見出し画像

白杖を使う方をお手伝いできないけれど気にしています

 最近、通勤の時に白杖を使っている方を見かけるようになった。

 自分が子供の頃、白杖を使う方を見かけることは、ほぼなかった。数えるほどしか記憶がないが、地面を突くカンカンという音が目印だった。

 しかし、最近見かける方は普通に歩かれていて、後ろからだとわからない。追い抜く時に白杖が見えて、初めて気がつく。

 階段など心配になるが、慣れた様子で歩かれていく。

 すごいなぁ、といつも感心してしまう。時間と体力、感覚など様々なものをたくさん使い、流れの速い通勤の人波に乗ることができるようになるのだろう。

 しかし、すれ違う人は毎日違うだろうし、同じ通路でも自分の感覚や目印が分かりやすい場所を歩けるとは限らない。工事などで閉鎖されると迂回ルートの確認から始まり、またたくさん覚えて慣れていかなければならない。工事が終わっても、その通路が全く以前のままというのは少ないだろう。自分の貧相な想像力でも、移動の大変さが想像できる。

 いつもと違う様子だと心配になるが、声をかける勇気がなく、かけ方もわからずまごまごしていると、戸惑いながらも自分の力で進んでいく姿に、尊敬の念と自分の小ささを感じる。

 何もできないけれど、いつも気にしています。いつかお困りの時にお手伝いできたら、嬉しいです。

ありがとうございます^_^