本日の一曲 vol.33 マイルス・デイヴィス ファット・タイム (Miles Davis: Fat Time, 1981)
マイルス・デイヴィスが1975年からの沈黙を破り、約6年ぶりになる1981年に発表されたアルバム「The Man With The Horn」の1曲目に収録された曲です。
ジャンルとしては、ジャズというよりは、エレクトリックのギターとベースが全面に出ているフュージョンと呼ばれているものになるかと思います。ここでもマイルスのミュート・トランペットが冴え渡っています。
先日ご紹介した渡部香津美さんがマイルスにスカウトされたというお話は、このアルバムのレコーディングのときだということですが、結局、マイク・スターン(Mike Stern)さんという当時20代後半の若いギタリストがレコーディングに参加しました。
マイクさんについては、ジャコ・パストリアス(Jaco Pastorius)さん、スティーヴ・ジョーダン(Steve Jordan)さんらと演奏した録音を紹介しておきます(Mike Stern: Mood Swings, 1986)。
また、ファット・タイムのベースは、マーカス・ミラー(Marcus Miller)さんが弾いていますが、このレコーディングの直前、渡部香津美さんのアルバム「TO CHI KA」のレコーディングにもスティーブ・ジョーダンさん、マイク・マイニエリ(Mike Mainieri)さん、ウォーレン・バーンハート(Warren Bernhardt)さんらとともに参加していました。そのときの1曲である「ユニコーン(Unicorn)」は日本のCMでも使われていました。
この「TO CHI KA」のレコーディングメンバーは、2010年の「Tokyo Jazz 2010」でリユニオンを果たしています。ただし、こちらのドラムはオマー・ハキム(Omar Hakim)さんが叩いています。こちらの様子はしっとりとした名曲「Sayonara」で。
(by R)
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