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サイパン 珊瑚の産卵観察プロジェクト2021 第5話 KOUMON事件の真相

こんばんはー。

サイパンの珊瑚の産卵観察プロジェクトのAKARIです。

先日の調査ダイブの第2夜(ワタシがコロナワクチン接種で欠席してしまった回)のガンガゼ(ウニ)のお話です。

Yumiko姐さんの調査報告書に書いてあった一文。

◎ガンガゼの体内に卵のようなモノを発見(1個体)
 これは何か?

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このガンガゼという針の長いウニの…

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ここオープンで中に白い丸い…何なの??卵なの?(撮影・セルフィッシュ野々垣くん)

S2クラブ中丸店長の写真だと…

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ちょっと質感が砂っぽいね。これって、よくガンガゼの周りに落ちてるフンに似てるよね?と一同。

とにかく、フンが落ちてるところは見たことがあるけど、フンをしている様子も、ましてやこんなにオープンになってるボディも見たことのない我々は、野々垣くんのお友達の海女さんにお問合せ。

そうしたら、なんとウニは下に口があって、上に肛門があるそうです。

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https://nagisahiroi.com/sea-urchin-book/より

ウニに注目してこなかったから、知らなかったなぁ~。

頭に肛門があるなんてまるで・・・・

Dr.スランプ アラレちゃんに登場する『ニコちゃん大王』ですね!!

ニコちゃん大王は足の裏に耳があるんだよねー。角は鼻です。

あ、話がそれた・・・。

まぁ、そんなしょうもないことも「サイパンの珊瑚の産卵観察プロジェクト」のグループLineでは飛び交うわけですよ。。。

ちなみに、皆さんがお寿司屋さんで美味しくいただいているのは、ウニの生殖巣の部分です。

生殖巣には、栄養細胞と生殖細胞が入っているんだって。生殖細胞は、オスでは精細胞、メスでは卵細胞で、見た目では区別はほとんどできないそうで、食べるにはどっちでもいいってことですね。すごい!

んで、話は戻りますが野々垣くんのお友達の海女さんからパスが回ったのはなんと日本で唯一のガンガゼ研究者の石川達也先生につながるという奇跡!

ネット社会ありがたやーーーー!!

石川先生による説明はこちら。

肛門の中の球体については「ガンガゼ類の糞」です。
(写真ではガンガゼか同定できないのでガンガゼ類としてます。)
ガンガゼ類の糞は丸く、大きいです。
参考までにネットで見つけたガンガゼ類と糞が写った動画URLを送付します。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm23768028  このような球体が入ったガンガゼ類を初めて見かけたとのことですが、それはこの個体がムラサキゴカクガニの仲間に寄生された個体だからと思われます。ムラサキゴカクカニ類はガンガゼなどのウニ類に寄生するカニです(添付:ムラサキゴカクガニ)。
送付頂いた写真にもムラサキゴカクガニ類と思われるカニが赤丸の位置に確認できます(添付:送付写真のカニ(赤丸))。正常なガンガゼ類の肛門は添付した写真(添付:正常なガンガゼ)のように球状で体内は見えませんが
このカニに寄生された個体は肛門が変形して、カニが中に入れるように穴が大きくなり、体内の消化管や消化管内の糞が見えるようになります。今回の写真はこのような寄生された異常なガンガゼ類と考えられます。
よろしくお願いします。

ご指摘いただいた衝撃の写真はこちら!!

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おわかりいただけただろうか…

うわぁぁぁぁぁほんまやー!!カニいるやん!!全然わからなかったわぁ。

と、まるで心霊写真を見てる気分。

石川先生からは、ムラサキゴカクガニと正常なガンガゼの肛門の参考写真もいただきました。

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HGDのマユキちゃんは、中丸店長の写真に「あれ?何かいるな?」と思ってたらしい。さすがストロング女子。霊感もあるのか…。

ということで、今回の収穫はウニの知識でした!

珊瑚プロジェクトは、サンゴの産卵だけじゃなく知らないこといっぱい学ぶ機会があります。

それを皆様と共に増やしていける幸せ(*'▽'*)

ありがたやーーー。

石川先生、こんなワタシたちの疑問に答えてくださってありがとうございました!!

それにしても、お尻にカニが寄生してオープンになるなんて…

海の世界は厳しい。

あなたのサポートで、北マリアナ諸島がゴミの落ちていない島を目指す活動を進めていきます。 楽しくゴミを拾えるIsland Keeperを少しずつ増やして、遊びながら島を綺麗にしたいです。