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本日の一曲 ハイドン・シリーズ 交響曲第55番 校長先生 (Sinfonia No.55 "Der Schulmeister", 1774)

交響曲第55番も残された自筆譜から1774年の作曲であることが分かっているそうです。「校長先生」という愛称も、ハイドンさん自身がつけたわけではなく、第2楽章の折り目正しいリズムから、その名前がついたと言われています。この愛称のおかげで、第55番が有名なったとも言われています。

後世の変ホ長調の交響曲というと、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」が有名ですが、あちらは英雄、こちらは校長先生で、たまたまですがハイドンさんらしい気がします。ちなみに、他の変ホ長調の交響曲には、モーツァルトの第39番、ブルックナーの第4番「ロマンティック」、マーラーの第8番「千人の交響曲」などがあります。

交響曲第55番変ホ長調「校長先生」(Sinfonia No.55 Es Dur ”Der Schulmeister”, Hob.I:55)
第1楽章 Allegro di molto 校長先生とは無関係のはずですが、校長先生の風貌を表しているような楽章です。
第2楽章 Adagio, ma semplicemente 校長先生という愛称の由来となった楽章です。弱音器がついたヴァイオリンが静かに校長先生のテーマを奏でますが、とつぜんフォルテが鳴らされた後、5つの変奏となります。このフォルテはハイドンさんのいたずらでしょうか。ここにも「驚愕」があります。
第3楽章 Menuetto & Trio 第2楽章の延長のようなメヌエットと、チェロのランニング・ベースにヴァイオリン2台が乗った三重奏のトリオです。
第4楽章 Finale. Presto 今度は第3楽章のトリオの延長のようなロンドから始まり、耳慣れない転調を経て、ロンドに戻って唐突なエンディングを迎えます。

ニタイ・ラック(Nitai Rach)さん指揮イスラエル室内管弦楽団(Israel Chamber Orchestra)の演奏です。

ベンジャミン・ブリテン(Benjamin Britten)さん指揮オールドバラ祝祭管弦楽団(The Aldeburgh Festival Orchestra)の演奏です。

(by R)

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