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[地球一周127〜134日目]ホッとする、邪気、表現


https://youtu.be/9OMP4mmhFqQ

あったかくて種類も豊富。白ごはんや出来立てのオムレツ、スープの朝ご飯を胃袋におさめる。この日本食が恋しかったのか最近は食べたばかりでも、胃がキュルキュルと泣いていたのだ。寝心地の良いベッドで数ヶ月分の溜まった寝不足を猫のように解消する。
神保町から漂うカレーとコーヒーと古本の香りに後ろ髪をひかれつつ向かった東京国立近代美術館。
この期間限定の「宇和島駅」という看板が見えてきた。大竹伸朗の作品は全て捨てられた物で作られている、だが捨てられた感がないのが面白い。普通であれば、捨てられた物は「捨てられたという念」のような何かをまとうような気がする。それは長らく使われなかったお金のようなおどろおどろしい邪気のような。
ローマ・ティブルティーナ駅で見たバンクシーは、その作品自体が邪気を集めるような強い力を持っている気がしてだいぶ見るのが辛かった。やはりオークションのような場所ではなく、鬱屈した張り詰めた感情が今にもはちきれそうな路地裏のような場がバンクシーを最大限活かせるのだろう。
大竹の作品は見てるだけでホッとできる感じがある。おそらく捨てられた物、として見ているのではなく彼の表現に必要な大切な存在として扱われてるからなのではないか。

旅は私にとってそんな存在になってきている。アヴリルラヴィーンのライブを見てはっきりと20年の年月を感じたように、この地球一周の旅も終わりが近づいてきている。
人が何かを決める7秒前には既に脳が判断しているように、私はその選択を見つける直感をこれからも大事にしようと思う。その感覚はお金やエゴや見栄や体調など全てに影響されてくるが、この先も海外と生きる旅を続けるために。

今日の音楽 アヴリルラヴィーン「Complicated」
生と死と 人と機械と 空と時

ひとりの人間の真摯な仕事は  おもいもかけない遠いところで  小さな小さな渦巻きをつくる           「小さな渦巻き」茨城のりこ