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かが屋のANN0で思ったこと

かが屋のオールナイトニッポン0が賛否両論で盛り上がってますね。僕はそのこと知らずに普通に聞いてたんですが。

トークテーマは「バレンタイン悲喜こもごも」で、バレンタイン直後の放送だったので、リスナーのバレンタインにまつわる甘い話、苦い話を募集。

ただ、なんか様子がおかしい。

ANN常連のつわものリスナーたちから寄せられたにも関わらず、毒にも薬にもならない、正直あまり面白い話が続く。なのに読み上げられるTwitterの声は、ほろ苦いエピソードへ「爆笑した」の一辺倒。

正直「ん…?」と思いながらも、ながら聞きしてたんでそこまで気にならなかったんですが。

1時間後、壮大な実験のネタバラシが始まりました。

以下、ネタバレなので、これから聞く予定がある方は注意してください(とはいえ別に先にネタバレ知ってもそんなに影響ないかもしれません)

ネタバレ

ネタバレ

すべてはかが屋のANN0レギュラー化を狙った(ていの)壮大な仕込みでした。

ANN0のレギュラーのために、ディレクターから聞いたニッポン放送の上層部が重視するレギュラー化に必要な条件は3つ。

Twitter上の評判がいいこと
radikoのタイムフリーの数字がいいこと
令和の笑いのトレンドである「人を傷つけないお笑い」の実践

そこで数字を取るためにかが屋が考えたのは(これも多分、てい)、リスナーのネタも、Twitterの反応も、すべて仕込んで番組を盛り上げること。

番組が始まる前から、かが屋の賀屋のTwitter含め、リスナーを巻き込んだかが屋の番組を盛り上げるという凝りよう。

とにかく、番組が盛り上がってるように仕立て上げていきます。

さすがにおかしいな…となったタイミングで、番組前に時間を戻すという形でネタバレがされます。

メタ視点構造の実験?

すべてが分かったあと、聞き直してみると、いろいろおもしろいことに気づきます。

とにかく「メタ視点(より高い視点からの認知)」で作られた話が散りばめられている。

フリートークで話された加賀の酔っぱらい失敗談で出てきた映画「メメント」というワード(時間を巻き戻しながら真相がわかってくるサスペンス)や、賀屋の仲良しの社長との食事で嘘をついたという話。すべては伏線だったのか?という気がしてきます。

「上層部が見てるのは中身ではない、数字だけ」「人を傷つけない笑いなんて甘いことを言うな」ってくだりも、どこかメタ視点を感じます。

聞いた人の反応は…

ただ、ラジオの面白さっていうのはリスナーと一緒に作っていくというインタラクティブ性にもあります。実際、賛否の「否」の側の多くは番組側の予定調和で作られたことを批判するという、ラジオ愛にあふれたものが多い印象でした。

あと、純粋に面白くなかったっていうのもw

好意的な意見には実験的な作りを褒めるものが多かったですが、全体的には「否」の声が多かったようです。

でもまあ、番組聞きながら必死でメールを送るリスナーもいたわけで、それが始めから使われない予定だったって知ったらたしかに腹が立つかも(ほんの一部実際に読まれました)。

攻めないと新しいものは生まれないと思う一方で、そのバランスについて思わずにはいられないできごとでした。

2月15日(土) までなら聞けると思うので、気になる方はこちらから。


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