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人は変わらない、自分も変わらなくていい。変えるのは関係性。

人の悩みの大半は人間関係だ、とよく聞く。

では、どうしたら解決するのか?

とかく、自分は正しくて相手のここがおかしいのだ、だから直せばいい、と考えがちだ。

しかし、相手に「ここをこうしたら」と言って、うまくいくことはそう多くはない。

中には、「私が○○だからいけないのだ」と自分を責める人もいるだろう。

これはつらくなるばかりだ。

相手を変える必要はない、そして自分も変わる必要がないとしたら?

そんなうまい話があるか?

実は、お互いの関係性を変えることで、問題が解決するというのだ。

人間関係を、イスや付箋で表してみるとよくわかる。それは、実際にどこに座っているかではなく、心理的な距離や向きを、イスや付箋で表現するのだ。

イスはどこを向いているか、距離は近いのか、離れているのか。

仲が悪ければ、お互いにそっぽを向いていたり、距離が離れているだろう。

自分はどう思う?

相手はどう思っている?

関係する周囲の人は?

一番印象的な場面を再現すると、何と言っていた?

置かれたイスに座り、その人の表情、仕草をして、それぞれの人の心の中に入り込んでみる。すると、意外な本音が見えてくる。

本当は私のことが嫌いではなかったのだ、とか。

その人にはその人なりの理由があって、面倒なことを言っていたのだ、とか。

徹底的に臨場感を出し、その人の気持ちがわかってくるのだ。

では、本当はどんな関係だったらいい?

向きは? 距離は?

そうなるために、どんなふうに声をかけてみたらいい?

その言葉をその人になりきって聞いてみると、どんな気持ちになる?

理想の向きや距離が実現した未来を想像すると…。

想像の中のそれぞれの人は、生き生きとした表情でいる風景が見えてくる。

世の中の人が皆こうして相手のことを考えられたら、どんな職場や家庭も心地よく温かい場所になるだろう。


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