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Clus-DoC: A combined cluster detection and colocalization analysis

Single-Molecule Co-Localization Analysis

原理

 Clus-DoCは、STORM/PALMといった1分子画像の2種(2色)の分子間の共局在性を定量するのに使われる。基本的には、coordinate-based colocalization (CBC) analysisにクラスター解析のdensity-based spatial clustering of applications with noise (DBSCAN)を掛け合わせたもの。単に共局在性を定量するだけではなく、クラスター解析も同時におこなっているのが特徴。

 DBSCANとはデータクラスタリングのアルゴリズムである。ある空間に点集合が与えられたとき、互いに密接にきっちり詰まっている点をグループにまとめ、低密度領域にある点を外れ値とする。手順は以下の通り(下図)。まず、任意の1点のおいて、半径r内に一定の数(例、3個)以上の分子が存在していればその点はクラスターを形成しているとみなす(緑点: Clustered molecules)。一定の個数がなければ、クラスターではないとみなす(黄色点: Non-clustered molecules)。これをすべての点について伝播的におこなう。最後に、緑点群の外側の点を結んでいくと、クラスターの境界線ができる。

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 Clus-DoCは3つのステップからなる。まず、1つ目のステップでcoordinate-based colocalization (CBC) analysisをおこない、すべての点の共局在性を可視化する。ついで、2つ目のステップとして、DBSCANでクラスター解析をおこない、クラスターの分布を可視化する。最後に3つ目のステップとして、CBCとDBSCANの解析結果を掛け合わせることで、すべての点において、その点が、共局在性が高いのかどうか、クラスターを形成しているのか、クラスターの詳細(面積、密度)を明らかにする。これにより、多角的な考察を可能にしている。


参考文献・サイト

Molecular Biology of the Cell (MBoC)www.molbiolcell.org


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