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中国の詩、「予以事繁御史〜」蘇軾

何ヶ月も、毎日、歌を聴き続けて、聴いていない時もエアで耳元で声が再現されてしまうようになってしまった。今このときもスカボローフェアが聴こえてる。動画再生してないのに。やめて、あーゆーごーいんぐとぅーすかーぼろーふぇあーって言わないで。
ずっと歌声が聴こえてる。

依存症かも?
麻薬? これ〝大麻み〟があるかも?

漢詩を読むと心が楽になると気づいて、仕事も兼ねて読んでいます。
つまらない詩だとまったく効果がない。
昨夜、李煜を読んだら、心が楽になって、眠れたので、ほらなー、本物じゃねーとな、と思いました。
今夜は、読んでいる本の時代が進んで、唐から北宋にうつり、蘇軾です。

【予以事繁御史臺獄獄吏稍見侵自度不能堪死獄中不得一別子由故作二詩授獄卒梁成以遗子由二首】蘇軾

君主如天萬物春
小臣愚暗自亡身
百年未満先償債
十口無歸更累人
是處青山可埋骨
他年夜雨獨傷神
興君世世𤔡兄弟
又結来生未了図

[わたしの訳]
私は事情があって牢屋に繋がれていて、獄史は圧力をかけられている。生きて出られず、小由(弟の蘇轍)とももう会えないのだろう。歌を2種作り、獄卒の梁成に頼んで、弟に届けてもらおう。(←タイトル長い)

君主は天の如く万物に春をもたらしている
だが、愚かな私は我が身を滅ぼした
百年の寿命に達する前に、前世の罪を償うことになった
十人の家族はよるべなく、人(弟)に迷惑をかけてしまうだろう
私はそこら辺の山に骨を埋められることになるのだが
君(弟)はいつか雨の夜に、水入らずで語り合う相手(兄)がもういないことを悲しむのだろうね
君とは幾たび生まれ変わっても兄弟になって
今生でまだ終わっていない兄弟の因縁をまた結ぼうではないか


宋で1番の筆禍事件(詩が政府を誹謗中傷してると深読みされた。SNSの切り取り動画の炎上みたいな話ですね…)に巻き込まれて死罪になりかけたときの詩。結果、左遷されることになり、命は助かったらしいです。
すごい兄弟愛というか、濃いブロマンス…。

それで思い出したけれど、U-NEXTでドラマ「陳情令」が配信されていたので一応見てみようと思います。
ドラマを見たら、天使のエアの歌声が止まる…かどうかはわかりません。

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