマ性がある訳でもない

それでも
やっぱりこんな状況は嫌だ

どうにかしないと……！

その時、急に伊藤さんが店に入ってきた

??

レイ「伊藤さん、どうしました？」

伊藤「売り掛け飛んでるやつ…
連れてきたぞ」

その女の子はミナミでは色んなホストクラブの売り掛けをしまくっては飛んでを繰り返している らびちゃん
という有名な女の子だった

確かりょう君のお客様だったかな？

すぐさまりょうは反応する
りょう「伊藤さん！ありがとうございます！」

伊藤さんは書いていなかったが普通に売り掛けを表で借りれない子達に裏で貸していた

だから皆 把握済みだ

伊藤「おい。女！入れ」

らびちゃんは申し訳なさそうに店に入る

りょう君は逃げられていた間の3ヶ月
ずっと自腹で給料から差し引かれていて
殴りそうな勢いだ

ワタシ「りょう君。落ち着いて？伊藤さんが連れてきたって事は意味があるから…」

とりあえずりょうは座る

伊藤さんはソファーにもたれかかり
ワタシに
*今から演技をする。黙って見ててくれないか*
と。
ワタシはそれをレイ君と店長に急いで
メールをし、

りょう君以外皆外に出された

続く