SPレコードの補修①フチ欠け盤
再生音には影響がない程度にフチ欠けした78盤を速乾性の木工用ボンドで補修中。
よくエポキシ樹脂なども使いますが、この程度ならこの木工用ボンド処置で簡単に延命出来ます。白い部分が透明になったらOKです。これをしないと、どんどんンフチ欠け部分からシェラック粉がポロポロと…。
エポキシ樹脂は粘土状になっており、必要な分だけちぎって練り(少し熱を持ってきます)、瀬戸物の様な調子で補修します。
どちらでも良いのですが、乾いてからも少し弾力を保持している点と、扱い易さで速乾性木工用ボンドを使うことが多いのです。ただ、間違っても音溝にはくっつけない様にして下さい(大惨事となります)。
さて、この写真のレコード、演奏はWilfrid Maggiaというマルグリット・ロン門下のピアニストによるもの。
収録曲はリストの3つの気まぐれ風ワルツ〜第2番 「憂鬱なワルツ」S.214-2、という殆ど演奏されないピアノ小品。メランコリックというより少しアンニュイなムードの優雅な作品です。
録音年は1950年なので78盤末期。仏パテ録音ですがPacificレーベルから発売されています。12インチ両面を使用しています。しっくりフォノEQカーブは、1950年辺りのColumbiaやPacific Jazzでした。これらのカーブは以前に投稿したフォノEQの記事に登場するM2TECH Joplin mk3を使用しています。
Maggiarにはこの他にも数枚の78盤とLPを残しています。1番手に入りやすいALLリスト・プログラムの擬似ステレオ(?)LPでも情熱的な演奏を聴くことができますので中古盤屋さんで発見したらゲットしてみてください。
いいなと思ったら応援しよう!
皆様からいただいたサポートは、ピアノ歴史的録音復刻CD専門レーベル「Sakuraphon 」の制作費用に充てさせていただき、より多くの新譜をお届けしたいと思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。