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時代の流れだなぁ〜名前編〜

 職場に一回り年下の女の子が異動してきた。彼女の名前は「諒」と書いて「リョウ」と読む。「学校で初めて名前を呼ばれる時は必ず、『くん』で呼ばれた。」と話してくれた。

 それを聞いて、時代の流れだなぁと思った。

 彼女に「一回り上の世代では、必ず男子から名簿が始まるから、そんなことは起きなかった。」と言うと、彼女と隣にいたさらに若い女の子2人から「えーっ。」と返された。

 2人の顔には、「男女別って想像できない。」と書いてある。

 男女の公平性を推進するための法律ができ、表面だけでも男女差がないようになり始めた時代を生きてきたのだろうから、当然である。

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 自分の子が保育園に入園した時、その年はたまたま全員男の子だった。

 翌年、新しい学年になると荷物ロッカーの順が男女混合だった。

 ああ、自分もその時代にちょっと触れるんだなぁ、と思ったことを覚えている。

 保育園ではわかりにくいが、学校に行けば最初の席は名簿順だ。同性で固まるより、色んな子が回りの席にいた方が楽しいだろう。

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 2年程前だっただろうか。医学部等の入試で非公表に男女差を設けていた大学があり、問題となった。

 実社会ではまだまだ男女差はある。 

 それでも、男女別の名簿に違和感を感じる世代が社会に出る年代になってきたのは、これから先、上辺だけではない社会的男女差が埋まる時代が始まるのかもしれない。

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 何かの格差や差別が見えにくくなると、別の新しい格差や差別が生まれてくる。そして、以前からある格差や差別も陰に潜みながら生き残り、完全になくなるには相当の時間が必要となる。

 人には無意識に持つこだわりや信念がある。

 何事も固執し過ぎると、見えなくなるもの、失うものがあることを忘れないようにしたい。

 

ありがとうございます^_^