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【コブクロJBM 】2024/7/12 櫻井・三好ペア回 感想&わかる限りのセトリ(※ネタバレあり)



⚫︎はじめに

コブクロJBMは櫻井圭登さんがご出演されるということで観劇したのですが、最後にはコブクロ楽曲への愛も倍増して帰ってきました。

子どもの頃、父親の車でいつもコブクロの曲がカセットテープで流れていました。曲名は分からないけど何度も何度も車で聴いていた曲が劇中でいくつも出てきたので、子どもの頃の記憶を振り返りながら歌詞を噛み締めて、改めて良い歌ばかりだなぁと…。思わず涙がぽろぽろと溢れて最後には心がじんと温かくなる朗読劇でした。

帰ってからサブスクで探して、あの時車で聞いていたのが”ALL SINGLES BEST”と”5296”だと判明したので覚えているものだけでもまとめました!

⚫︎セトリ

分かるものだけ。
下にレポ(長いです)と印象に残ったフレーズを書き残しています。

・蒼く、優しく
・紙飛行機
・桜
・風
・時の足音
・未来切手
・六等星
・YELL〜エール〜
・DOOR
・蕾
・どんな空でも

⚫︎ストーリー

(公式サイト参照: https://s-size.co.jp/stage-info/stage/kobukuro-jbm/)

真っ白な空間に男が二人、空間の真ん中には椅子が一つ。ここはおそらく人生の走馬灯を見る事ができる「生と死の狭間」で、どちらか一人がこの椅子に座り現世に戻る事ができる。男2は「今からお互いの人生を振り返ってどちらが現世に戻るかの椅子取りゲームをしよう。」と言う。男1は「ぱっとしない人生だった」と言いながらも男2に促されてこれまでの人生を回想する。

舞台上の「ロッカー」「扉」「窓」「柱時計」「机の引き出し」をそれぞれを開けると、そこから光が溢れて回想(走馬灯)が始まります。

男1役:櫻井圭登
男2役:三好大貴

⚫︎舞台セット

まずイメージしていた「朗読劇」の舞台セットではないことに驚きました。壁も窓も家具も何もかも白い空間と、ステージを縁取るように上下に設置された白い枠と細い柱。そして中央には一人だけが座れる椅子がひとつ。
勝手なイメージでマイクが2本置かれた所に立って朗読するもんだと思っていたので「もしや結構舞台上を動くのでは…?(大正解)」と思いながら暗転を待っていたら、突然舞台袖から櫻井さんが出てきて準備のできてない心臓が一瞬止まりました。なんの前触れもなくさらっと舞台上に出てきたので驚きつつも、なんだか舞台上と客席の境界線が曖昧に感じられました。


⚫︎歌唱シーンと感想(とても長いです)

◯ロッカーの回想シーン

“蒼く、優しく”
男1が学生時代に絵を描くことを諦めた事を回想するシーン。高2の時にコンクールで賞を獲ったものの周囲からの期待と将来への不安に押し潰され、高3の夏のコンクールを最後に絵を描く事を辞めてしまう。最後のコンクールに描いた絵は「空」。劇中で何度も登場するワードです。

『あの日の夢を今もずっと追いかけ続けていたら     今頃僕は何処にいて 何をしていたんだろう?』

『信じたまま脱ぎ捨てた 
夢と一緒に僕を待ってる あの日のロッカー』

『今よりずっと蒼く 優しく見えた空』

蒼く、優しく/コブクロ

知っている曲が出てきてくれて一気に引き込まれました。きっと一度は聞いた事がある人が多かったんじゃないかな。回想シーンでの歌唱はコブクロの音源に被せる形で演者が歌っていました!舞台セットに歌詞が映し出されていたので改めて歌詞を噛み締める事ができました。
メタ的な話にはなってしまうのですが、こういう「夢を諦める」ストーリーはどちらかというと自分自身の感情移入よりも、役者がどう思って演じているのかが気になってしまいます。夢と現実の間で悩むことって役者という仕事を生業にしている方が何よりも身をもってわかっているんじゃないかなと思っています。

◯扉の回想シーン

曲名わからず…
コブファミの皆様教えてください…!

男1と母の話。父を早くに事故で亡くし、女手一つで育ててくれた母に、絵を辞めた事や思春期特有の素直に慣れない心から反抗してしまう。「好きにしたらいいよ」と息子の選択を否定も肯定もしない母の事を、絵を辞めることへの言い訳にしてしまっていたと嫌悪する男1。よくある反抗期で「クソババア…!」と荒い言葉で罵ってしまったけれど、でも最後のコンクールで空を描いたのは、母親がよく空を見上げていたからだと語る男1に対して「やさしいんだね」と何か含みを持たせて話す男2。

(櫻井さんが発する「クソババア…!!」が2回くらい聞けてついニヤけてしまった)
※追記※
普通のアラサー男性がクソババアって言ったら結構恐怖だけど、櫻井さんが言う全力クソババアは不安定な感情が混じった思春期のソレが上手く表現されている気がしました。
この場面でお母さん役をやってる三好さんも言葉は優しげながらもクソババア程度じゃ揺らがない包容力のある立ち姿でした。


◯窓の回想シーン

“桜”
“紙飛行機”

男1が初恋を回想し、恋愛もパッとしない人生だったと語るシーン。紙飛行機を折って窓から飛ばすのがとても素敵で印象的でした。

『ときめきの風が吹いたら
その気持ち折りたたんで 
怖がらずに飛ばしてごらん 
信じて 恋は紙飛行機』

紙飛行機/コブクロ

好きな女の子に「曇りみたいな人ね、あなた。」と言われて困惑する学生時代の男1とか、そんな文句ひとつない曇空の下、桜の木だと思って眺めていた木がよく見たら違っていて(男1は絵を描くために桜をよく観察していたから違う事に気づいた)桜じゃない事にご機嫌損ねたり、でもすぐ機嫌が治ってコロコロ表情が変わる女の子とかがすごくコブクロの曲の中の男女って感じがしました。そんなにたくさん曲を知っている訳じゃないけど、コブクロの曲に出てくる女の子ってちょっと不思議なこと言ったりコロコロ表現が変わったりして男の子を困惑させたり悩ませたりしているイメージがあります。個人的に“太陽”という曲の、引っ越しちゃうのに最後にトンボの話しかしなかった女の子の印象がかなり強いかも…。
ここで男1が「お前も話せよ」と振って、男2も初恋を語り出したんだけど、一回きりの公演なのに櫻井さんの無茶振りアドリブが暴走するw

男2(三好)「初恋は修学旅行で、どうしてもその子の隣に座りたくて補助席に座ったんだよ(笑)」
男1(櫻井)「お〜それでそれで?」
男2(三好)「それで何か話したくて、『好きな食べ物何?』って聞いたらさ、その子『めかぶ』って答えてさww小学生で好きな食べ物めかぶってwww」
櫻井「それでそれで??wもっと聞かせてよお前の話www(無茶振り)」←ここだけ役じゃなくて完全に楽しみ出している櫻井さん
三好「えっ?(困惑)う〜ん、えっとねぇ…えっと…… ww」←あの野郎みたいな顔でなんとか捻り出そうとする三好さん
櫻井←思ったより三好さんが苦戦していて(やべ、どうしよ…)みたいな顔してる
櫻井「……………今のは俺が悪かった!」


櫻井さんからアドリブ吹っかけてくるの予想外すぎるし見切り発車すぎて三好さんのご心労お察しします…笑
そして結局めかぶの下りはどこまでがアドリブ(というか三好さんの実体験?)だったのかが気になるのですが…台本通りにしてもアドリブにしても好きな食べ物めかぶって答える天然な所もなんだかコブクロの女の子っぽい気もしますね。

あと、二人芝居なので回想シーンではお互いがそれぞれ女の子の役を演じていたのですが、櫻井さんの演じる女の子役が無邪気であどけなくてとにかく可愛くて可愛くて内心悶えていました…!全然わざとらしくないというか普通に自然に女の子に見えるのがすごい。女子から見ても守ってあげたくなる小動物系の女の子ってクラスに一人はいたじゃないですか、もうそれです。「たんぽぽ踏んづけちゃダメ〜!(><)」ってぷりぷりしてるんですよ。もう頭抱えちゃうよこんなの……。
女の子役は櫻井さんの十八番芸のひとつだと思っていたので生で観ることができてよかったです。(これまでの現場で櫻井さんの殺陣、歌唱、女の子役は観れたのであとはダンスを生で観たい!)


“風”
個人的にかなり印象に残ったシーンのひとつ。
男2の恋の話を回想するのですが、「風が吹くと思い出す人がいる」と語りはじめた時点で、”風”という曲名を知らなくても「あ、あの歌かな?」とピンと来ました。観劇後からずっと聞いてるのですが本当に名曲だと思います。子どもの頃、「言葉では表せないけど心がぎゅっとなる歌だな…」と思いながら父の車に揺られていた事を思い出してしまって、”もう戻れないあの頃”を想う男2に対して何か気持ちが重なってしまいました。

『舞い上がる花びらに吹かれて 
あなたと見た春を想う
うつむくまで気付きもしなかった
どうしてだろう? 泣いていた…』

『あなたを忘れてしまう程の 
恋が胸を焦がす日まで 
この道は誰とも歩けない あの日のように』

『この風は あなたですか? 
次の春も吹きますか?』

風/コブクロ

なんて美しい歌詞なんだろう。たった数行の歌詞の中に、この曲の人物が背負う出会いと別れの物語がぎゅっと詰まっていると思います。
ここの歌唱シーンは窓から桜に見立てた紙吹雪が舞う中、並んで座る二人が本当に美しかったです。

◯柱時計の回想シーン

”時の足音”
男2が「大切な人」を語るシーン。
ここまで主に男1の回想がメインで話が進んできましたが、ここでミステリアスだった男2の人生が少しだけ語られます。針が止まったままの柱時計に触れる男2。おそらくここが「生と死の狭間」だからだろうと。「動かさなくていいのか」と問う男1に、「今がいちばん幸せだからこのままでいい」と話す男2。
ここで、柱時計に触れようとする男2の腕を突然掴んで止めようとする男1。本人も何故そうしたのか分からないのに、何か止めなければいけない気がしてつい手が出たという。ここから少しずつ話が核心に触れ出してきます。

『短い針が君なら 長い針が僕で
同じ時間を刻みながら
何度もすれ違い また出会い』

時の足音/コブクロ

初めて聞いた曲でしたが歌詞が印象に残っていたので帰ってからすぐに調べました。
”時の足音”を歌っている途中から、男2役の三好さん、目を真っ赤にして最後は涙を溢していました。演出というよりは役者さんの気持ちが溢れてしまっているという感じで、舞台特有の熱量みたいなものを受け取りました。

私は察しが悪かったので”風”の回想シーンから、男2が「大切な人」と離れ離れになってしまったということはわかっても何故ここまで想いが溢れているのかまでは気づけず…。ただこのシーン以降、真相に気づいてからが感情が昂りすぎて記憶が混濁していますのでレポがあまりできていません。

◯机の回想シーン

“六等星”
男1の仕事の話を回想するシーン。
学生時代に絵を描くことは諦めた男1。でも全てを諦めきれずに「業界の空気」なんてものを吸ってみたくてデザイン会社の営業として働いている。物語の序盤で椅子取りゲームをしようと提案する男2に対して男1が「やけに口が上手いな。こいつ営業マンかセールスか何かしていたのか?」と内心語っていたのは、彼自身が営業をやっていたからなんですね。
絵を描いていたことを社内では隠し、向いてない営業で夜遅くまで残業している男1。そこに会社の陽気な先輩がやってきて、たわいもなく話す中で「俺、モノを買うときは基本ジャケ写買いなんだけどさ、お前の作る資料ってビビッとくる良いデザインしてるよな!」と一言。その言葉に勇気付けられてひとつのデザインを完成させる男1。どうやら電話越しに良い反応を貰えたようでジェスチャーで喜びを表現していたのがとても可愛かった。

『無限の彼方まで 輝き届くと信じた 
僕等小さな六等星』

六等星/コブクロ

夜のオフィス、四角く切り取られた宇宙の中で小さな六等星がきらりと輝いた瞬間でした。

◯椅子取りゲームの結末

ここまででお互いの人生を走馬灯で回想した二人。「そろそろどちらが座るか決めよう」と促す男2だが、どうやら椅子に座る気がない様子に見える。そして先ほどから男2に対してどうにも違和感を感じている男1。
「この空間で出会った時、あの男は『はじめまして』と言っていた。だかそうではない気がする。なんだろう……そうだ声だ!会った事はないけれど、俺はあの声を知っている。」


はじめて会ったのに、知っている声。
今がいちばん幸せだというあの男。
いつも空を見上げていた母。


私はここでやっと真相に気づき、そこから涙がぽろぽろ溢れ続けて記憶が朧げです…。
つまり男2は事故で亡くなった男1の父親であり、男2が想っていた「大切な人」というのは男1の母であった訳です。
男1が「ぱっとしない人生だ」と語った走馬灯は、これまでの人生ではなくこれから生きる未来の自分の姿。だから君がこの椅子に座るべきだと父に語りかけられた男1は、静かな葛藤の末、ゆっくりと椅子に腰を下ろします。

ここからずっと櫻井さんも三好さんも涙が止まらず、目を腫らして顔がびしゃびしゃになる程泣いていました…。客席もあちこちから涙を啜る音が聞こえて、私は手元にタオルを用意しなかったことと、この舞台を一人で見に来てしまったことを小さく後悔しました。このシーンはきっとあの会場にいた皆さんそれぞれが大切な人の事が思い浮かんでいたと思います。
※追記※
映像でしか他の作品の事は振り返れないけど、あんなにぐずぐずになる程泣いてる姿を初めて見たので冷静になって思うと結構レアなものを見させていただいたなぁと。お芝居の流れもあるし衣装も汚せないから役者さんはあまり顔に触っちゃいけないんだろうけど、一回テッシュでお顔拭いてあげる休憩をとってあげたかった…(笑)でも2人ともきらきらしててとっても綺麗でした。


◯旅立ち

ここからは演者のみの歌唱。 

“YELL〜エール〜”
父から息子へのエール。
絶対に届けるんだという強い想いが声に乗っていたし、こんなに感情溢れて歌う人だと思っていなくて驚きました。三好大貴、熱い男だった…。

『今 君は門出に立っているんだ
遥かなる道をゆくんだ 
誇り高き勇者のよう
風立ちぬその道のどこかで
君を探しているんだ 
誰かが君を待っているんだ 
思い描く夢のもよう 
いつの日にかその目に映せ』

YELL〜エール〜/コブクロ

“DOOR”
まるで息子から父へのアンサーソングのようでした。櫻井さんの力強くまっすぐな瞳で歌う姿が脳裏に残っています。
DOORはこれまで何度も聞いていて、でも「荒れ狂う大海原」が何なのかをよくイメージできていなかったのですが、このシーンは個人的にこれ以上ないくらいDOORにぴったりで、観劇後は何度聞いてもこのシーンが思い出されるくらい印象的です。

『自問自答を繰り返し 
思い悩み立ち止まるけど
あの日夢見た輝きだけが
また僕の心を揺さぶるよ
眠れない日々を過ごすのなら 
眠らない明日を追いかけよう
夢見る事が全てじゃなくて
叶えようとする事が全て』

『この荒れ狂う大海原を
簡単に渡ろうなんて思っちゃいないさ
全てのものを手に入れるなんてできなくていい
ただ一つ たった一つでいい』

DOOR/コブクロ

“蕾“
ここは櫻井さんの完全アカペラ。
繊細に、儚く、美しく歌ってくださりました。
手をぎゅっと握るのが癖だったのは、父から子へ託した未来を手に掴んでいたからだと気づくシーンが印象に残っています。

『散り際に もう一度 
開く花びらはあなたのように
聴こえない頑張れを 握った両手に何度もくれた」

蕾/コブクロ

“どんな空でも”
父子2人で歌っていたかな…?(本当に最後の方は泣きすぎて記憶がない)
“どんな空でも”は終演後に会場内で流れていたのですが、つい客席で口ずさんでしまったし曲が終わるまで聞いていたくて残っていました。
多幸感に溢れた、この舞台にぴったりのエンディング曲でした。最高。

『いつしか晴れるよ どんな空でも
僕らはおんなじ 光を分け合ってる』

どんな空でも/コブクロ


⚫︎カーテンコール

コブクロJBMとしては2日目だけど、お二人にとっては今日が初日で千穐楽。

櫻井さん「久しぶりにあんなに緊張した!緊張しすぎて本番前ずっと楽屋を歩き回ってた」
三好さん「歩き回って、たまにオムライス食べて、また歩き回ってたよね」
櫻井さん「でも2日目で良かったよね。(他のキャストの回も観てみたい的な事言ってたかも)
この後本番迎える人は、段取り変わってる!とかヒヤヒヤしちゃうから」
三好さん「でも緊張したっていう割に段取りにない事ぶっこんでくるの辞めてね?ww」←めかぶ事件のこと

あとは、なかなか役者を揃えることが難しいからアンダーの役者さんにもとても助けられたとお話しされていました。確かに32名の人気俳優をキャスティングするって大変だよな…。
たった一回の公演だけど、こんな素敵な舞台を企画してくださったyorimichiと、素敵な楽曲を提供してくださったコブクロさんに改めて感謝です。 

⚫︎役者の印象いろいろ

◯櫻井圭登さん(男1役)

櫻井さん、水色を基調とした上下ゆるっとしたシャツとズボンにふわふわのヘアセットで登場。前回の文劇7はゲーム原作でガッツリキャラメイクだったので、自然体な姿を初めて間近で拝見しました。
まず思ったのが「男子だ…!」
儚くて可憐で中性的な印象が強いので、櫻井さんが男性であることをあまり意識していなかったのですが、思ったより身長あるし(普段周りがデカすぎるだけ)背中広いし喉仏あるし、櫻井さんのことを妖精さんのような何かだと思っていた私は出てきた瞬間「わ…イケメンの俳優さんだぁ…」と少しびびってしまいました。といっても男性の平均よりは全然華奢で、真っ白な舞台と水色を基調とした衣装のおかげで櫻井さんの纏う儚くて繊細な雰囲気が持つ魅力が溢れ出んばかりに発揮されていました。特に劇中での照明演出で光と影に映される姿が本当に本当に綺麗で……。

「生と死の狭間」で人生を振り返るという物語的に、劇中はリアルな一人の男性に見える時もあれば、回想シーンでは無邪気で純粋な女の子にも見えるし、時々どこかこの世のものではない儚くて消えてしまいそうな存在にも見えて、改めてなんて魅力的な役者さんなんだと思いました。別日のキャストを見ても櫻井さん三好さんとは全く雰囲気の違う役者が揃っていて、同じ脚本演出でもまた違った雰囲気の作品になっているんだろうな。

私は今年から少しずつ舞台を見始めて、お芝居のことは全く詳しくないのですが、櫻井さんが他の共演者の方から「受けの芝居」が上手いと言われる事が今回の舞台でよくわかった気がします。自分の台詞がない時でも他の人の言葉や表情や動きをしっかりと受け止めて返しているのがわかって、こんなに受け止めてくれる人と一緒にお芝居してると楽しいんだろうなぁとぼんやり思いながら観ていました。

あと、歌唱は初めて生で聞いたのですが思っていた何倍も上手でびっくり!上手いのは知っていたけどやっぱり映像じゃわからないことってたくさんあるな…。最後あんなに感情が溢れていても音程は外さないし、とても聴き馴染みの良い声質だし、純粋にもっと聞いていたい。ご本人はロックやパンク系が好きみたいだけど、人生の葛藤や日常の些細な幸せを歌うコブクロ楽曲は櫻井さんのふんわり優しい雰囲気にとても似合ってた。

原作物の舞台を多くやる役者さんだからこそ、今回のような自由度の高い、役者の個性が現れるお芝居が見られて大満足でした!まだまだこれからも櫻井さんのお芝居をもっと観ていきたい…!

◯三好大貴さん(男2役)

櫻井さんと共演されていた刀ステ維伝も配信で履修済だったので三好さんのお芝居も生で観れるということで楽しみにしていました!

(※余談ですが、声優の野島健児さんを推している身としては南海先生の第一声がマジの本物すぎて衝撃を受けました。声の周波数を機械で可視化して寄せたという先生すぎるエピソードが有名ですが、野島さんも自分の声を波形ソフトに入れて声の研究をしていると話していた事があったので一度お二人の声の波形を見比べたい…!)

櫻井さん以外の方との交友関係がわからないのですが、三好さんっていつも櫻井さんに対してめちゃくちゃ甘くないですか…?同い年に接するというよりは親戚の年下の子と話すお兄さんの様な雰囲気でお話されているなぁと。関西人らしい陽気な部分と、周りの事をよく見ている部分(それがどこか独特なミステリアスさを感じさせる時がある)のバランス感が魅力的だと思っています。

三好さんは”男2”の役。ネタバレすると、実は事故で亡くなった男1の父親という役です。序盤の得体の知れないミステリアスな存在感と、どこか見守ってくれている様な包容力(父性でしょうか?)が役にぴったりでした。役の設定が厚くないからこそ、お二人とも当て書きのように演じている様に見えました。
気になったのは、男2はいつから男1が自分自身の息子であると気づいていたんだろうかという事。望みは薄いけど映像とかあれば見返せるのなら見返して確認したいよ、、。
※追記※
他の方の感想を読んでいて「序盤から三好さんの櫻井さんを見つめる目線が、愛しい我が子を見つめる父の目だったから気づいた」とあったのですが、三好さん大体いつもあの目で櫻井さんのこと見ている(ように見える)から違和感なくスルーしちゃってたんだな……。
いつも推しにやさしくしてくれてありがとうございます三好さん。

三好さんのお芝居はまだ2回目だったので他の作品も見てみたい。フルバから観ようかな。

⚫︎さいごに

なんかここまで思い返してたらなんでこんなに良い舞台が一回しか観れないんだろうって悔しくなってきたな。もう一回櫻井三好ペアで観たい、、 、観たい、、、、、観たい。
「永遠の様な一瞬、一瞬の様な永遠」って何度か劇中で出てくるフレーズなんだけど、舞台って本当にそうだよねぇ。たった一回きりでも心の中にずっと残り続けています。

とりあえずコブクロのアルバム聴きまくって懐古します。ここまで読んでくださりありがとうございました!


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