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本日の一曲 vol.114 メタリカ フランティック (Metallica: Frantic, 2003)

メタリカは、1983年のメジャーデビュー以降、現在まで40年のキャリアを誇るメタルバンドです。活動歴が長いため、ヘヴィーメタルといっても、音楽性に変化があり、本日ご紹介する「フランティック」が収録された2003年6月リリースの「セイント・アンガー(St. Anger)」についてもファンの評価が分かれるところです。

このアルバムは、デンマーク出身のラーズ・ウルリッヒ(Lars Ulrich)さんのプレイするドラムのスネアの音に特色があり、これが評価が分かれるところだと言われています。

本日ご紹介する「フランティック」は、単語としては「必死の」という意味ですが、おそらくヴォーカルとギターのジェイムズ・ヘットフィールド(James Hetfield)さんの作詞にかかるものと思います。その歌詞の意味は、いろいろ諸説ありますが、ジェイムズさんは、以前からアルコール依存症に悩まされ、「セイント・アンガー」のレコーディング中であった2001年にリハビリ施設に入所したという経験があることから、悩まされたアルコール依存症を克服しようとする「あせり」を歌ったものだと思います。「tick tick tick tick tick tock」というつぶやきが印象的です。

「セイント・アンガー」からは、「フランティック」の他に3曲のオフィシャル・ビデオが公開されました。まず、表題曲である「セイント・アンガー」ですが、これはカリフォルニア州のサン・クエンティン刑務所で実際に演奏したのを撮影したものです。

次に「ジ・アンネームド・フィーリング(The Unnamed Feeling)」は、ジェイムズさんによれば、「人がパニックに陷る直前に制御不能な状態に近づいたときに感じる名づけようのない感覚」のことだそうです(日本語版ウィキペディア)。

最後に「サム・カインド・オブ・モンスター」です。これは同名のドキュメンタリーがリリースされたときに公開されたものです。「モンスター」とは、「メタリカという重圧」のことでしょう。

アルバムのリリース後、ライブのセットリストからこのアルバムに収録された曲が外された時期もあり、鬼子のようなアルバムですが、何度も聴いてしまうアルバムです。

(by R)


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