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12月でも食べられるイチジクの実
<現場監督> 令和5年12月13日
夏の西日を防ぐ為にベランダに植えたイチジクの木に、12月に入っても実が大きく育ち、2個も収穫出来た。
暖冬と言うよりも日本の気温が確実に上昇して来ているようだ。
6月から夏の終りまでの果実と思っていたイチジクが12月まで食べられるというのだから相当のもんです。
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阪急梅田駅に着いた後、御堂筋に入って大江橋まで南行し、そこから大阪市役所や公会堂横の歩道を東行して、中之島公園のバラ園を楽しみ、天神橋の螺旋歩道を上がって、天神橋に入り、北行して事務所に辿り着くというコースで毎日1万歩以上を確保する日常なのだが、今日は駅前第1ビル地下の100円ショップに寄り道をして、バケツと火バサミを購入した。
100円ショップと思って入ったが、バケツは100円ではなく、165円だった。
このバケツの底をローソクで炙り、1円玉大の穴を開けて、これを植木鉢にすれば安くつく、と嫁さんに言われたので試してみようと考えたのである。
現在ベランダに植えている3本のイチジクの枝をいずれは切らねばならないので、切り落とした枝を挿し木にしてイチジクの苗木を作り、監督補佐の自宅マンションのベランダに5個の大鉢を用意して、そこに5本のイチジクを植えてやろうと計画したことから、苗床用の植木鉢を2個作り、既に20本以上の挿し木を試みている。
今年活躍した3本のイチジクの葉が全て落ちた時点と、春先にも挿し木を試みて、今回とあわせて3度の時期の適否を実践で学んでやろうと考え第2番目のケース用にバケツで造った鉢を用意したのである。
火バサミはベランダに落ちているイチジクの葉を拾い集める為のものである。
この100円ショップのバケツと火バサミを右手に持ち、御堂筋を歩いて北新地本通りくらいまで来た時に、ふと気が付いたのだが、銀行員の頃、御堂筋におちている銀杏をサラリーマンが踏み潰して、そこはかとなくウンコのような臭いがしている現場を見た時に、勿体ないなぁ、砂に入れておけば銀杏焼きにして食えるのになぁ、と部下の女子行員に言ったことがあった。
それを聞いた2歳年下の先輩女子行員から、あれは業者が入札で集めるものですから取ってはダメですヨ、とキツク睨まれたことがあった。
その銀杏が今も北新地本通入口あたりの御堂筋の舗道に100個くらい散らばり、やはりサラリーマン諸氏に踏み潰されていた。
しかも最近はゴミを集める老人達がイチョウの葉と銀杏を箒で集めてゴミ袋に入れて、さっさとゴミ収集車に放り込んでいる。従って、今ではもう入札は中止になっているらしい。
そこでこの銀杏をイチジクの挿し木用に用意している植木鉢の1つに植えて、イチョウの苗木を作り、別荘予定地の大内山所在の小川が崩落している現場に植えてやれば崩落が幾分でもくい止められるかも知れん、とふと思い付いたのである。
そこで早速、先程購入したバケツに火バサミで散乱している銀杏20個ばかりを拾い集めて事務所に持ち帰った。
そして挿し木よぅに用意していたまともな植木鉢の1つに1列5個ずつにして4列植えてみた。
イチョウの苗木が春に無事生長すれば山に持参して崩落斜面に植えてみようではないか。
杉と檜だけでは味気ない景色だもんなぁ。
イチョウの芽が出そうな春の訪れが楽しみだ。
何事もやってみなければわからんだろう?
案外、成功するかも知れないではないか。
この話を聞いた監督補佐は、例によって「フン」と言った切りである。
イチジクの実は十分楽しんでくれたくせに!!
今に見てろよ!!
<監督補佐>
イチジクの実は思いがけず、長期間楽しむことが出来た。
楽しむと言っても、日々食べられるわけではなく、直径3㎝くらいになるまで、そしてそれが色づくまで、延々と辛抱して、やっと1個食べる、という状態を長期間続けたのである。
やっと採れた1個は二人で1個。当事務所としては豪華な昼食後デザートとして、1個をそっと半分に切って食したのである。
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西日を防ぐ為に植えたイチジクが、想定外のデザートをもたらしてくれたのは有り難かったけれど、これにすっかり気をよくした現場監督が、私のベランダにもイチジクを植えろ、あそこは日当たりがいいから(というか、ベランダに屋根がないので、日差しがモロにゴンゴン当たる)すぐ大きくなって実がイッパイ食べられるぞ、と言う。
例によって「行け行けドンドン」の太鼓を叩き始めた現場監督は、事務所に植えてあるイチジクの枝をドンドン切り始めた。
私のベランダにイチジクの苗木を買って植えてくれるのではなく、今ある木の挿し木を育てて植えてくれるという。
さんざん枝をちょん切られたイチジクを見て、西日を防ぐ為に葉を繁らせるという当初の目的はどうなったのか、と不安を訴えても、現場監督はもちろん馬耳東風。
イチジクの挿し木がすっかり気に入った現場監督は、道端に落ちていた銀杏まで拾って来て、植木鉢に埋めている。
この銀杏が苗木に生長したら、崩壊した小川の崖崩れを止めるイチョウの木になる、と滔々と語りながら。
崖崩れを止める大木になるまで何年かかるかなど、考えず、ひたすら自分のアイデアに酔っている現場監督なのである。いつもこんな感じ。
「フン!」などと口に出して言ったことはないはずだけれど、内心では確かに「フン!」と思っている。そうか・・「フン!」と思われている自覚はあるのですか、現場監督。
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