ラストナイト・イン・ソーホー【映画感想】

・あらすじ

ファッションデザイナーを夢見るエロイーズ(トーマシン・マッケンジー)は、ロンドンのソーホーにあるデザイン専門学校に入学する。しかし同級生たちとの寮生活に馴染めず、街の片隅で一人暮らしを始めることに。新居のアパートで眠りにつくと、夢の中で60年代のソーホーにいた。そこで歌手を夢見る魅惑的なサンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)に出会うと、身体も感覚も彼女とシンクロしていく。夢の中の体験が現実にも影響を与え、充実した毎日を送れるようになったエロイーズは、タイムリープを繰り返すようになる。だがある日、夢の中でサンディが殺されるところを目撃してしまう。さらに現実では謎の亡霊が現れ、徐々に精神を蝕まれるエロイーズ。果たして、殺人鬼は一体誰なのか、そして亡霊の目的とは-!?

ラストナイト・イン・ソーホーの作品情報・感想・評価・動画配信

 Twitterでフォロワー様からおすすめしてもらったラストナイト・イン・ソーホーを観ました。ホラーとミステリーがうまく混じり合って、終盤のハラハラ感もあり始終飽きずに観れた。こういう系統の映画って大体主人公が弱気になるシーンが多いんですけど、この作品では主人公のエロイーズがすごく強気で"負けない"という姿勢がたくさん描写されており見てて気分が良いです。夢を最後まで追いかけ、卑猥な視線と陰湿ないじめに負けなかったエロイーズはすごくかっこいい。ちゃんと自分に合った環境を選んだり好きな服のためにバイトを始めたりと努力家で行動的な人物なのがまた好きだった。
 かといって前半のエロイーズはまだまだ未熟で、自分の見たもの(実際は見たつもりだった)で物事を決めつけてしまい失敗する場面があるのも「そんな簡単にうまくいかないよねー」って感じがして良い。良いところもダメなところもあって人間らしさが強いキャラクター…

 魅力的なのはストーリーだけじゃなくて映像作り。サンディからエロイーズ、エロイーズからサンディに切り替わるダンスシーンがめちゃくちゃ綺麗でした。何よりサンディを演じるアニャ・テイラー=ジョイがあまりにも可愛すぎる。それと対照的なイモっぽさのある主人公もイモくさいならではの可愛さがあり、そこからサンディの影響を受け垢抜けていく過程がドキドキ(ハラハラ)する。

 終盤のジジイ大量発生シーンはちょっとギャグぽくておもしろい(笑って良いのかわからん)それはそれとして映像に迫力があって結構力入れてるなーと思った。アパートの男子禁制ルールの理由を知ると恐怖と悲しさで溢れます。
 エロイーズが最後に余裕の顔で鏡をタッチしたのは、ちゃんと向き合った成長の証だったら最高

 ホラー苦手な人でも観やすいと思うからおすすめ!と言いたいところだけど、結構悲痛な性描写が多いためそこだけ注意かも。この映画の監督が男性だったのはすごく衝撃的だった。とにかくめっちゃおもしろかった!ラストナイト・イン・ソーホー好きな人は多分パーフェクトブルー(映画)も好きだと思うから是非観たことある人は調べてみてほしい。

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