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[地球一周106〜110日目]借景
借景とは、庭園の背後の自然も含めて風景にする日本庭園の様式のこと。鏡に映るサンタマリアデルフィオーレもそうだった。
フィレンツェはルネサンスが始まった場所。たった50年の間に、レオナルドダヴィンチやミケランジェロ、ラファエロなど500年以上経っても愛される芸術作品が作られた。
ルネサンスには「再生」の意味がある。街を歩くと何気ない建物の石や彫刻に何とも言えない気持ちになる。じっと観察していたくなるような色気がある。石畳は歩きにくさと自転車のガタゴト音、バスではお尻に振動を与える。
サン・ミニアート・アル・モンテ教会は周りが墓地になっていて生と死の境目が曖昧な雰囲気だった。
日本食を胃が恋しくしてきたのでデリバリーを頼んだが、親子丼も照り焼き丼も何だか旨味がなく骨が残ってて、タイ米は消化を嫌がる。キットカットはイタリアの空気を染み込ませてパサつき、大好きなマルゲリータは食べた後にだるさがやってくる。朝ご飯はどのホテルもパンとハムとヨーグルトが基本。
ホテルもどこでも眠りやすいという訳ではなく、ベッドの柔らかさや隣の物音や道路からの走行音など、慣れるまでに時間がかかる。
食事と睡眠、その適応も含めて旅なのだと強く感じている。
今日の音楽:スピッツ「大好物」
違和感を 胃が感じるのも おもしろし
ひとりの人間の真摯な仕事は おもいもかけない遠いところで 小さな小さな渦巻きをつくる 「小さな渦巻き」茨城のりこ