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I FEEL THE LIGHT 英語歌詞解説 (Little Glee Monster)

by SAKURAnoG

Song by Little Glee Monster, Philip Bailey (Earth, Wind & Fire)
作詞:Philip Bailey
作曲:Philip Bailey, KEN for 2SOUL Music, Inc., Philip Woo, JUNE
日本語訳詞:nana hatori

Little Glee Monster のデビュー5周年を記念して、L.A. でEarth, Wind & Fireとコラボして制作した楽曲です(“Little Glee Monster I Feel The Light featuring Earth, Wind & Fire”, 2019)。Little Glee Monster 5th Celebration E.P.と題されたこのEPには、Carole King の「You’ve Got A Friend」のライブカバー音源や、リトグリの素晴らしいハーモニーが花開くアカペラ「You Don’t Know Nothing」(“For Real”のカバー)も同時に収録されています。
余談ですが、「You Don’t Know Nothing」については、リトグリのオーディション時代に出された「鬼のような課題」だったり、manakaちゃんがリトグリに入りたい、と決断した運命の一曲だったりと、メンバー思い入れの強い楽曲です。

「I Feel The Light」のレコーディングにあたっては、 日本から持っていった楽譜を、Philip Baileyさんが前日まで手直しをしてくれた、というエピソードが残っています。元のスコア(原稿)は、影も形もなくなるほど手が入ったみたいですが、それをすぐにその場で自分のものにして歌ったリトグリも、すごいですね。
ちなみに、このときL.A.のグリフィス天文台で、アサヒが言った「あれ、自由の女神だよね!」は、今やガオラーの間では伝説となっています。

歌詞は、こちらからも:
https://www.uta-net.com/song/278409/
https://kashinavi.com/song_view.html?121929

さて、リトグリの歌詞の語句解説に移りましょう。手元に歌詞カードを置いて、見比べてください。

☆「押韻」リトグリの英詞の楽曲は、あまり韻を踏んだものがないのですが、この曲はPhilip Baileyさんが手を入れただけあって、多少韻を踏んだ個所があります。
初っ端から「light」「alright」「tonight」「bright」と押韻しています。

韻については、日本の学校ではあまり教えてくれないのですが、英語の歌詞を理解する上で押韻は非常に大事なので、覚えておいてください。というのも、楽曲にもよりますが、英語の歌詞では「まず、押韻ありき」で、韻を踏ませるために言葉を選び、そのためにストーリーやその楽曲の世界観にまでも影響を及ぼしているからです。

例えば、リトグリがカバーしたことのあるディズニーソング「Under The Sea」を例に取ると、広義の韻を含めると、一曲の中で全部で40箇所以上も韻を踏んでいます。もう、ほとんどの行で押韻しています(1行おきの押韻が多いです)。中には「know」「An’oh」みたいな、「これでもか」みたいなゴリ押し押韻や「around you」「surround you」みたいに3音節で押韻している例とかもあります(同じ単語は押韻に数えないので、正確には1音節と1母音というのでしょうか)。
余談でした。

☆「Wanna catch my star alright」「Wanna」=「Want to」、「alright」は「ちゃんと」。韻を踏ませるために持ってきた言葉です。

☆「Feeling way too hot tonight」「way」は「道」ではなく「ずっと」という副詞で「too hot」を強める働きをしています。

☆「where we are」=「我々がいる場所で」から「今、ここは」又は「今、ここで」「here」に近い表現だと思います。

☆「You can feel this music right where you are」「right」は次の「where you are」にかかって強める意味を持ちます。「今まさに、あなたがいるその場所で」
「can」はYOUが主語になったときは「できる」ではなく、「~しなさい」という命令の意味を持つことが多いようです。(⇒ 拙稿「GET DOWN」)
「この音楽を 今そこで 感じるのよ」と訳しました。

イラスト本

☆「Take a chance」「好機をつかめ」ではありません。「chance」はもともと「偶然」や「可能性」を意味し、「Take a chance」で「~にかける」「思い切ってやってみる」という意味です。

☆「Feet to the floor hand in the air」は踊る様子を表現した言葉です。「Feet to the floor」でステップを踏んで踊る様子「hand in the air」で手を上げて踊るさまを表しています。

☆「There ain’t no waiting」「ain’t」=「isn’t」。形式上は二重否定になっていますが、意味は単なる否定です。「There is no ~ing」で「~なんてできない」という意味です。「蓼食う虫も好き好き」の英語バージョンに「There is no accounting for tastes」(人の好みなんて理屈じゃない)というのがあります。(「account for」=「説明する」)

☆「Everybody have a good time」数行前の「Let’s have a good time」と同じ意味です。「みんな 楽しもうよ」。
Everybodyは単数扱いなのですが「has」ではなく「have」になっていることに注意してください。
つまり「Let’s」と同じく、文法的には命令文なので動詞の原形が来ているのです。この文の場合は「主語のある命令文」と解釈できます。例:You do that. (それ、やりなさい)

ちなみに、同じくリトグリがカバーしたEarth, Wind & Fireの代表曲の一つに「SEPTEMBER」があるのですが、歌詞の最初に「9月21日」というのが出てきます。この「9月21日」は何の日なのか? ウオール・ストリートジャーナルに面白いエピソードが載っています。(The Wall Street Journal, Sept.3, 2019 記事by Marc Myers)

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