【話】カード売り場駅のバイト
家から自転車で行ける距離に、カード売り場駅があった。
毎月1回、わたしの家の近くの線路を、青や赤に塗られた電車が爆速で通過していくのを見ながら育った。幼いころは、そのときが来るとお母さんに「ガタンゴトン来るよ」と言われて、お父さんにベランダで抱っこしてもらって、一向に止まる気配のないその電車を3人で見ていた。
たまに新幹線やリニアが在来線の線路を走ることがあって、それを見たお父さんは「強いな~」と、よくわからない感想を言ってたっけ。
ときおり化け物に周囲を荒らされることも