彼氏ができたようなできなかったような話

街コンへ行ってきた。理由としては以下である。
・バイトが保育園や児童館ということもあり、同年代と喋る機会がほしい
・女子大在学中であり、出会いがない
・友人らはみんな就活で忙しいから遊びたいけど遊べない
・彼氏がいる、という経験がほしい
・21歳で彼氏がいたことがないのは辛い
・彼氏がいる自分がほしい

結果はどうか、男性7人に対して女性は3人。引く手あまたである。連絡先は3人にもらった。

だけどどうも不完全燃焼な感じがした。

お化粧をした。髪型も編み込みにした。笑顔を作った。かわいいお洋服を着た。その姿はいかにも「女の子」だった。

その女の子な私に、喋りかけてくれる。私も話す。いろいろな話が聞けた。その中で私は、明るい人の方が楽しいなぁなんて他人事のように思ったしその人たちに興味を持っていたとは言えないと思う。

笑って、感情を動かして、聞いて、話して、1人7分という短い時間。

前に言った通り、どうにも不完全燃焼だった。そして好きでもない癖に、好きになれると思って、連絡先をくれた人に連絡を取った。カフェで話すことになった。

楽しかった。優しい人なんだな、と思った。真面目で、大切にしてくれそうとも。

その人は好きな人のタイプが「女の子らしい人」で、「かわいい」と言ってくれた。だけどその人が私のこと好きだとは思えなかった。一応、また会う約束はしたし彼氏彼女の関係にはなったのだろう。だけど連絡をしなければすぐに潰えてしまうように思った。これは私が求めていたものだろうか。これを望んでいたのだろうか。

彼のことを知れた。理系で、ロボット作りができて、話を聞くのが上手。女慣れはしていなくて、物静か。

なぜ不完全燃焼だと感じたのか、私は外面しか見せていなかったことに気づく。「女の子」という皮にかぶって、「女の子」を演じて、笑った。

手芸が好きなのは本当。料理も好きなのも本当。紛うことなき事実だ。だけどそれらの趣味は私が「女の子」であることの裏付けでしかなかった。それに嫌気がさしたのだ。そこに彼は関係ない。

なんか、不安定で、だけどこの世の中を1人で生きていける程、私は頑丈じゃない。人を好きになるって何だろう。

「またの機会に」と彼は言った。彼も私のことが好きではなかったのだと思う。1人になってからすぐにこれを書いた。

綺麗に編んだ編み込み、それをほどいて頭を左右に振った。春なのに雪が降っていた。

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