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ハイパー起業ラジオ:コミュニティは面で、コミュニケーションは線?
毎週水曜日は「ハイパー起業ラジオ」!
今回は、コミュニティとコミュニケーションの違いについて解説されています!
めちゃくちゃ学びが多いので、メモしました!
コミュニティとコミュニケーションの違い
コミュニケーションとは
コミュニケーションは以下のように定義できる。
人と人をつなぐやりとりの線
話し手と受け手がいて、線が繋がれている。
糸電話のイメージ
コミュニケーションは必ず線で結ばれている。
「話し手と受け手がいるけど、何も発信していない」というような、線で結ばれていないコミュニケーションは存在しない。
LINEの一対一のキャッチボールは、基本的にはコミュニケーション。
(LINEグループは別)
コミュニティとは
コミュニケーションの線に対して、コミュニティは面。
人々の集まりの中で、AさんとBさんがコミュニケーションしていて、CさんとDさんがコミュニケーションしている。
このコミュニケーションが同じ面の中で存在しているものが、コミュニティ。
コミュニティにおいて重要なことは、誰ともコミュニケーションしていないEさんがいても大丈夫というところ。
Eさんは、コミュニケーションをしておらず、誰かのやりとりを見ているだけという状態。
コミュニティにおける読み手(ROM専)
コミュニティ作りにおいて、発言している人が目につく。
しかし実際は、発言していない人の方が多い。
2ちゃんねるなどの匿名掲示板では、見てるだけの人が9割を超える。
コミュニティを作るうえでは発言していない人の方が重要で、このボリュームゾーンのことを考えて設計しないといけない。
読み手から書き手に変わる可能性の設計
西野亮廣さんのオンラインサロンは、メルマガとしても捉えられる。
しかし、読み手がレスポンスを返せるという点がメルマガと異なる。
普段は読み手の人が、1年に1回コメントを書くと、それに対して温かいリアクションがつく。
「基本的には読み手としている人も発言したいときに発言していいんだよ」という設計が重要。
図と地の理論
※「図」と「地」は、エドガー・ルビンという心理学者(ゲシュタルト心理学)によって提唱された概念
図:絵が描かれている部分(キャラクターや背景など)
地:何も描かれていない部分
アメコミでは描かれたキャラだけが物語を紡いでいるが、日本の漫画は描かれていない部分で表現をしている。
コミュニティは、地(発言していない読み手)の設計と言える。
2ちゃんねるのコミュニティ設計
2ちゃんねるは、何を書いてもいい自由な場と思われているが、例えば以下のようなルールがある。
馴れ合い禁止
オフ会ネタの禁止
個人同士が仲良くなって、「その人たち同士でしかわからない会話」は徹底的に排除された。
相手を特定したコミュニケーションを無効化し、面としてみんなに語りかける形式を徹底した。
名前欄を消して「名無し」にするのも、この設計思想によるもの。
コミュニケーションの型
コミュニケーションには大きく2種類ある。
パケット型
グルーミング型
パケット型
パケット型は、内容が重要なもの。
「スーパーで卵買ってきて」のような、情報を伝えることを目的としたもの。
ここで例えば、「スーパーで何買ってきたらいい?」「楽しんできてね」というやりとりになったら、パケット型の目的が達成されていないことになる。
グルーミング型
グルーミング型は、コミュニケーションそのものが大事なもの。
敬意や好意を伝えるもので、猿の毛づくろい(グルーミング)のようなもの。
内容は割とどうでもよくて、「お互い敵じゃない味方だよ」ということを示すことが重要。
パケット型とグルーミング型は明確に別れているものではなくて、グルーミングしながら情報のやりとりをしている場合もある。
言葉使いとコミュニケーションの型
敬語は、相手に敬意を示すという意味ではグルーミング型。
2ちゃん用語は、「◯◯について教えれ」など語尾を省略して、パケットの中身にだけ集中させる傾向がある。
「優しい日本語」という、日本語ネイティブじゃない方々が理解しやすい表現について注目があつまっている。
地震の際に「揺れがありました」より「揺れました」のほうが理解しやすいなど。
これもパケット型重視のコミュニケーション。
日本語の標準語も、軍隊ニーズからうまれた、パケット型から来ているもの。
富国強兵の中で、様々な方言の人たちが共通の言葉で会話できるようにした。
一方、芸子さんや舞妓さんのイントネーションはグルーミング型。
東北の方言や、関西の方言の言い回し方に対して、芸子さんや舞妓さんはオーバーなイントネーションをすることで打ち消すことでグルーミングを達成している。
女子高生が独自の用語を作るのもグルーミング。
これには大人を排除するという意味もあるが、「お互いの言葉を理解している」ということを通した、繋がっている感覚の共有を目的としている。
グルーミングと生存本能
ホモサピエンスが集団生活をしている中で、裏切らない味方というのが重要だった。
しかも、脳は予測不可能なものを嫌う傾向にある。
「いつか裏切られるかも」のような予測不可能なものは、不安につながる。
そのうえで「味方だよ」「裏切らないよ」という予測可能性をつくっていくことが、安心につながるという意味で重要。
オンラインコミュニティにおけるグルーミング
リアル社会は、距離の近さというものの中で「同質性」を担保して安心をつくっていた。
一方、オンラインコミュニティにおいては、遠くの人と繋がれる分、知らない人が急にやってくることになる。
そこで安心でいられるために、グルーミング型のコミュニケーションが、オンラインだからこそ重要。
同じ価値観をつなげるための情報発信
SNSの情報発信の中で、グルーミング型を不特定多数に向けてするのは難しい。
そのため、Xなどでは基本的にパケット型を発信している。
この情報を発信していると、「その情報が好き」という人があつまってきて、同じ価値観というコミュニティ要素が出てくる。
その上で、「これは◯◯の価値観のパケットですよ」というような形式で、仲間ということを見せることで、結果的にグルーミングを実現している。
コミュニティの型
コミュニティにいくつかの型がある。
コンテンツ中心型
トピック中心型
目的中心型
コンテンツ中心型
コンテンツという大きなものを中心に、見ている人がコメントをしていくもの。
YouTubeのコメント欄などが、これに該当する。
見ている人同士のやりとりは、それほど多くない。
コンテンツそのものに対して矢印が向いている。
トピック中心型
トピックごとのスレッドがあって、そこで情報交換がされるもの。
子育て情報掲示板とか、地域情報掲示板など。
インターネット黎明期は、このトピック中心型から発展していったように思える。
目的中心型
共通の目的があって、それに対して推進していくことが求められる場所。
DAOは、これに該当する。
前回の配信における、「チーム」と「コミュニティ」の分類でいくと、「チーム」として捉えられるもの。
インセンティブに関するテクノロジーの発達
web2.0の時代は、お客さんに金銭的なインセンティブを与えることが難しかった。
そのため、自己承認欲求を満たす方向しかなかった。
(行き過ぎると「やりがい搾取」的になる)
今では、テクノロジーの発達によって、NFTやトークンという形式でインセンティブを渡せるようになった。
このインセンティブの分配の仕組みによって、目的を中心としたコミュニティが成立するようになっている。
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