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27歳で死にたかったんだ

1994年。カートコバーンが自殺した。27歳。

多くのロックスターが27歳で死んだ。27クラブと呼ばれた。1994年に生まれ、両親の音楽好きの血を色濃く受け継ぎ、勝手に憧れた14歳の私は同じく27歳になったら死ぬのだ、と信じていた。これは後日談だけれど、気が付けばそれが私の毎日を驚くほど輝かせてくれた。

9月12日で、私の27歳が終わった。

一時の繋がりは一時の悦び、好きには変わりないけれど、それまでのもの、時が経てばそこにもう同じそれはない。

何年経つだろうか。

今が余りにも尊い。人間に生まれて、音楽に出会えて、貴方に出会えて、涙が止まらない。

Not alone.

どうしたって乗り越えられないと思った哀しみも、気が付けば今の尊さが覆い被さって守ってくれる。

永遠なんてない。

27歳が終わった。

過ぎ去った日々よ。

27歳が終わった。

今の私は看護師で、アイドルで、コンカフェのキャストで、中学生の私が思い描いたようなロックスターじゃない。

ベンジーにもチバユウスケにも、カートにもリアムにもトムヨークにも、何にもなれなかった。

私は私で、それだけのことが、たったそれだけがずっと苦しくて、気に入らなくて、納得のいく日々に届くように、手を伸ばし続けていた。

私は今何処にいるのだろう?

悩んだ末に思う。

全て無くなっても、今までの私が、これからの私をたらしめている。

誰か何かありきで生きるには、私はあまりにも日々を輝かせすぎたんだ。

私が、私にとってのロックスターであればいい。

毎日を、毎分毎秒を、全部使い切って、ロックスターが生きられなかった世界を生きて、自慢してやるのだ。

The Birthday.

ねえ、どう?2022年も悪くないよ。

Thanks for your love.

おめでとう、28歳のわたし。


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