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「紅麹問題」そもそもどうして腎障害?検診での腎臓の異常を放置しない

紅麹自身は決して有害なものでなく、古くから効用が認められてきました。しかし、今回の紅麹問題、どうして腎障害なのでしょうか?
腎臓は、体内の血液をろ過して、水分だけでなく、血液中の老廃物や不要な物質を体外から排出する役割をしているからです。


腎臓には、糸球体という糸巻き状の細かい血管の塊があって、
体内から流れてくる血液をろ過しています
『慢性腎臓病の楽しい食事』吉村吾志夫 著 31頁より

腎臓は頑張り屋さんで、沈黙の臓器といわれるほどです。まずいことに、早期の腎臓病はほとんど症状がありませんから、かなり悪化するまで気が付かないこともまれではありません。

3月末、腎臓の専門医らでつくる日本腎臓学会が、全国の会員医師に、健康被害が起きた患者の有無を尋ねる調査を始めました。
今回、被害に遭われた方々の回復を心からお祈りしています。
と同時に、私たちができることは何でしょうか。

検診での腎臓の異常を放置しない

慢性腎臓病は近年増え続けています。日本では成人の8人に1人といわれ、国民病ともいえます。その中で、透析が必要となる方が、毎年4万人以上、合計で約32万人の方が透析患者さんです。
 腎臓の機能が低下すると、様々な症状や他の病気となるリスクが出てきます。慢性腎臓病は、 脳卒中、 心筋梗塞などの心血管疾患発症の危険を増やし、その原因として、糖尿病、高血圧、動脈硬化症といった生活習慣病と深く関わっています。
 慢性腎臓病は進行して透析直前になるまで自覚症状に乏しいため、 自覚症状に頼ると発見が遅れてしまいます。 
 早期発見には、最低でも年1回は尿検査と、血清クレアチニン測定によるeGFR算出が必要です。 検査(健診)を受けましょう。そして、検査結果が正常値を外れたら、必ず腎臓専門医に受診しましょう。
『国民のための名医ランキング2024~26年版』325頁より

血清クレアチニンと血中尿素窒素に注目

外来受診や健康診断の結果の検査データには多くの項目がありますが、腎臓の働きとして、血清クレアチニン(SCr)と血中尿素(BUN)注目してください。もっとも重要です‼


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