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カトリック教会による ユダヤ人迫害の歴史 〜そしてユダヤ国際金融一族の芽吹き


- それはナチスが始めた事では無かった -

ユーロを発行している欧州中央銀行はドイツフランクフルトにある。ロスチャイルドの本拠地であった事に由来するが実際にはもう少し複雑である。
何故ロスチャイルド家がフランクフルトにあったかというと、フランクフルトゲットーにロスチャイルド家の前身家系が閉じ込められていたからである。

フランクフルトゲットーにはロスチャイルド家の他、シフ、オッペンハイマー、ゴールドスミス等の後に世界に冠たる金融大財閥となるファミリーもいた。
その他何十とというフランクフルトゲットー出身のユダヤ人グループは先祖代々現在に至るまでまで、お互いに結婚しあっている。ロスチャイルド家内で親族婚していると言われる事もあるが、フランクフルトグループ内で身内を固めているのである。
つまりロスチャイルド筆頭というよりも、ロスチャイルドを含めたフランクフルトのユダヤ人集団というものが現実的に存在するのだ。

ちなみにフランクゲットー以外のユダヤ人も後にはフランクフルトグループに合流していく者もいる。
ハンプルグのウォーバーグはドイツ風に改名したもので元の名をデル・バンコという。このデル・バンコ一族はイスラムスペインにいたが、キリスト教徒によるレコンキスタが発生し迫害を逃れ一旦ベネツィアに移る。そこで高利貸し業を営み裕福になる。一説によるとBank(銀行)の語源になったと言われている。しかしベネツィアでもユダヤ人に対する風当たりは強くドイツに移住し、その後ウォーバーグと改名することになる。
米国FRB創設者の1人にして初代議長ポール・ウォーバーグはこの一族の出身。
フランクフルトグループの米国担当がクーンロープ商会であるが、ポール・ウォーバーグはクーンローブ商会の共同経営者でもある。

またオスマン帝国のサッスーン一族はフランクフルトグループに合流した後に極東担当となり上海を本拠地とする。蒋介石と国民党のバックにいたのが浙江財閥とサッスーン家、フランクフルトグループである。

ロスチャイルド家が成り上がっていったのはフランス革命とナポリタン戦争の時期である。
この時期にロスチャイルド家がどの様にして財を成していったのか、ワーテルローの戦い等は周知の通りなので割愛。

ゲットーはユダヤ人を隔離する為に作られた政治的な町。欧州のユダヤ人は長い間ゲットー以外には住めなかった。
ゲットーを創設したのはカトリック教会である。11世紀にローマ法皇の命令でイタリアに作られたのが最初。
迫害の対象として作られたのでスラム街の様相を呈していった。
ここでユダヤ人とバチカンの対立軸が形成される。

カトリックの対抗勢力として、プロテスタントがスイスのバーゼルで勃興する。
カトリックとプロテスタントで宗教戦争が勃発するようになり、後にユダヤ人はプロテスタントと手を組むようになる。

313年ローマ皇帝コンスタンティヌス1世(西方正帝)と同リキニウス(東方正帝)の連名で発布したミラノ勅令によってキリスト教を国家正教と認定した。
キリスト教を帝国統治に利用しようとした試みであるがユダヤ人の迫害はここから始まる事になる。

中世ビザンツ帝国時にユダヤ人は改宗を迫れ、11世紀十字軍の時代になると改宗しようとしないユダヤ人の根絶という思想が初めて現れる。大量殺害に伴う十字軍のユダヤ人迫害開始をもってキリスト教徒とユダヤ人との決裂は決定的な段階に入り、将来におけるゲットー成立の重要な背景となっていく。

キリスト殺しであるが故に放浪の民として軽蔑の対象となっていたユダヤ人は、キリスト教会が禁止していた隣人愛に反する金利を追求する金貸し業を本業としていたため、ますます憎悪の対象とされた。
逆に言えばユダヤ人にはそういった業種しか許さなかった事が後に金融界の覇者としての成功に繋がっていくのではあるが。

17世紀、サムエル・オッペンハイマーはロスチャイルドより先んじて頭角を現した。神聖ローマ皇帝レオポルト1世の宮廷ユダヤ人に上り詰めた。
オッペンハイマー家はウィーンのベルトハイマー家と並び帝国ユダヤ人界の中枢に収まった。

当時オスマン帝国がウィーンまで迫ってきていたが、この2家の銀行家は対オスマン戦において戦費調達の支援をしたりした。

フランス革命の後、ようやくユダヤ人は市民権を得る。国際銀行家としての地位を固め歴史を動かしていく事になる。

近年になると国家は戦争の際に戦争債権を発行して戦費を調達するがやはりこれをやりくりしたのがユダヤの銀行家達である。
日本は日露戦争の際、戦争資金の4割を外債としてフランクフルトグループから調達している。

ユダヤ人は差別と迫害の悲惨なゲットー暮らしが原体験にある。彼らにとってユダヤ教の信仰が心の支えとなったがそれがまた欧州にいて現地に溶け込もうとしない彼らの迫害の元ともなった。

このような原体験から金融一族は明らかに自分達が世界を変えてコントロールするのだという思考になっていった。

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