それは祈りの姿に似ていた

遅めのお昼を食べにラーメン屋に入った。

隣の席に座った女性が、運ばれてきた丼に手を合わせながら、ギリギリ聞こえるか聞こえないかくらいの声量で「…ます」と小さく呟いてる様子が横目に見えて、顔も見ていないのに一気に好きになってしまった。

10分にも満たない恋と丼に手を合わせて店を出た。
夏が近い。


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