見出し画像

酔っ払いにまつわる話


親父が酔っ払ってひっくり返り、全身血塗れで倒れていたとの連絡を受けた。



親父よ…80年近くも生きていて、まだ
酒の加減さえも分からないのか…
腫れた鼻にバチンもう一発、華麗なる正拳突きをキメてやりたいとろだ。



父の日だったので電話をしたが、彼は私の怒りを恐れ出ないどころか折り返しもして来なかった。


2日後、誕生日だったので再度電話してみたが、電話に出るなり、
『ど〜も色々すみませんでした〜。あ、はい…はい…ええ…出先なんで改めます失礼します。』
などと取引先と一緒ですアピールの後、一方的に切られた。
まだ何も言っていないのに。


幼少期から酔った親父には度々悩まされてきた。
夜遅く帰宅し起こされ、布団を剥ぎ取る。
腹が減っただの、ラーメン作ってだのと言われ(断固拒否)そして胸ポケットから取り出したホステスの名刺を一枚ずつ私の枕元に並べ、どの女がどうだのを一人ずつ説明される。

『どいつもこいつもなかなか帰してくれねぇんだよ〜(照)』

娘から見てもチョロそうな客だった。

他にも、酔って深夜に帰宅した際、
家の前あたりで小銭をばら撒いたから探してくれと呼びに来て、
スマホの懐中電灯を手に腰を低くしていたら(田舎の夜は真っ暗なのさ。)
『間に合わねぇ』
とその場で立ちションをしだした。
「わ!!汚ねっ!!!かかるだろーが!!」
『うるせぇこの野郎いいから探せ!!』
「お前が自分で探せクソジジイ!!」
『何ぃ〜テメー誰に向かって言ってやがんだ!!!』
近所のひとが目撃したらキ◯ガイの親子が親父の立ちションシーンをスマホで撮影していると思われかねない。
私は懐中電灯をオフって家の中にそそくさと入った。
彼はいつまでも
『あれはデカイやつ(500円)の音だった』
と騒いでいたがもう無視した。

ある時、私が朝起きてトイレに向かうと彼は間に合わず廊下でク◯を漏らし泣いていた。
泣きながら片手で尻を押さえ、もう片方の手で床を拭いていたのだ。
涙を拭う手はもう残っていない。
またある時は、近隣のコンクリート塀を己の愛車で大破させ骨を折り帰宅した。
そんなこと一家は知る由もなかったが、あまり縁のない優等生から
『お父さん大丈夫?』
と学校で声を掛けられたことにより事件が発覚した。

本当に手に終えなかった。


なんでしょうね。
自分や身内の泥酔記録はこの世からすぐにでも抹消したいけど、もう少し離れた関係だと、酒の失敗エピソードって結構笑えるよね。 

例えばベロベロに酔った伯母が排水口の掃除用に置いといた歯ブラシで歯を磨いたのとか。


飲み屋のママが帰り道に自転車ぶん投げて荒川の河川敷に寝た話とか。

このママに限っては、酔っ払って階数違いの家のドアを深夜にガチャガチャし、
『この野郎閉めやがったな!開けろ馬鹿野郎!!』
などと怒鳴り散らし、
「お宅は1階下です。」
を何度も食らっている筋金入りの酔っ払い。



ま、私もひとのこと言えませんけどね。
友人の晴れ舞台を台無しにしたことも、全く知らないひとの家で目覚めたこともあります。
この場をお借りして心よりお詫び申し上げます。


それと、結婚する相手だけは絶対に酒飲みは避けたいと思って生きていたのに、気付けば親父と同レベルの酒飲みだったなぁ…


色々まとめて来世に期待!!!







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?