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【シティリーグS1Best8/S2優勝】マッドパーティってずっと言いたい。



はじめまして。咲と申します。
初投稿な上、そもそも文を書くことが苦手なので拙い部分もありますが、少しでも誰かの構築の手助けになればと思います。
この記事では私がここ4ヶ月『マッドパーティ』を握り続けた上での考え方や今後について解説していきます。環境の考察などは最小限に留め、どんな考え方で組まれているかがメインになります。今後の大会のデッキの選択肢の一つを増やすための記事というよりは、今まで握っていたけれど勝ち切れない方向けの内容かなと思います。特に戦績を残す前に、思考の整理として記事を書きましたが、結果としてシティリーグで優勝することができたため、そのことも踏まえて編集・追記をしておきました。

使用していた4ヶ月間の中でも、環境上位にいるようなデッキは日々変わっていきましたが、その中でも基本的に使用者の多かった「三神ザシアン」と「ズガドーン」「レシリザ」に対して有利対面であり、「ムゲンダイナ」あたりにも五分を取れるだけのパワーあると考え、ブラッシュアップを続けていました。(本音を言うと上の理由が3割、ポットデスへの愛が7割です。)


《マッドパーティ》の強い点
・非Vにして三神に勝ち筋を持てる。
・マリィリセットスタンプ等の手札干渉に強い。
・豊富なサーチカードによる事故率の低さ。
《マッドパーティ》の弱い点
・耐久面の脆さ(バラマキ系統にめっぽう弱い)
・特殊エネルギーへの依存(長期戦に不利)
・特性への依存(ロック下での動きが不安定)

マッドパーティは速攻で自分のやりたいことを押し付けるアグロ寄りのデッキになっています。
妨害系のメタカードを採用する枠はほとんどないので、コントロール系のデッキを好む方には向かないでしょう。

基本的な採用カード

確定枠 46枚(自由枠超エネ14枚分)

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ホルビー 4枚
アタッカー枠 少なくとも2匹は始動させるためティーブレイクやボールのコストとして使う優先度は低い。対ルカメタ戦では後半のアタッカーになってもらいたい。(ポットデスは超抵抗があるがこうてつのこぶしをたえるため)

ポットデス 4枚
アタッカー枠その2 ホルビーよりHPが20高い セキタンザンはエネを固定しなければならないし、クワガノンはエレキパワーを打たなければならない。しかし悪弱点なのでパワーアクセルで吹き飛ぶ。できればフルで4枚分アタッカーとして使いたいが速度の理由で3体が限度。選択できる余裕があるのならトリプル加速を付けたい。特性を場に残したいため基本的に序盤はホルビーで攻撃するほうが強いが、後半に残したいエネはツイン>トリプルなので…うーん。

バリコオル・デデンネ 4-4
マッドパーティの火力要因。三神相手にはクチートを考慮してデデンネから捨てる。メタモンをバリコオルに進化させると、特製で相手の埋めたジラーチ◇を山に返せるが、実戦ではほぼ使わない。枠を圧迫してしまうがマッドパーティ16枚はフルで投入しない理由はないだろう。

ヤバチャ 2枚
ポットデス3ライン分は入れておきたいので、のこり1枚はメタモンとの選択。4体立てられるなら強いのは確かだが、初動でポットデスを1枚は捨ててしまうことがほとんどなので下を4体積んでも立たない。そのため枠の兼ね合いも込めて2枚。HPが低すぎるため、前で育てることは避けたい。ジグザグマで簡単に落ちてしまうので対ムゲンダイナ等では同時に複数立てることを意識する。多めにベンチに置いておくと、ポットデスと回収ネットで縦引きを繰り返せる。


ヤレユータン 2枚
マッドパーティを回す上での要。さるぢえで必要なカードを山札に返せるのが強み。詳しい使い方は後半で解説している。

バリヤード 2枚
ジラーチの仕込み用。最初からジラーチが寝たときも1度は使い、サイドのめくる順番を操作できるようにする。(ジラーチを連れて帰って来たらもう一度埋めるしかない)1枚あれば足りることがほとんどだが、序盤に来てしまうとトラッシュせざるを得ない場面が多いこと(さるぢえや回収ネットはここに使いたくない)や、サイドに落ちたときに絶望することを考えると2枚ないと不安。シティリーグの結果はここを1に削った故の負けと言ってもいい。好みが分かれるが個人的には無理やりでも2枚入れて欲しいカード。

ジラーチ◇  1枚
このデッキが三神やレシリザに勝てる理由。ボールが多投されることにより、バリヤードと同じターンに触りやすい。どうしても山に返せないが博士を打たないといけないようなときは一度場に出してしまっていい。埋めるタイミングは諸説あるが基本的にはハンドに余裕がある2.3ターン目でいいのではないだろうか。

デデンネGX  1枚
ボールから触ることのできるドローソース。サポートの枚数を極端に絞っていると、初動は大体これに頼ることになる。サイド落ちがめちゃくちゃきついので2枚入れたいが、対戦準備の段階でバトル場に立つことは最も弱いので仕方なく1枚。

クイックボール4枚
メインのサーチカード。序盤はデデンネGXやヤレユータンを優先してサーチする。デデンネやホルビーと共に残しておくと後半のスタンプ後の復帰にも有効。

回収ネット  4枚
最初に立った不要なポケモンの回収、バリヤードやジラーチ♢,ミュウツーの使い回し、非Vポケモンの逃げる手段など様々な用途で活躍する。序盤に来てしまうと邪魔になってしまうが、ないと困ることのが多いので絶対に4枚。2回目のさるぢえや、2体のヤバチャに1枚のポットデスを使い回すと言ったこともできる。

博士の研究  4枚
このデッキにおける一番のドローソース。速度と引ける確率を考えればおそらく4枚採用は堅いはず。

ボスの指令 2枚〜

前のVMAXは基本的にスルーしたいので打つ機会は割と多い。ミュウツーがいるので1枚あれば足りてしまうが、回収ネットが後半足りなくなりそうなのと、サイド落ちを懸念して2。デッキスペースに余裕があるのであれば3入れると、序盤のさるぢえの対象にする必要がなく、ガシガシトラッシュしても安心できる。

ツインエネルギー 4枚

ホルビーとポットデスの攻撃手段。このカードで動くポケモン(グソクムシャ,ケケンカニ等)ならサブアタッカーとして採用を検討できるので意外と幅広く考えられる。間違いなく4枚。

トリプル加速エネルギー 2枚〜
5.6枚目のツインエネルギー。ホルビーにはつけられないためポットデスで攻撃する時はこちらをつけたい。ワンダーラビリンスを超えることができる。3枚採用できると安定感は増す。

枚数調整できるカード(採用を検討できるカード)

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メタモン◇ 1枚
10HPの高いヤバチャ。相手によってはこっちを立てたほうが良いがサーチ方法がヤバチャより限られているので優先しづらい。環境によってピン挿しした別タイプの1進化アタッカーも重ねられる。
マタドガスが流行り、ネットとジグザグマの採用数が減っているのでヤバチャ3枚目のが優先されるべきだと思っている。

フィオネ
マッドパーティで起こしがちなLO負けを防げるカード。試しで数回挿してみただけだが、個人的には不要と感じたので不採用。

グソクムシャ
ケケンカニと同様ツイン,トリプル対応のサブアタッカー。主にセキタンザンとムゲンダイナに有効。最近ではプテラ(sm9)と合わせたデッキが結果を残しているため環境への通りは良さそうだが、やはり進化元をメタモンの1枚に頼るのは不安である。

スーパーボール
クイボやミストレと違って理論上全てのポケモンを持ってこれるカード。ポケモンが多いため何かしらにはタッチできる。基本的にはバリコオルを優先して選択したい。

ミステリートレジャー
ほとんどの場合で4枚採用されるカードだが、以外と対象になるポケモンは少ない。スーボ4ミストレ3とかの説もある。ただ最悪ポットデスさえ立てればドローにつながるので自分はフル投入していた。

しんかのおこう
現時点ではほとんど見ないカードだが、別の1進化のサブアタッカーを採用するなら検討できる。バリコオルに触れる手段にもなるので、スーパーボールの下振れが怖いならこちらに差し替えても良い。初期手札に来てしまうと展開が微妙になってしまう。

ダートじてんしゃ
なかなかに扱いが難しいカード。下振れることが多く、ここのまくりで負けに繋がることもある。使いづらいと感じたらサポートに変えてもいい。無闇に序盤に使う必要はなく、後半のスタンプやマリィの後に掘りに行く手段として残しておいても強い。

グレートキャッチャー
博士から打てるボスの指令。序盤はトラッシュがメリットになることがあるが、できれば後半まで残しておきたいカード。タッグチームが減り、ムゲンダイナやセキタンザンが多い環境なら採用の優先度は低い。

ふつうのつりざお
序盤に捨ててしまったポケモンを使い回すことができる。ミュウツーやマーシャドーを何度も使えるのは偉い。ホルビーを戻してアタッカー不足を補うことも可能。ただ、このカードも序盤に捨ててしまう可能性があることや、さるぢえで優先すべきカードがほかに多いことを考えて私は不採用とした。


マリィ
切れない札を抱えてしまった時に打ちたいサポート。ただ、山に戻せるドローサポートとしてはフウランと役割がかぶる。マッドパーティというデッキ自体が、自分の速度優先なところがあるため、別に相手の手札に干渉できなくてもなんとかなる。よって、いれかえとの選択ができるフウランを優先的に採用した。枠を作れれば1枚は欲しい。

混沌のうねり
実質2枚のスタジアムを破壊できるカード。対スタジアム性能はマーシャドーより強いと思っているが、デッキのシステム的に手札に残しておくことが難しく、より決定的な場面でスタジアムを壊すことができるマーシャドーに差し替えた。

ローズタワー
手札をトラッシュする手段が多いため、他のデッキに比べれば効果を使える場面が多い。ただ、個人的な使用感としては、手札が3枚以下になるのは前半にあるかないかくらいであり、かつその時にこのカード自体を引いてこれないため微妙であった。対スタジアム用のカードとしてはうねりのが強いため、主な用途はリセットスタンプからの復帰用くらいになるだろう。


リストにあるもので、ここで解説のないカードはこの後に触れています。


環境の動きと構築の変化


8月末から4ヶ月間握り続けた上での構築の変化についてまとめました。基本的に不動だったパーツについてはすでに解説したので省きます。


〜横浜CL

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この段階ではまだ自分のマッドパーティの練習量が足りておらず、安定したプレイングができるようなカードを多く採用していました。
そもそも横浜CLの抽選に通らなかったことや、この期間のマッドパーティの注目度が低かったこともあり、環境の読みや対応札の採用を諦めていたため、今考えれば勝つために余計なカードが多く採用されている気がします。

・Uターンボード
前に立ってしまったサポート要員のポケモンや、ボスによる遅延対策です。このカードを貼ったポケモンをバトル場のきぜつ後に出すことで、次に攻撃するポケモンを考える事もできます。ヤレユータンなミュウツーは回収ネットがあるため、風船ではなく使い回しの効くこちらを採用していました。
現時点ではフウとランを採用していますが、どちらが完全に上位互換というわけではなく、状況や好みによるのかなといった感じです。
・ホミカ
博士の研究と違って、必要札を手札に残しつつ縦引きができます。ポケモンが手札にいない時に打てないため、使いづらさはありますが、エネルギーなどを抱えられるため、勝利までのプラン立てがままならないうちは非常に便利でした。
・サンダーマウンテン♢
デデンネがビリリターンを打つことができます。狙われやすいデデンネを退場させられる点や微妙に足りない打点を置きながらマヒにできる点は非常に強力でした。しかし、序盤に来てしまうと邪魔になってしまうし、そのためにさるぢえを使うことで別のカードを切らなくてはいけなくなったりと、動きづらくなる事も多かったためこの後に採用される事はありません。

横浜CL直後〜シティs1前

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横浜CLで大きな変化が訪れました。マッドパーティが結果を残したことです。ベスト16のうち2人のプレイヤーがマッドパーティを使っていたによって、世間はこのデッキも環境上位のテーマの一つとして対策をしていくようになりました。横浜CLをスルーしていた私もシティを控え、この辺りから流石に環境を大きく意識しはじめます。
特に警戒していたのはムゲンダイナとクワガノン軸のデッキでした。
ムゲンダイナはジグザグマと回収ネットでサイドをまとめて取ることでVMAX対非V,GXでのサイドレース不利を埋められる点
クワガノンはグッズロックによってこちらの展開を圧倒的に遅らせてくる点
が驚異であったため、これらのカードをピンポイントで対策したカードを採用しました。
・オドリドリGX
主にクワガノン戦での活躍を期待しました。ボールによるサーチやトラッシュができないため、グッズ以外で山を圧縮しなければなりません。博士の研究と合わせて回転率を上げるための採用です。
デデンネと違い序盤に置物となってしまうことや、サイドレースに不利になってしまうことが多かったため優先度は低いと考えています。
最近では、フーパ(sm10a)を採用したデッキが多いため、より不採用になることのほうが多いです。

・しまめぐりのあかし
オドリドリとデデンネを並べてしまうと三神に2回の攻撃で勝ち(3-3のプラン)を与えてしまいます。1ターンでも多くターンをもらうために採用しました。しかし三神側にツールスクラッパーが採用されていないことは少なく、上手く活躍する機会は少なかったように思います。
・ケケンカニ
対ムゲンダイナ用です。ツインやメタモンとの共存が可能だったため選択しました。本来のマッドパーティではできないムゲンダイナVMAXをワンパンする動きを取れます。しかし確定サーチ札を入れる枠がなく、進化元もメタモン1枚のみだったため、安定して立てることができませんでした。そもそもムゲンダイナをワンパンしなくても、ジラーチ◇さえ上手く使えればサイドテンポを取り返すことが出来たため、最終的には不採用です。立てば強いことは確かです。

シティs1

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私にとっては今シーズン初めての大きめの大会でした。この期間の環境は非常に混沌としており、毎週Tia1が入れ替わるような状況が続いていました。しかし、結局こういった時に安定して強いのは三神だと考えていたので、いろんなデッキを対策することを諦め、三神に対して強い山にすることを意識しました。
・ミミッキュ
基本的にこのデッキはVMAXやTAGチームといった大型のポケモンは2回攻撃しないと倒せません。そのため、マオ&スイレンなどの回復手段を使われると1ターン分の動きが無駄になります。三神は1度目のアルティメットレイの返しに倒さなければいけないのでマオスイされると間に合いません。対セキタンザンやルカメタを意識した三神がマオスイを積みがちだと考え、無効化する手段を採用しました。他にもセキタンザンやルカメタ、レシリザ、マルヤクデなど多くのデッキに有効です。
・クロバット
無人ダイナが流行っている事を警戒したため採用。なぜこの時点でマーシャドーを入れなかったのか自分でも謎ですが、デデンネと合わせてぶん回せる事もあったため便利でした。序盤はデデンネで回し、クロバットは最後まで残せると詰めのドローとして使えます。非常にベンチを圧迫しコンボの邪魔になりがちだったのが後々不採用にされた理由です。
・フウとラン
今までUターンボードで担っていた入れ替え枠を変更。サポートのためミュウツーで使いまわせる点、ヤレユータンやミュウツーなども下げられるのでネットを温存できる点、どうしても手札が切れない時のドローサポートとしても使える点を評価し、こちらを採用しました。

〜シャイニースターV発売

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・バリヤード(2枚目)
シティでどうしてバリヤードを2枚入れなかったのか。いまでも反省しております。基本的な使用タイミングはジラーチと同時に手札に抱えている必要があります。このデッキにおける使い回しの効かないパーツは、ヤレユータンで山に残し続けることができるのですが、さるぢえの宣言回数にも限りがあります。エネルギーや多くのピン挿しのポケモンがいる中で、その少ない回数をバリヤードに使うのがもったいなく感じました。2枚あると序盤にトラッシュしても問題なく、仕方なしにベンチを埋める必要がありません。少し悩んでから切ると相手側がジラーチプランを捨てたと錯覚してくれることもありました。ミュウツーではなくこちらを2枚にした理由はサイド落ちしたらより困るからです。枠があればどちらも2枚ずつの採用したいところ。

・ミュウ
ドラパルドなどのバラマキはほとんど切っていたのですが、本来有利対面である水パーフェクションにキングドラで壊滅させられた経験から採用。たまに見かけるインテレオンにも勝ち筋を見出せます。
効果によるバラマキですが、ウルネクとズガドーン(デプスボム)はジラーチ◇で回避プランを取れるし、ドラパルトは1.2枚のパラソル程度では勝てないので特に対策札は採用しませんでした。

・マーシャドー
今まで枠の関係でスタジアムを無理に採用していませんでしたが、ワンダーラビリンスを多く見かけたので急遽投入しました。全てのボール対応なので簡単に用意することができ、うねりを採用するより使いやすいです。


シャイニースター発売後  かつた杯,シティs2

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巡り巡って最もシンプルな型になっています。
・メタモン◇→ヤバチャ
シャイニースターに収録された、かくせいドガースによってドガスダイナと呼ばれるデッキタイプが流行りました。特性ロック下ではメタモンが進化できないままになってしまうこと、マタドガス採用のためにジグザグマとネットを切っているデッキが多かったことを踏まえて体力が低い代わりに特性ロックの影響を受けないヤバチャにしました。
・ボス(3枚目)
こちらも対マタドガス用に採用枚数を増やしました。ほとんどのポケモンが特性を持っており、その効果で回すデッキなので、序盤のロックは非常にきついものがありました。裏のクロバットなどを呼ぶことで特性ロックを解除し、その間に少しでもやりたいことをしようという考えで採用。一度だけドガスダイナと対戦しましたが、マタドガスは用意できて2体程度であり、最初から最後まで特性ロックを受け続けることはないので、ボスで裏を呼ぶより前を倒した方が強かったです。ただ、ボスが3枚入っていることによる心の余裕は大きく、他のデッキとの対戦でも活躍していました。
・ミュウの不採用
こちらもドガスダイナが流行ったことによる調整。パーフェクション減るだろうなどという安易な考えで切りました。インテレオンは引かなければいい。実際全体を見るに正解だったかなと思います。


《マッドパーティ》を回す上で考えていること

ここまでは、カード1枚ずつに対する考えや理由をまとめてきました。これ以降では試合中に考えていることを主に書いていきます。以降は有料とさせていただきます。

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