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63えみな

伊織さんは言った
*1番ゆっくり切っていくので大変なのは えみな だ*   と。
夕方伊織さんは梅田でえみなと話をしに行く

ワタシはドキドキしていた

そして仕事場に電話もしなければならない
伊織さんに*家に居て欲しい*
と言われてしまった

色々やりたかったけど…今は大人しくしておこう
トゥルルトゥルル
ワタシ「はい?龍星?」
龍星「さくら♪ご飯食べに行こ♪」

ワタシは戸惑う
龍星「伊織には了承得てるから。
外で会う分には構わないって♪」

そうなんだ…
ワタシは家でくすぶっているのもしょうがないので行く事にした
これも龍星の意地悪とは知らずに

梅田の天神で待ち合わせ
ご飯屋さんが沢山入ってるビルの下で待つ
後ろから抱きつかれる
ワタシはビクーッとなってしまった
龍星「俺だよ笑」
ワタシ「もぅ龍星驚かせないで?」

ビルのご飯屋さんに龍星はワタシを連れて行く
*いらっしゃいませ〜*
龍星は決めていたかのように席に行く
とりあえず座ってお水を飲む
龍星「病院どうやった?」
ワタシは恥ずかしげに薬の袋を見せる
龍星「…ごめんな…俺のせいでもある」
ワタシ「龍星のせいじゃないよ?
…と言ったその時横の女の人が
*嫌だ!!*
と叫んだ

ワタシはビックリしたと同時に

ギョッとした

伊織さんとえみなだ

ワタシは龍星を見る
龍星はニコニコしている
はめられたと思ったが
聞きたい自分も居た…

伊織「落ち着けって。えみな」
えみな「何で?何でもう家には来ないって言うの?」
伊織「えみなの事を俺は考えて言ってるつもりだよ。会う所は沢山あるやろ?」
えみな「じゃあ伊織の家」
伊織「無理。俺実家住みやし」
えみな「じゃあホテル!!」
伊織「おい。えみな…何やねんお前は俺の事何やと思ってる訳?」
えみな「嫌や…もう触れ合いが出来なくなるのは嫌や…」

ワタシはこれ以上聞いてられなかった
席を立つ
えみなが感づいた
えみな「あれ?さくらと龍星じゃん」
えみなの顔は泣き腫らして化粧がぐちゃぐちゃだ
伊織「はぁ?」
龍星「長い付き合いだね伊織君笑
行く場所は分かってくるよね笑笑」

……

何て言ったらいいのかどうしたらいいのか分からなかった

伊織「龍星〜お前は何なんだ」
伊織さんはワタシを見ない

えみなは龍星に質問をしてくる
えみな「龍星〜。付き合ってたらスルのが普通だよね?」
龍星「うん♪」
伊織「あ〜もう話になんねー。帰るわ」
えみな「えっ?嫌!!」
伊織「ちょっと考えさせてくれ」
えみな「未収払わないから!!」

伊織さんの冷たい目を初めて見た
伊織「どうぞ。ご勝手に。」

えみなは顔が青白くなってわんわん泣いていた
ワタシは感情をこんなに表に出せるえみなが羨ましかった
龍星はえみなをなだめている

伊織さんはワタシとは1度も目を合わせず、お金だけ置いて出ていった

ワタシ…嫌われた?
ワタシは何も考えずに伊織さんを追いかけた

ワタシ「伊織さん!」
伊織さんはビルの下でタバコを吸っていた
ワタシ「あの…ごめんなさい。本当にごめんなさい。」
伊織「…さくらちゃん。龍星には気をつけてな?心配でイライラしてしまう…ごめん」
ワタシ「はい…ごめんなさい……
嫌わないで…」
伊織さんはワタシに触れようとするが手を引っ込める
ココは人通りが多い
誰に見られるか分からない

伊織「今までの俺がしてきた時のツケが回ってきたんだよ。本当にごめん」
エレベーターが動き出した
伊織さんは「降りてきそうだから先帰るから。さくらちゃん。お家で」
と、言い足早に消えていった
続く

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