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地家遺跡(中世)

1 場所
 佐久市大沢に所在する。八ヶ岳連峰北麓から北東に延びる給料先端部の標高680~740m程の地点に立地する。

2 特徴
 今はなき長命寺の比定地であり、板碑が多数出土していた。平成21~26年にかけて中部横断自動車道建設に先立って県埋蔵文化財センターが約1万7千㎡を発掘調査した。縄文時代から中世にわたる多数の遺構・遺物が出土したが、仏堂を含む中世建物跡や周囲に広がる墓域と石造物、蔵骨器の美濃須衛産の四耳壺、自然流路跡から出土した木製品は、中世寺院周辺の多様な活動を物語る資料として特筆される調査成果である。上写真の仏堂と推定される掘立柱・礎石建物跡は13世紀後半から15世紀と推測でき、中世長命寺の伽藍に該当すると判断される。

3 ミニ案内
 大沢地区には、牛乳パンなど地元で愛される創業100年を超えるパン製造の塩川ベーカリーや日本酒「初鶯」や焼酎「天雪」で知られる酒蔵、安政2年(1855年)創業の木内醸造がある。なお、佐久には13の酒蔵がある。どれも個性的な美味しいお酒を醸造している。佐久のお土産にぜひおすすめしたい。

四耳壺


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