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占いの使い方

 占いは好きですか?

 占いに何を求めますか?

 占いはカウセリングだと思う。

 ただし、自分の意思がなければその効果は発揮できない。

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 占いが好きで、若い頃は毎朝テレビの星占いを見ては一喜一憂していた。

 雑誌は巻末の星占いから読んでいた。

 就職すると年が近い女の子達に誘われて、初めて占い師さんに占ってもらった。

 占いは未来がわかるものだと思っていた。

 だから、結果に一喜一憂するだけで、得た情報を活用する発想はなかった。

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 占いがカウンセリングだと思うようになったのは、ひとつの経験からだ。

 ずっと経過観察だった婦人科系の病気。ついに手術することになった。

 当時、自分たちは夫婦ともに不妊要因をもっており、自然妊娠は難しいと感じつつもなかなか不妊治療に踏み出せずにいた。

 手術は、臓器を温存し患部のみ除去するものだったが、臓器についている患部は剥がすことになる。

 体の中を触るのだから、臓器が損傷しないとも限らない。

 手術前に不妊治療を開始し、手術後の妊活に向けての準備が必要だった。

 初めての入院、手術への不安、妊活で子どもを授かることができるのかという不安…

 パートナーでも理解できない葛藤や不安が拭えず、手術はうまくいくのか、自分に子どもができるのか、占ってもらうことにした。

 占いは未来がわかるものと思っていたからこその依頼内容で、今なら占う内容ではないと思う。しかし、その時は希望する未来があると思うための拠り所が欲しかった。

 占い師さんが何人か常駐している占い館に行き、その時に空いていた方に占ってもらった。

 鑑定方法は覚えていない。

 四柱推命だったか、タロットだったか…

 しかし、占い師さんは真摯に話を聞いてくださった。

 そして、1度は体にメスを入れる予定だった、子どもは1人はできる、と答えてくれた。

 この答えにとても救われ、その場で涙が出たことを覚えている。

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 その後も、自分にとっての分岐点で占いを利用している。

 四柱推命、算命学、カード…

 自分の経験では鑑定方法はたくさんあり、どの方法でも占い師さんは鑑定でつかむ膨大な量の情報から、依頼者にとって必要な情報を伝達してくれている。

 もちろん占い師さんの技量にもよるだろうが、依頼者の意図や真意がはっきりしているほど、より必要な情報を提供してくれるように思う。

 出会ったばかりの依頼者に必要な情報や伝え方を瞬時に判断し、気持ちに寄り添うのか叱咤激励が必要なのかも判断しながら、必要な情報を伝えてくれる。

 もらった情報をどのように使うかは依頼者である自分自身の問題だ。

 そして、占い師さんが伝える予定のなかった情報から自分に必要なものを聞き出すのも、自分自身に明確な目的があってこそできる。

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 気分で占ってもらった時は、何だかよくわからない、下手するとはずれの占い師さんだったのかな、と人のせいにしてしまいそうになる。

 しかしよく考えてみると、自分の中でも何をどうし整理したくて、理解したくて占ってもらうのか、目的や意図がはっきりしていない時にそうなっているのだ。

 それは、聞きたいことが本当にそうなのか、という自分への問として返される。

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 例えばファッション誌を購入する時、対象とする年代、性別、ファッションの種類など様々なジャンルから自分が求める情報がありそうなものを選ぶ。同じパーカーでも、雑誌が違えば捉え方や表現も異なるだろう。

 どの表現が自分にあうのか、いつ購入し、購入した雑誌からどれだけの情報を得て活用するのか。読者の技量と意思に関係するのと、占いは似ている。

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 占いは、ともするとそれに依存し、自分で考えることや選択することを放棄するための道具になってしまう。

 しかし、利用者にしっかりとした意図や目的があり、それを達成するためのヒントやアドバイスのひとつとして活用するならば、とても素晴らしいアイテムのひとつになってくれる。

 もちろん、先が見えずに思い悩んでいるときも、新しい視点や気持ちを切り替えるきっかけや励まし、癒しにもなる。

 時に優しく、時に厳しく。

 普段の人間関係からは気づかないものを提供してくれるのだ。

*自分は専ら占ってもらうばかりなので、利用者としての感想です。

 

 

 

ありがとうございます^_^