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英語の前置詞について(その3ーAT)


by SAKURAnoG
 
皆さんこんにちは。今回は前置詞「AT」について語ります。
【AT】
「at」の基本的な意味は、「点」です。点としてとらえた場所・時間を指す場合に用いられます。
〔GENIUS〕(ジーニアス英和辞典 第4版 大修館書店2006年、以下「GENIUS」)を中心に辞書を読んでいきましょう。
 
さて、今回もクイズ形式で始めたいと思います。
 
Quiz1.次の文章で猟師は鳥をゲットできたでしょうか?
A)The hunter shot the bird.
B)The hunter shot at the bird.
 
① A B ともに弾が当たった(はず)。
② A は当たったが、B は当たらなかった。
③ B は当たったが、A は当たらなかった。
④ この文章からではわからない。
 
もう一つ
Quiz2.次の文のどこがおかしいのでしょうか?
(引用)
He is a student of London University.
(彼はロンドン大学で学んでいる。)
(引用終わり)
(〔GENIUS【AT】3 所属、および同語法(3)P122〕)
 
それではまず最初に「英語の前置詞その1」で出した問題の解説から始めましょう。Q3.は次のようなものでしたね。
 
Q3. 次の文の意味はどう違うでしょうか? (場所の広さの違いではありません)
(引用)
1.He is at Oxford.
2.He is in Oxford.
(引用終わり)
 
答えは【GENIUS】に書いてあります。ふむふむ、読んでみましょう。
(引用)
「He is at Oxford. (彼はオックスフォード大学の学生[職員]だ)
He is in Oxford (彼はオックスフォード市にいる[住んでいる])」
(〔GENIUS【AT】3 所属、および同語法(3)P122〕)
(引用終わり)
 
それでは、冒頭のクイズの答え合わせをしましょう。
The hunter[【 A shot】,【B shot at】] the bird.
 
Quiz1.の答えは、② A は当たったが、B は当たらなかった。が正解です。
どうしてそうなるのでしょうか。
 
A)The hunter shot the bird. の訳は(猟師はその鳥を撃ち落とした/(空を飛んでいない場合は)その鳥を〔銃で〕仕留めた)なのです。
はい、「shoot」という単語を「(銃を)撃つ」と覚えている方も多いと思いますが、それだとこの問題は解けません。ここの「shoot」は「「(銃を)撃つ」」ではなく「(鳥などを)撃ち落とす/仕留める」なのです。
なので、(弾丸を発射するという意味では)弾が当たっていない場合には「shoot」は使えません。筆者の持っているペーパーバックのPocket Oxford American Dictionary (Second Edition Oxford University Press, Inc. , New York NY 2008)で【shoot】を引いてみましょう。
(引用)
「kill or wound a person or animal with a bullet or arrow.」
(引用終わり)〔同上P766〕
(筆者訳:弾丸または弓矢で人または動物を〇す又は傷つけること)
つまり弾が当たらないといけないのです。
それでは、銃は発射したけど当たらなかった場合は、何と言ったらいいのでしょうか。ここで、「AT」が登場です。
 
こちらも、【GENIUS】【AT】8 P123からの引用です。
(引用)
The hunter shot at the bird. ハンターは鳥をねらって撃った。《🔹(1)at を省略すると弾が鳥に当たったことになる》
(〔GENIUS【AT】8 [V at O]a)[達成に向かって]・・・をねらって動作を行おうとする[試みる]《at がなければ単なる他動詞用法で、行為が達成され・・・(中略)atがあると、通例行為が達成されなかったことを表わす》P123〕)
(引用終わり)
「AT」のあるなしで、意味が違ってくるんですね。
 
それでは、次にQuiz2.を解説します。
Quiz2.次の文のどこがおかしいのでしょうか?
He is a student of London University.
はい、英語初級者の方が大変よく間違えるのが、「of」を「の」⇔「の」は「of」だと思い込んでいることです。別のコラムでも声を大にして言いましたが、
『「OF」は「の」ではない!』のです。正解は、「GENIUS」に聞いてみましょう。
(引用)
He is a student at [×of]London University. 《🔹He studies at London University.の名詞表現》
(〔GENIUS【AT】3 所属、および同語法(3)P122〕)
(引用終わり)
 
「of」については、面白いことがたくさんあるのですが、それはまた別の機会に語りたいと思います。
 
「at」からもう一つ。
QUIZ3.「at」を使って「ついでに」を英語で言ってください。
答えは、これも「GENIUS」から・・・
(引用)
サンドイッチ買いに行くけど、ついでに1つ買ってこようか。
I’m just going for a sandwich. Shall I bring you one while I’m at〈about〉it?
(〔GENIUS【AT】be at it (3) [while I’m at itなどの形で]ついでに P124]
(引用終わり)
「(私が)ついでに(何かする)」は「while I’m át it」、「(あなたが)ついでに」は「while you’re át it」となります。
例えば、次のように言うことができます。
・ついでにドラッグストアに寄ってきてくれない?
⇒ Could you drop by a drug store while you’re at it?
 
QUIZ4.「~は最高だ」を「at」を使って言ってください。
(答え)
This is where it’s át. これが一番だ/最高だ
「~ is where it’s at.」「~は最高だ」「~が1番だ」という意味で使われることが多いようです。以下「GENIUS」から。
(引用)
〔GENIUS 【WHERE】whère it’s (àll ) át ⦅俗・やや古⦆活動の中心・核心P2178〕
⦅特に流行していて⦆最も面白い〔申し分ない、重要な〕もの
(引用終わり)
・Kyoto is where it’s at.
(京都が一番だね)
みたいに使われます。
 
「AT」編、どうでしたでしょうか?
次は「WITH」について語りたいと思います。「フォースがあなたとともにありますように」。お楽しみに!

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