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[地球一周91〜92日目]フェデラー


https://youtu.be/NAWEkHng0ro

1週間前、20年応援し続けてきたロジャー・フェデラーが引退するというニュースをドイツで見た。分かってはいたけど、やっぱり寂しい。こんな美しくスポーツをする人を見たことないと感動してから、毎年ウィンブルドンをNHKで見続けた。自然とルールを覚え、試合の流れや勝つ時に力を入れる、抜くタイミングの緩急が見ていて面白かった。フェデラーはいなかったけれど、今年は実際にウィンブルドンに行って、会場の雰囲気を感じることができた。
引退試合で男泣きをするフェデラーは「できるならもう一度同じ旅をしたい」と語っていた。

今回は行くのをやめようと思っていたスイス。でもフェデラーの故郷ということもあり、行くことにした。
出身はバーゼル。スイスは平原の途中にぽつんと家が建ってたりするので、プリンスエドワード島っぽいところもある。
今の時期は日本の秋ぐらいの涼しさ。路面電車、バス、車に自転車と横断歩道を渡るにもかなり注意が必要で。駅の広さに都市を感じる。小さい頃に練習していたコートがあり、今もジュニアから一般まで使われているようだ。行く時にちょうど、フェデラーがラッピングされた路面電車に乗れた。

そこから2時間ほど離れたビエルは、同じく練習していたコートがあり、フェデラーの名前のついた道がある。平坦な道が広がり、見上げる山がある。少し京都や新潟、愛知を思い出す。
どちらも田舎な雰囲気があって、ゆったり時間が流れていた。
フェデラーは何となく優雅な雰囲気があるが、ここは地理的位置からフランス語を使う人が多いのも理由の一つなのかなと感じた。

何千回と行ってきた試合準備の横顔、久々の試合に見たことのなかった不安げな表情、それでも初めて見るナダルとの楽しそうなダブルス。
英語だから作戦を伝え合う時は口元隠すんだ笑
ポールとネットのあり得ない隙間を通したボールがインになったりして、やっぱりフェデラーは魅せてくれる。
試合自体は負けてしまったけれど、最後にはいつものフェデラーの動きと表情に戻っていた。
本当にお疲れ様、そしてありがとう。

今日の音楽: Michael Jackson「Heal The World」
温かい 心に染みる リンツかな

ひとりの人間の真摯な仕事は  おもいもかけない遠いところで  小さな小さな渦巻きをつくる           「小さな渦巻き」茨城のりこ