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【小学校受験】新年長から受験本番までの道のり

小学校受験では、東京の私立小学校の試験が一般的に11月に行われます。
受験に関わる多くのお教室では、11月を境にして年中さんは新年長、年少さんは新年中へとクラスが上がり新しい1年がスタートします。
まだまだ本当は年中さんだし、、、とのんびりしていると、あっという間に月日は過ぎ去りいつの間にやら本番が目の前。いえ、のんびりしていなくてもこの1年はあっという間に感じることでしょう。

ではどの時期にどのような準備をしたら良いのか、どのような心構えでいたら良いのでしょうか。

ここでは、新年長から私立小学校の受験本番までの1年を、時系列に沿ってお伝えします。

ただし、これはあくまで一例です。
もっとずっと前から準備している家庭ももちろん沢山ありますし、お子さんやご家庭の方針によって異なる部分もあるかと思います。
参考程度に読んでいただけると幸いです。

■ドキドキの「11月〜12月」

11月に「さあ、これからは新年長です!」そう言われてもいまいちピンと来ないご家庭も多いかと思います。
でも「もうあと1年しかないんだ」と思うととにかく何かしなくては、と焦ったり、教室のコマ数を増やしたり。
また、1年先輩のご家庭の悲喜交々の様子を目の当たりにして、ドキドキ、そわそわが止まらないのがこの時期かもしれません。

小受まであと1年ということは分かるけど、その全てがぼんやりと霞んで見えるようなこの時期、何に気をつけたら良いのでしょうか。確認していきましょう。

・子どもの個性を決めつけない

「うちの子は女子校には向いていない」とか「共学タイプじゃない」、「ガッツがないから〇〇小は無理」などと我が子の個性を早々に決めつけてしまうご家庭もありますが、それは「思い込み」かもしれません。
親御さんから見た子ども第三者から見た子どもとに乖離があることも珍しくありませんし、この1年で大きく伸びる資質もあることでしょう。

子どもが1年でどう成長するかは未知数です。
この時期は思い込みは捨て、子どものあらゆる可能性の芽を摘まないように気をつけたいところです。

・広く学校研究をする

11月〜12月は、とにかく広く学校研究をする時期です。
以下の内容を押さえていくと、私立小学校への理解もより深まります。

□建学の精神
□特徴的カリキュラムや校外活動
□学校が誇りとしていること
□交通手段
□倍率
□縁故強めか実力主義か
□お弁当か給食か
□周りに知り合いはいるか
□中高はどのような感じか
□進級時、外部受験の割合や進学先

すでに志望校は決まっているから、、、と他の学校について全く関心を持たない方も時々いらっしゃいますが、他校と比べてこそ見えてくる志望校の魅力もあります。
また、調べてみたら印象が違った、すごく素敵な学校だと分かって志望校や併願校を変更した、というパターンも結構あります。

上述のお子さんの個性と同様、学校選びも今の段階では決めつけすぎずに広くじっくりと研究してみてください。

新年度が始まるまで(3月くらいまで)は、その年の試験日程や学校説明会日時など受験にまつわる情報がHP上に掲載されたままの学校も多くあります。翌年は変わる可能性もありますが、参考になることも多いので、載っていたら、消えてしまわないうちに早めにメモしておくことをオススメします。

〈合同説明会の申し込みが始まります〉
年明けの1月から、私立小学校の合同説明会(いわゆる私学フェア)が開催されます。「中央線私立小学校合同相談会」、「東急線・小田急線沿線私立小学校合同相談会」、「キリスト教学校合同フェア」「東京私立小学校展」など様々な形で行われますので、ぜひ足を運んでみてください。
申し込み開始が12月から始まるものもありますのでお見逃しなく。

・何か目標を決めて継続して取り組む

もっと小さい頃から何か頑張っていることがあれば、それを継続するのが良いと思いますが、特にない・・・というご家庭はこの1年間、目標を決めて何かに取り組むと実りは大きいです。
願書面接で、我が子ならではの具体的なエピソードとして披露することもできますし、何よりお子さんを家族一丸となて応援して得られる経験は一生ものの思い出になるはずです。

何が良いかはご家庭によって様々です。
お手伝いから派生した何かでも良いですし、お稽古でも生き物の飼育でも良いと思います。
大切なのは、

何のために頑張っているのか
どのように頑張っているのか
どうしてそれを目標にしているのか

を明確にするということです。

他の子と被らない珍しいことを追い求めすぎるのも要注意です。
本当にお子さんが好きとか、家族で取り組んでいるならもちろん素晴らしいことですが、取ってつけたような奇抜な内容を狙いすぎると、真実味に欠け、受験のためだけに準備したエピソードと誤解されてしまうかもしれません。学校側は変わったことをしているからと言ってそれを評価するわけではないので、目的を履き違えないようにしましょう。

・できなくても焦らない

ペーパー体操巧緻性絵画、、、新年長になっていきなりやることが増えるご家庭も多いと思います。ペーパは発問の意味が分かっていない、体操では右左を間違える、巧緻性ではハサミさえガタガタ、、、今はまだまだ出来ない事があってもどうか焦らないでください。試験本番までに出来るようになればば良いのですから。

真面目なお父様お母様こそ追い詰められた気持ちになってしまいがちです。まだまだドーンと大きな気持ちで受け止めてあげてください。

■モヤモヤの「1〜3月」

新年長になったのも束の間、あっという間に年が明けて行事に追われる日々。いよいよ本番の年が明けた!と気合は入るものの、志望校や併願校は決まらない、子どももまだ全然自覚がない、学校側も新年度の予定まではまだ発表されていない、お教室もなんだか淡々としている。。。このような状況で目標が定まらずモヤモヤするご家庭が多いです。

でもこの時期、実はとても重要です

新年度が始まる4月以降は様々な学校行事に追われ、じっくりと何かを考える時間がなかなか持てなくなります。

まだ時間的に余裕があるこの時期だからこそ、備えておきたい事は沢山あるのです。

・教育方針をクリアにする

志望校選びでもっとも大切なのは、学校の建学の精神と家庭の教育方針が合致していることです。そこにミスマッチがあると「あれ、こんなはずではなかった・・・」と期待外れが生じてしまい、学校生活がつらくなってしまうかもしれません。

すでに進めている学校研究でその学校の教育目標や独自の取り組みはある程度理解出来ていることでしょう。
あとは、家庭の教育方針を明確にすれば、同じ方向を目指している学校が自ずと見えてきます。

子供が生まれた時から、子育てについて大事にしていることはもちろん沢山あったことでしょう。ただしそれが何かというと、はっきり言葉で表現できないままここまで来てしまったというご家庭も多いかもしれません。

教育方針とは、我が子にはどのような大人へと成長してほしいのか、そのために何を大切にして育てているのか、ということです。

リーダーシップを取る
人のために力を尽くす
誰かの役に立つ
優しい心で気遣いを忘れない
何事も自分の力で乗り越える

家庭の教育方針は十人十色です。
ぜひご両親が膝を突き合わせて話し合い、同じの目標を持って(お父様とお母様でブレないよう)お子さんと向き合っていきましょう。

・志望校、併願校を本格的に検討する

教育方針を明確にしたら、いよいよ志望校・併願校を本格的に検討していきます。
ただし、この段階ではまだ100%確定としないでください。最終決定はまだ先で大丈夫です。年度が明けた後、学校行事(学校説明会や見学会、公開授業など)を参加することによってピンと来る来ないが出てきますから。

熱烈な志望校がある場合でも、まだ視野を狭めずに様々な可能性を考えていろんな学校に興味を持つと良いです。
直前にもっと受験校を増やすと言ったパターンもありますが、様々な学校のことを事前に知っておくと慌てずに済みます。

・願書を頭の片隅においておく

そろそろ願書のことも気にしておきましょう。
前年度の願書書式をチェックしてどのような内容なのか、志望理由とかを書く欄はどれくらいなのか、ボリューム感を把握しておくと良いでしょう。

そして、願書に書けるようなエピソードもリストアップしておくと安心です。エピソードとは、我が子が我が子らしく頑張っていること、具体的な取り組みを指します。

エピソード(ネタとも言います)はどのご家庭も頭を悩ませるテーマです。我が子が頑張っていること、夢中になっていること、好きなことをより具体的に表現することがポイントです。ここが抽象的(粘り強く諦めない、とか、自主的に取り組む、とか)だとやはり願書でも面接でも印象に残らないので、例えば〜〜の具体的エピソードは少なくとも1つ、できれば2〜3つ欲しいところです。

・お友達と比べない

ペーパーでも巧緻性でも行動観察でも、この時期はまだまだ課題が山積です。お教室に通っていると、他の子と比べて我が子の出来ないところばかりが目につきます。そして「あれも出来ていない、これも出来ていない」と落ち込むこともあるかもしれません。でも、まだまだ先は長いです。月齢の差もあります。
だから、決してお友達と比べないでください。

比べるべき対象は、過去の我が子です。
先月はできなかった事が今月はできるようになった。
先週よりも上手になった。
昨日より早くなった。
時系列で自分のお子さんの成長を評価して、認めて、たくさんたくさん褒めてください。

■大忙しの「4〜7月」

いよいよ「本年長」がスタート。
動きの鈍かった各小学校のHPもどんどん更新されるようになります。
入試に関する本格的な学校行事も続々と発表されますので、気になる学校は毎日のように最新情報を追いかけ、取りこぼしのないように気をつけたいところです。
同時進行で、お子さんのフォローアップや願書の準備など、この時期は本当に大忙し。何でも問題を後回しにしがちなタイプの方は特にお気をつけください(私もそうなのですが・・・)。

・説明会などの学校行事は全部出るつもりで

各学校で学校説明会見学会個別相談会体験授業など様々な行事が行われます。可能な限り参加して足跡を残しておきましょう。
学校を深く知る意味でも大切ですし、当然のことながら学校も履歴を残しています。学校によっては参加回数が学校への熱意に直結する場合もあります。併願校を受験する際、一回も学校行事に参加していないとなると、やはり不利になるケースもあります。

中には、学校行事の日程が被ることもあるでしょう。そんな時は、お父様お母様が手分けしたり、お祖父様お祖母様にも協力いただいて家族総出で乗り切る覚悟も必要です。

またコロナ禍以降、人数制限を設けているパターンも多いです。予約枠が瞬殺で埋まる場合もありますので、素早い行動が明暗を分けると肝に銘じておいてください。

・願書に本格的に取りかかる

この時期、願書は100%完璧ではなくてもある程度は仕上げておきたいところです。お教室によっては願書添削の期限も迫る頃でしょう。学校説明会や見学会の様子を見たり聞いたりして、部分的な修正や差し替えは当然あると思います。ただし、全体的な構成や家庭の教育方針は変わらないはずなのでまずは下書きを仕上げてみてください。

願書はどこにも正解がない分、いつまで経っても完璧!とはいかないものです。ちょこちょこの修正は出願ギリギリまであり得ると覚悟して、取り合えす一回、形にするという気持ちが大事です。

願書に添付する写真もこの時期に準備する事が多いです。
夏休みに入ってからの撮影では、日焼けした顔で普段の印象と異なってしまうことを心配するご家庭が多いからです。
日焼けしたからといって、評価が下がることはないですが、肌荒れや試験本番との印象の違いが心配ならば、やはり夏休み前に準備しておくと安心かもしれません。

・模試の結果を恐れない

早いお教室では12月から始まっていますが、4月以降はどの教室でも様々な模試が開催されます。
模試は難易度も様々、参加する子どもも様々ですので模試の判定や結果はあまり気にしなくないでください。
大事なのは何が出来て何が出来なかったか、ということ。課題点や苦手項目を抽出することです。今後、強化していくべき課題を明らかにしてどのように克服していくか、ここに力を注ぎましょう。

毎年、模試の結果はA判定だったのにご縁をいただけなかった、とか模試は最低だったけど合格した、とかよくある話です。模試では、願書内容や親の属性、兄弟関係までは考慮されていないですから当然のことです。試験は総合評価ですから。

そういった意味でも模試はあくまでお子さんのその時点での出来として淡々と受け止め一喜一憂しないことが大切です。

・課題、苦手を抽出

上記でもお伝えした通り、模試や普段の教室の様子から、我が子の得意分野と苦手課題がだんだん可視化されるようになってきます。
特にペーパー・巧緻性・発表力などの得意不得意は顕著に現れます。

この時期に何が苦手なのか、何を強化していったら良いのかを明確にしていくことはこの先の夏休みの山場を迎えるにあたっても大切なことです。

お父様お母様はスポーツ選手の監督になったつもりで、今のお子さんにとって何が課題なのか、それをどのようにしたら克服できるのかを第三者の視点で冷静に判断し今後のプランを練ることがとても重要です。

■山場の「夏休み」

家庭の状況に合わせて時間のやりくりが調整しやすい夏休みは、まさに勝負どころです。夏休み明けには出願の準備併願校の本番試験が始まるなどして、時間的にも心理的にも何かをじっくり取り組む余裕が無くなってきます。まだまだあると思っていたらすぐに終わってしまうのが夏休み。「あの時もっと〜〜しておけばよかった」と後悔することのないようにしっかりと計画を立てて、時間を上手に使いましょう。

ただし、時間がたっぷりあるからといって、予定をぎゅうぎゅうに詰め込むことはおすすめしません。予定を組むのは親ですが、実際にやるのは子どもです。1日中机に向かってお勉強では、大人だって滅入ってしまいます。時には思いきり遊んだり、受験と関係のないことをするなどして、メリハリをつけた方がモチベーションも上がり結果的に子どもの成長を助けると心得ておきましょう。

・願書を仕上げる

願書はいよいよ完成形に持っていきます。箇条書きやイメージだけで残していた部分があるなら、しっかり文章にして組み立てて構成します。書く欄のボリュームから適切な文字数を割り出して、最後の行まで余白を残さないよう仕上げていく事が大切です。
書き上げた後は、誤字脱字のチェックはもちろんのこと、わかりやすい文章か、意味は通じているかなど細かく何度も推敲します。

願書はお子さんが寝た後の夜に書くご家庭が多いですが、夜に書いた文章は集中力が切れていたりして、改めて読むと「なんか変だな」と感じるパターンが多いです。夜に書いた願書は翌朝見直して修正し完成度が高めていきましょう。

・面接対策も抜かりなく

願書とともに面接もこの時期にしっかりと対策を取っていきたいところです。
なんとかなるだろう、とたかを括った結果、

「本番で真っ白になり、しどろもどろになってしまった・・・」
「全然違う話をしてしまった・・・」
「答えに詰まってしまった」

と肩を落とすご家庭が毎年のようにあります。
仕事で慣れている(特にお父様)と思っていても、小学校受験の面接は独特なものがあります。
願書同様、面接は親の試験です。日頃から頑張っているお子さんの足を引っ張ることのないよう、入念に準備しておきましょう。

・ペーパーや巧緻性の苦手を徹底克服

ペーパーや巧緻性で苦手な分野がある場合、夏休みが克服のチャンスです。
ただし回転が苦手だからといって、くる日もくる日も回転問題ばっかりをやるとか、ちぎりばっかりを1日中ずっと続けるのは逆効果。
当然のことながら、「分かるようになる・出来るようになる」のが目標ですが、そればかり続けていると子どものテンションも下がり、余計に嫌いになってしまうこともあります。
時には得意問題や好きなことを織り交ぜながら地道にコツコツと取り組むようにしましょう。

〈過去問を準備して傾向をチェック〉
志望校の過去問やそっくり問題集など、学校別の対策にも着手していきます。この時期に子どもに解かせるか否かはご家庭によりますが、親が学校の出題傾向を確認しておくことは重要です。ルーレットが全然出ない学校ならしつこく理解させるより他のことに時間を割いた方が良い場合もあります。
反対に志望校で頻出の単元なのに苦手という場合は克服に注力する必要があるでしょう。

・夜型のご家庭は朝型へ徐々にシフト

子どもがそもそも朝に強く、早起きも平気で以前から朝学習ができているタイプのご家庭は、もうこの章を読まなくても大丈夫です。次へ進んでください。

反対に、これまで降園後の夕方〜夜にかけてペーパー等をやっていた、いわゆる「夜型」のご家庭は、夏休みに規則正しい生活を送る意味でも、朝方にシフトしていくと良いです。

試験本番は早いと8時30分集合とか結構あります。そうなると朝から頭をフル回転させなくてはいけません。本番の考査時間なんてあっという間です。ようやく目が覚めてきた頃にはもう試験が終わっていた、なんてことでは本来の実力が発揮されずもったいない。

本番の試験時間帯に集中できるよう、普段から朝方にして慣らしておくとその心配も軽減されます。
最初はなかなか上手くいかなくても、少しづつ少しづつ習慣にしていきましょう。

■あっという間の「9〜10月」

9月10月は毎日が瞬殺で過ぎていきます。出願に不備がないように何度もチェックしたり、願書はいよいよ清書、10月には神奈川校の本番に加え本命11月校の事前面接も始まります。
あっという間の毎日ですが、それでも1日1日を大切に噛み締めて過ごしていく心意気は忘れないでください。

・いざ出願

埼玉ではすでに本試験が始まります(中には8月から始まる学校もあります)。神奈川校や11月に始まる東京の本命校も続々と出願をする時期です。ここで気をつけたいのは、出願方法は学校によって異なるということ。インターネットで出願のみの場合やインターネット出願の後、必要な書類を郵送するなど、手続き方法は様々です。手続きに不備があって結局受験できなかった、などという事があっては目も当てられません。ここは不備のないように細心の注意を払っていきましょう。

ネット出願は簡単そうに見えますが、意外と漢字の変換ミスや出願期日間違いなど起こしやすいので、うっかりさんは特に注意が必要です。

・引き続き課題と向き合う

特にペーパーですが、この時期になっても解けない問題があると、もう何をしても解けないから諦める=捨てる、という家庭もありますが、それは早計です。

昨日できなかった事が今日できるようになる。

子どもの成長は大人が思っている以上に目覚ましいものです。
あれほどチンプンカンプンだった課題がいきなり分かるようになる瞬間があります。
分からない問題ばっかりをしつこく追いかけるのもこの時期はあまり適切ではないかもしれませんが、あきらめないでやってみよう、とトライする精神は持っていてください。

急に「あ、そういうことか。わかった!」となるケースも沢山ありますから。

・体調管理は万全に

子どもの体調管理がもちろん第一ですが子どもは意外と通常運転で元気だったりします。むしろこの時期は特にお父様お母様自身の体調に気をつけてください。
さまざまなプレッシャーや物理的な寝不足も加わって、体調を崩すケースが秋以降だんだんと増えていきます。
明らかな体調不良は見られなくても、追い詰められた表情は子どもにも伝染し、結果我が子の本来の良さを消してしまうことになりかねません。

特にお母様はいつも明るく元気で笑顔!が一番です。
子どもはお母様がニコニコしているだけで嬉しいもの。お花でも飾って安定した穏やかな心で過ごすように意識すると良いです。

・11月の受験スケジュールを確定していく

志望校に願書提出後、受験票が送られてきて、そこで初めて試験日時が確定します(日にちは例年の情報からある程度予想できますが、細かな時間帯はその年の受験者によって前後するので事前にはなかなか予測がしづらいものです)。
複数校受験する場合、試験日時が被ってしまう学校も出てきます。その場合は、どちらの学校を受験するのが決断を迫られることになります。
10月は特に、全てのカード(=受験票)が出揃ったところで実際に受験する学校を確定し、正式にスケジュールを組んで11月の流れをイメージしておくと良いでしょう。

11月に受験する東京校の中には、10月に事前面接を行う学校も結構あります。その時に、神奈川校の本試験と日程が重なるパターンも出てくるので要注意です。完全に被らなくても、ある日は神奈川校の試験、次の日は東京校の面接、その次の日はまた神奈川校の試験・・・と、思いがけず試験や面接が連日続くこともあります。
多くの学校(5〜10校)を受験する予定のご家庭は特にスケジュール管理を徹底しましょう。

■いよいよの「11月」

東京の小学校を本命とするご家庭にとって、いよいよ決戦の11月です。
特に11月の第1週は毎日のようにどこかの学校を受験している状態になりがちです。9月10月とは打って変わり、結果発表までの1日1日がジリジリと長く感じられて精神的にもなかなか辛い日々ですが、最後の一踏ん張りです。
家族が気持ちを一つにして駆け抜けていきましょう。

・10月までの結果を一旦リセットする

埼玉校や神奈川校を併願して受験している家庭では、その合否がすでに分かっている状態で11月の試験に臨むこととなります。結果はどうであれ気持ちを一旦リセットする事が大切です。
合格をいただいていると、「なんだ、思ったより楽勝じゃん」と気持ちが緩んでしまい肝心の11月の試験で真剣さに欠けてしまう事があります。
反対にご縁をいただけていない場合、「もうダメかも。受けても受けても上手くいかない気がする、、、」と弱気になってしまいいつもなら出来ていたことさえ出来なくなってしまった、というパターンもあります。

基本的に11月の試験は埼玉校や神奈川校とは別物と考え、これまでの結果に左右されず新しい気持ちで本命校に臨みましょう。

・とにかく自信を持たせる

多くの親御さんが子育てを通して実感されている通り、子どもはその時の気持ち次第でパフォーマンスに大きな振り幅が生まれます。
明るく楽しく良い気分で臨む試験と、辛い気持ちや悲しい気持ちで臨む試験ではその結果が違ってくることは想像に難くありません。

直前期に、出来ていない課題や難問をしつこくやらせることは逆効果です。「あー、やっぱり出来ない」とマイナスの気持ちのまま試験に臨んでしまうと、普段なら解ける問題まで自信をなくして間違えてしまったり、不安な気持ちが行動観察で思わぬ失敗を招いてしまったり、、、これでは上手くいくものも上手くいかなくなってしまいます。

受験する学校の出題傾向に沿った内容で、「あれもできるようになったね。これも出来ているね。」と自信を持たせ、良いテンションで本番を迎えられるように導くことがお父様お母様の何よりの役目です。

・結果が出ても常識と配慮を持った振る舞いを忘れない

11月の小学校受験界隈は、合格発表の嵐でまさに悲喜交々、カオスの世界です。ご家庭の数だけドラマがあり、置かれている状況も様々。胸の内を計り知ることなど誰にも出来ないでしょう。

本命校にご縁をいただいた場合、天にも昇る心地になるのは当然のことですが嬉しさを爆発させるのはご家庭内にとどめておいたほうが無難です。
周りのご家庭がどのような状況か分からない中、我が子が合格したからといって得意げに語るのはトラブルの元。
SNSの盛んな時代ではありますが常識と配慮を持った振る舞いで、周りに不快な思いをさせない品格は忘れないでいてほしいと切に願います。

・結果次第では今後の家庭の方針を決めて国立や二次募集にかける

思うような結果を残せなかった時、今後の方針、道筋を決めていかなくてはなりません。

併願校としてご縁をいただいた学校に決める
国立にチャレンジする
都内の二次(三次)募集がある学校に出願する
公立に進み中受、高受、大受を目指す

どの道もご家庭で決定した道が正解です。
納得のいく道をご家族でよく話し合い、我が家らしく清々しく決断してください。

どのような結末であれ、小学校受験はお子さんではなくて親が主導で進めたことです。子どもはパパママの笑顔が見たい、褒められたい一心でここまで頑張ってきました。最後まで親が責任を持ち、我が子にとって最善の道は何なのか、じっくり話し合って結論を出していきましょう。

■まとめ

新年長になってからの1年間。本番なんてまだまだ先と思っていたら意外や意外、あっという間に来年秋がやってきます。
後になって「もっと早く準備しておけば・・・」と思っても時間は巻き戻ってはくれません。その時期その時期にやっておくべきことをしっかり押さえて、この1年はやり残しのないようにご家族なりのベストを尽くしてくださいね。
この記事が小学校受験をする皆様の一助となりましたら私も嬉しいです。

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