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面替小谷ヶ沢遺跡【縄文時代】

1 場所
 御代田町大字面替の湯川左岸の河岸段丘上にある、大星神社の東西両側に所在する。ほぼ真北に浅間山を望む。https://goo.gl/maps/xybk8h7cnDak8x6q6

2 概要
 2013年に発掘調査が行われ、縄文中期後半〜後期初頭(約5000〜4000年前)の住居跡17軒、平安時代の住居跡4軒が発見された。縄文時代の住居跡の中には、平らな石を敷いた敷石住居跡や、柄がついた鏡の形をした柄鏡形住居跡が見られた。縄文時代では、竪穴式で地面を掘り下げただけの住居が一般的であり、こうした敷石住居跡は珍しい。柄鏡形住居跡からは、動物意匠の把手がついたとても珍しい注口土器(注ぎ口のついた土器)が出土している。そのほか、遺跡からは写真のような黒曜石製の石鏃も出土している。長野県では、和田峠や霧ヶ峰から八ヶ岳にかけて良質な黒曜石が採れ、旧石器時代から石器の材料として利用されてきた。

3 ミニ案内
 県道156を南西に下っていくと、車で6分ほどの距離にイタリアンの超人気店”ジンガラ”がある。ランチは予約なしのため、早めに行くといい。本格的なナポリピッツァが人気メニューで、浅間山が一望できるテラス席に座れたら、ラッキー!
 また、現在、遺跡のあった場所には「クラインガルテン」という滞在型市民農園があり、地域の住民との交流や自然を楽しみながら、週末農業や移住生活を体験できる。縄文人も暮らしていたその場所で、現代では狩猟・採集だけでは難しいかもしれないが、農耕生活を送りながら5000年前にタイムスリップできるかもしれない。
                         (井出 智子)

面替_石鏃写真


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